ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

三江線は廃止されるか(続)

2016年07月20日 12時44分00秒 | 社会・経済

 2015年10月17日15時2分21秒付で「三江線は廃止されるか」という記事を投稿しました。今回はその続編です。

 朝日新聞社が、今日の3時付で「島根)三江線問題、JR西日本に存続要請へ 同盟会決定」として報じています(http://www.asahi.com/articles/ASJ7L77PZJ7LPTIB00R.html)。

 今月18日、三江線の沿線6市町村の長などがメンバーとなっている「三江線改良利用促進期成同盟会」は総会を開催しました。この会はこれまで、三江線について代替バスか鉄道かということで検討をしてきたとのことですが、鉄道での存続をJR西日本に求めていく方針を決めました。さらに、広島県と島根県から選出された国会議員にも要請をするとのことです。

 しかし、状況が厳しさを増していることに変わりはありません。2014年度における1日平均の利用者は183人、輸送密度は50人で、JR北海道札沼線の北海道医療大学⇄新十津川より低い数字でした。2015年度の実績がどうなのかわかりませんが、改善されたとしても微々たるものでしょう。この程度の利用者数と輸送密度であれば、路線バスでも採算が合うのかどうかわからない(否、おそらく合わない)というところではないでしょうか。JR北海道と同様に、JR西日本についても「選択と集中」の必要性があるのかもしれません。ただ、これを実行するとなると広島県北部や島根県の交通体系は崩れる可能性が高くなります。

 最近、国鉄の分割民営化が本当に必要であったのか、最善の策であったのかどうか、疑問に思えてきました。


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