船旅

2009年09月24日 | 
青森駅の青函桟橋第2岸壁に
八甲田丸が保存係留されている。

ブリッジや車両甲板、エンジンルームも見学できるようになっていて
運航当時の状況がしっかりと残されている。

車両甲板は水面の少し上で、実際にはここが1階になる。
乗船や2等船室のあるのが2階、1等船室が3階にあたる訳である。
エンジンルームは地下ならぬ水面下1・2階だ。
車両甲板には、航送で輸送される貨物列車を格納するために
4組のレールが敷かれている。

時折、波のあたる「ドーン」という音が不気味に甲板内に響き渡る。

船長が航海の指揮にあたるブリッジは船の4階にあたる。
このブリッジで
海の男たちは津軽海峡と闘っていた。

我々の船旅の安全は
この部屋で命がけで守られていたのだ。

青函トンネルを行く
スマートな特急電車の運転台よりも
何十倍も広いけれど
それ以上に無骨で頑固な
海の男たちの聖域。

その窓には、もう下北半島以外が映ることは無い…。
コメント
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