2分間

2011年05月12日 | 徒然
2分間。

120秒。

その時間を感じる長さは
シチュエーションによって異なる。

「JR山手線が2分の遅れ」
「本数の少ない地方ローカル線が2分の遅れ」

もちろん、前者の2分は長く感じて
後者の2分は、遅れのウチにも入らないほどの「誤差」と
感じるかもしれない。


3月11日14時46分。
東京では最初、ゆっくりとしたP波から始まった。

この時点で東京には緊急地震速報が流れず
エレベーターだけがP波を感知して最寄階で緊急停止。

あれ?地震かなと思っているうちにS波が大きく来て
揺れること2分あまり。

ビルの最上階でその揺れの間に思ったことは
今日、これで死ぬのかもしれないという事と
自宅はおそらく無くなっているだろうという事
(実際には私の蔵書が大量に崩れただけだった)
そして、東京という街は、これで「終わった」ということ。

2分の間に考えられたのはこれだけ。
しかも割と冷静に。
家族へ電話をかけても、
恐怖で布団をかぶって電話に気付かないもの約1名w

両親へは、この時点ですでに通話規制で繋がらず。
(母はその後新橋から3時間かけて徒歩帰宅)

それでもその2分間は永遠に続くのかと思う程長く感じた。

地震が収まって、羽田着の飛行機がウェイティングで
都心上空を低空で旋回しはじめ
台場の火災の黒煙がちょうど都心方面に見え始めた頃
ビデオカメラを回さなかったことを後悔。

そこから、余震を受けながらの3時間。
情報収集や安否確認に追われながら復旧作業をした
この180分という時間は、本震の2分よりも
短く感じる程だったような感覚がある。

1秒の長さは国際度量衡学会でセシウム133の放射周期によって
決められている。

でも、人間にとっての1秒という長さは
状況によって大きく異なる。

もし2分後に、大きな災害が来ることがわかっていたら
どれだけのことが出来るのだろう。

今回の震災で、短い時間の有効さが
とても実感できるようになった。
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