「水」の街、歌舞伎町

2016年09月07日 | 東京のお散歩
「水」の街と言っても、水商売ではなく水源地としての歌舞伎町。

歌舞伎町は、戦後この地に歌舞伎演舞場を建設しようとの思いからつけられた地名で
以前は角筈と呼ばれていました。
その願いは叶わなかったものの、コマ劇場が造られて、
その周辺に
いわゆる水商売のお店が並び賑わうようになりました。

コマ劇場があった場所は現在、東宝ビルとなっていますが
この場所には戦前まで池がありました。
割と大きな池で、この窪地が大久保の地名の由来となったと言われています。

(新宿東宝ビル)

この池の西側には西武新宿駅と、JR山手線が走っていて
ここで山手線は、中央線と立体交差しています。

(谷底は大久保病院南側をさらに西へ続く)

この地点が山手線全線を通して、一番標高が高い場所となっていますが
山手線開業以前は、前述の池につながる谷頭となっていたようです。

(山手線の最高地点から下る電車)

コマ劇場があった頃は、池の名残のように噴水がありました。
意図したことかはわかりませんが、土地の記憶を遺したものであったことは確かです。

(かつて噴水のあった広場)

ここを水源とした水は「蟹川」として戸山、早稲田を流れ
豊橋あたりで神田川に合流していました。

(暗渠らしく、曲がりくねった道が続く)

(区役所通りの坂:南側)

(区役所通りの坂:北側)

噴水はなくなりましたが、地形に「水」の街だった記憶は
しっかりと残っている歌舞伎町です。
コメント
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