先日、ちょとした遊びごころで購入した、KORG volca fm。
いろいろといじってみると、ただものではないことが分かってきました。
その機能の売りは、KORGのプロモーションそのままなのですが、
1.FM音源の名機(YAMAHA DX7)を完全再現
2.メニュー部から全パラメーターの個別エディット可能
これ、何気なくKORGのサイトには書いてありますけど、
つまり、こんな小さな箱(なんと、偶然かVHSのカセットテープとほぼ同じサイズ)、更に1万円ちょっとのブラックボックスが、3音ポリフォニックながら、DX7の全パラメーターを使って、DX7と同じ方式でFM音源をエディットできるということです。すごいコストパフォーマンスです。
開発者の方の話によると(開発者が語るDX7互換のvolca fm、活用テクニック ~藤本健のDTMステーションより)
「volca sampleと同じCPUであるARMのCortex-M4が入っていて、それでDX7をエミュレーションさせています。やってみるまで、処理能力的にどれだけの発音数が出せるかわからなかったのですが、なんとか6オペレータで3音ポリ、さらにコーラスまで実現することができました。」とのことです。
ところが、FM音源のフルエディットの内容や取扱方法が付属のマニュアルやKORGのサイトには全く書いてありません。
そこで、DX7の本体やマニュアルと volca fm の本体やパラメーター・リスト・カードとを比較して検証しながら、難解と言われるFM音源エディットを使いこなせるよう、マニュアル的なものを自分で作ることにしました。
まず、DX7本体のメニュースイッチと volca fm のパラメーター・リスト・カードとの比較を行いました。
エディットできる全パラメーターが完全に一致しています(パラメーター表記や順番、いじくるスイッチなどが異なるので、ちょっと検証するのに戸惑いましたが)。
ポルタメントやモジュレーションホイールについての設定項目がない(当たり前ですが)のを除けば、これYAMAHAのDX7そのものです。
謎なのが、タッチセンス機能がないのにこの項目があることです。
Youtube 情報によると、CCでコントロールすれば、タッチセンスに対応するみたいです。
パラメーターの変更は基本的に
1.EDITボタンを押す
2.OPERATORボタンでエディットしたいオペレータ(1~6 ALL)を選択し
3.PARAMノブでエディットしたいパラメーターを選択し
4. VALUEスライダーで数値を入力
の方法で行います。このことについて、まとまった形では一言もマニュアルに書いてないんですよね。
ただ、volca fm は、「誰でも簡単にFM音源の音作りができるインターフェイスを実現」という、コンセプトがあるため、DX7では、パラメータースイッチに同列に配置されている
1.ALGRTM(ALGORITHM)
2.LFO RATE (LFO SPEED)
3.P.DEPTH (PMD Pich Moduration Depth)
※以上()内はDX7のパネル上の表記
の3つは、EDITメニューのPARAMノブから入力するのではなく、それぞれ別個のノブを操作してパラメーターをいじることになります。
更に、パラメーター・リスト・カードには載っていませんが、パラメーター入力メニューの一番最後には V.NAME(VOCE NAME)をVALUEスライダーとOPERATORボタンを使って入力できるようになっています。
以上の研究成果を1枚のシートにまとめて、簡易マニュアルを作成しました。
お困りの皆さんのために公開したいところですが(本当はKORGに売りつけたいところですが)、著作権上非常に問題がありそうなので、残念ながらサムネイルだけ、チラ見せします。
それぞれのDX7 との対比、パラメーターの意味と相互の関係、volca fm の独自機能などについて、表と図で解説してあります。
配布は致しませんので、独自に研究作成されると、FM音源について非常に勉強になると思いますし、volca fm が更に楽しくなると思います。
現在、何とか veloctiy コントロール の方法を鋭意研究中です。成果が出たら、こちらは報告します。
う~ん。楽しい。
![]() KORG volca FM FM音源シンセサイザー シーケンサー
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