volca fm のマニュアルを作って、残された疑問が、velocity 受信です。
volca fm のキーボードには、いわゆるタッチセンス(鍵盤押下げの強弱による、音量の変化=Velocity)の機能がありません。また、MIDIキーボードを接続しても、タッチセンスに対応してくれません。
しかし、いじれるパラメーターには、ちゃんと「key velocity sense」の項目があるのが謎です。
そこで調べてみると、youtube に、これを実現している動画が2本上がっています。
Volca FM Velocity Over MIDI Fix From Retrokits
これは、Retrokits RK-002 という40$もする、MIDIケーブルとソフトが必要なようです。
ところが、こちらは
volca fm velocity response howto
フリーウエアのVSTプラグインだけで、実現すると言っています。
そこで、貧乏人としては、後者の方法に挑戦することにしました。
ソフト(VSTホストアプリケーションとmidiNotesToCC VST)の入手先は、動画の説明に書いてあるとおりです。インストール方法はググればWEBにありますので、各自の環境に合わせてやってください。
VSTなので、ableton Live でいけるかと思って、やってみましたが、だめでした。読み込むのですが、audio プラグインとして認識され、どう扱っていいのかわかりません。Piz MIDI plugin collection のサイトをよくよく見てみるとableton Live は、VST Instruments Only と書いてありますね。
ところが、Instruments として開いても、結局いうことをききませんでした。なんか方法があるみたいですが、諦めました。
そこで、Youtubeの解説にあるように、SAVIHostをホストアプリケーションとしてやってみることに。
しかし、この SAVIHost 全く使い方がわからず、音さえ出ません。悪戦苦闘の末やっと出来ましたので、備忘録代わりに記録しておきます。
1.SAVIHost を起動
どのVSTを使うか聞いてくるので、あらかじめ入手して入れてあるmidiNotesToCC.dll を指定します。
すると、すぐに、VSTが使えるようになります(この画面がableton Liveでは、どうやっても開きません)。
2.「06:Velocity to CC」 を右のスライダーで「41」設定。
3.更に、「14:Thru」を「All」に設定。
ここからが、youtubeの動画には説明がなく、悪戦苦闘して、やっと見つけた肝です。
4.メニューバーの「Plugin」から、「Transformations」を開いて「Channel」をvolca fmのMIDI受信チャンネルに合わせます(デフォルトは「1」)。→「OK」でダイアログを抜けます。
4.メニューバーの「Engine」から、Runにチェックを入れます。
5.メニューバーの「Devices」を開き。「Input Port 1:」と「Outnput Port」に接続している機器を選択して入れます。
これで、volca fm から、音が出るはずで、かつ、MIDIキーボードを弾くたびに、velocity値が表示されるという、すごい隠し機能(スライダーのCCを受け取っているという当たり前といえば当たり前な機能)です。
更に、この velocity付き演奏は、ステップシーケンサーに記録ができることが分かりました。あくまでも、velocityスライダーの動きとして記録されるので、「MOTION SEQUENCE」を「ON」にしておく必要があります。
兎に角、KORG の開発の方は、volca fm 本体では、機能上、コントロールが無理なものでも(他にピッチベンドやモジュレーションホイールの設定など)、DX7にある機能はすべて盛り込もうという、半端のない信念のもとに製作したとしか思えない素晴らしいガジェットです。
但し、 ポルタメント(portamento ) だけは、ダメのようです。システムのバージョンアップで、対応してくれないですかね。