カンボジア経済

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雨季の農村

2008年06月16日 | 経済
 雨季になり、水が入ってきた農村を見に行く機会がありました。今年1月に訪れたプルサット州の農村を再訪しました。
 5月から雨が降り始めますが、このあたりの農村では、6月くらいから田んぼに水を張り、土が軟らかくなったところで、牛や水牛の力を借りて耕起して、7月~8月に田植え、12月~1月に収穫となります。これまでは、水が足りなくて、水が回らない田んぼがあったり、水の少ない年には、上流の人たちだけしか水が無いということもあったそうです。今年は、日本の国際協力機構(JICA)の協力・指導の下で、乾季に農民総出で灌漑水路を掘ったおかげで、ほとんどの田んぼに既に水が張られていました。
上の写真は今年1月(乾季)に見たところと同じですが、すっかり水が入り、右側は苗代となっています。水路を掘っているときの様子は、このブログの2月12日版をご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/1829aa7cded984c55fd7160286b5d23c

JICAの事業では、灌漑水路と一緒に道路を作ったり、レンガとコンクリートでしっかりとした水路を作ったりしていました。今は1期作ですが、今後は2期作にも挑戦することを農民の方々と一緒に考えているそうです。
農民の皆さんとJICAの方々の努力の成果が結実しつつあるところを見ることができて感動しました。いつもながら、何時間も車を走らせないといけない僻地の農村の隅々まで歩きまわっているJICA関係者の方々には、頭が下がります。

上の写真と同じ場所。乾季(1月)に水路を掘っているところ。この頃は、まったく水が無くカラカラです。


水路を作るときに脇に道路を作ると効果も高いそうです。


昔ながらの人力水かき。水の回らない田んぼにはこれで水をかき入れます。大変な作業です。


試験的に作られたレンガとコンクリート製の水路


牛や水牛は田んぼを耕すのに欠かせません。なお、土手が崩れないように、水路や道路の土手には草を這わせているそうです。


雨季になってしまいましたが、農民の皆さんが自分たちの水路の工事に頑張っていました。

コメント (2)
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