カンボジア経済

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プノンペン上水道公社 バケン浄水場第2期完工式典 第3期も起工式

2024年07月03日 | 経済
 6月25日、プノンペン上水道公社は、プノンペンに上水を供給するバケン浄水場(第2期)の完工式典を開催しました。式典には、オウン・ポン・モニロット副首相兼経済財政大臣他多数が参加しました。
 バケン浄水場の第1期は、2023年6月に完成しています。処理能力は19万5000立方メートル/日、総工費は2億4700万ドル(約390億円)です。第2期は、今年3月から試験運転を開始しており、同じく19万5000立方メートル/日の処理能力で、総工費は1億4820万ドル(約240億円)です。共に、フランス開発庁(AFD)、欧州投資銀行(EIB)、EU等からの支援を受けて建設されました。設計と建設はフランス企業ビンチ・コンストラクション・グランズ・プロジェクツ(VGGP)が受注しています。
 プノンペン上水道公社(PPWSA)の既存施設の現在の処理能力は、プンプレック浄水場(15万立方メートル/日)、チュロイチョンワ浄水場(13万立方メートル/日)、チャムカーモン浄水場(5万2000立方メートル/日)、ニロート浄水場(26万立方メートル/日)、バケン浄水場(第1期:19万5000立方メートル/日)、バケン浄水場(第2期:19万5000立方メートル/日)等で、合計約98万2000立方メートルです。
 同日に、バケン浄水場第3期の起工式も開催されました。第3期の工事の設計・建設契約は、4月にフランスのビンチ・コンストラクション・グランズ・プロジェクツ社と調印済です。契約金額は、1億330万ドル(約162億円)で、2027年の完工を目指すとしています。第3期浄水場の処理能力は19万5000立方メートル/日で、総工費は2億4700万ドルと見込まれ、そのうち2億500万ドルはフランス開発庁の低利融資で賄う計画です。
 プノンペンの人口増加と不動産開発の急速な進展で、2023年前半の乾期にはプノンペン郊外で水不足の状況となり、給水車も出動していました。ようやくバケン浄水場第1期、更に第2期が完成し一息つくことができた状況です。しかし、プノンペンの都市化は予想以上のスピードで進んでおり、上水需給のひっ迫が懸念される状況です。第3次マスタープラン(2016年~2030年)では、当初は合計100万立方メートル/日の供給能力を目指していましたが、予想以上の需要の伸びで現在は180万立方メートル/日に目標が引き上げられています。
 日本の息の長い支援で「プノンペンの奇跡」とまで言われたプノンペンの上水事業が今後ともしっかりとプノンペンの人々の生活を支えていくことが期待されます。
(写真は、AKPより)

プノンペン上水道公社の発表(英文です)
https://csx.com.kh/company/announce/viewPost.do?MNCD=5040&postId=2014



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