カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、国内感染がピークを越えて減少傾向となっていましたが、下げ渋っています。5月30日の保健省の発表によれば、死者は209名(5月23日から33名増)です。累計陽性者数は2万9404名(同4199名増)となっています。治癒数は2万2188名(同4487名増)です。先週の新規陽性者のうち、4039名は2月20日市中感染事件による陽性者でした。それ以外の先週の海外帰国・入国者の新規陽性は160名でした。
国内でのクラスターとしては、11月3日事変(陽性者4名:終息済)、11月28日市中感染事件(陽性者41名:終息済)に加え、2月20日市中感染事件が発生しました(5月30日現在陽性者2万8514名)。今回の感染は、中国人女性が隔離ホテルから賄賂を使って脱走し、クラブやサービスアパートメント等で感染を広げるという悪質なケースでした。なお、海外帰国者の陽性者も、空港での検査や2回目以降の検査等で引き続き発見されています。
プノンペンの3色のゾーン分け規制については、最も厳しい規制のレッドゾーンはなくなりましたが、感染状況に鑑みてオレンジゾーンに指定されるところも出ています。なお、閉鎖されていた市場については5月24日から再開されましたが、生鮮食料品関連だけが再開し、服飾や雑貨等の商店の再開は許可されていない模様です。
ワクチンについては、中国製が順次到着しており、6月には450万回分が更に到着する予定としています。フン・セン首相は、ワクチン接種戦略に沿って、感染拡大の元となっているプノンペンでの優先接種を進めるとしています、プノンペンでは既に人口の5~6割が接種を行っており、効果が出始めているとのことです。政府では、今年末までに500万人~600万人への接種を完了し、2022年前半には1000万人(人口の62%)への接種を完了させたいとしています。プノンペンの優先地区では、外国人でも接種が可能であり、日本人の方でも接種を受けている方が多数いらっしゃいます。
日本政府は現在、海外在留邦人の方々で、在留先での新型コロナウイルスのワクチン接種に懸念等を有し、日本に一時帰国してワクチン接種を行うことを希望する方々を対象としたワクチン接種事業を、今夏以降、成田空港及び羽田空港又はその周辺で実施する方向で準備を進めています。その準備の一環としてアンケートを実施されていますので、よろしければご協力ください。
カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために、ついにはプノンペン等のロックダウンに踏み切りました。ロックダウンは終了し、規制も解除の方向となっています。ただ、一部の規制は継続中ですので、日本大使館のサイト等を十分にご確認ください。なお、カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続きマスクや消毒といった対策が必要と見られます。
(写真は、再開したものの半分ほどしか開店していないプノンペン・セントラルマーケット。5月24日撮影)
日本政府の一時帰国時ワクチン接種に関するアンケート
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe0EaSmF6nc5j0Q9R01ccAxfazHCehl1OkKeVsS4vihFl4Ohg/viewform?usp=sf_link
カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/
在カンボジア日本国大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000431.html
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