モンドルキリ上水道拡張 完成 日本の支援で

　10月10日、カンボジア東部のモンドルキリ州の州都セン・モノロム市の上水道拡張工事の完工式典が開催されました。この拡張工事は日本の草の根無償資金協力により実施されたものです。式典には、ヘム・バンディー産業・科学・技術・イノベーション大臣、日本大使館の植野篤志大使が参加しました。
　今回の拡張工事により、セン・モノロム市の給水能力は、2000立方メートル／日から3000立方メートル／日へと1.5倍に増強されました。日本政府は、15万6150ドル（約2400万円）の草の根無償資金協力でこの事業を支えました。小規模事業向けの草の根無償資金協力がカンボジアの水道セクターに供与されたのは初めてとのことです。なお、浄水設備は、神鋼環境ソリューションが受注していました。
　当初の2000立方メートル／日の上水道も、日本が出資した日・ASEAN統合基金の支援により整備されたものです。コンサルタント業務を北九州市が受注し、神鋼環境ソリューションが浄水設備を受注していました。
　日本政府は、カンボジアの水道セクターを長年支援してきています。北九州市水道局の方々の協力と努力によって、プノンペンの上水道を劇的に改善し、「プノンペンの奇跡」と呼ばれるまでに至ったストーリーは、最近NHKの新プロジェクトXでも取り上げられたところです。
　式典で植野大使は、「都市部の上水道を継続的に整備していくことは必要不可欠であると認識しています。カンボジアのすべての人々が清潔で安全な水にアクセスできることを確保するために、「プノンペンの奇跡」を他の町でも再現していくことは非常に重要です。この重要な目的を達成するために都市部の浄水場の整備に焦点を当てて、日本政府は引き続き協力していくことを確約します」と述べています。
　カンボジア政府が、日本等の支援を活用しつつ、カンボジア全土での上水道の整備を継続していくことが期待されます。

神鋼環境ソリューションの発表
https://www.kobelco-eco.co.jp/topics/news/2024/20241024.html

ブログ「カンボジア経済」2016年5月2日「日本が支援のモンドルキリ州の浄水場完成」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/c78510530c304f4396bcb2ca09b6d7ff

(写真は、AKPより)


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