カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

中央銀行 年次会合開催 経済は安定的

2024年02月15日 | 経済
 1月25日・26日に、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、2023年の実績を評価し、2024年の業務の方向性を明らかととするための年次会合を開催しました。チア・スレイ総裁は、カンボジアのマクロ経済は安定的であると述べました。
 NBCは、「2023年のマクロ経済と金融セクターの発展及び2024年の見通し」と題するレポートを公表しています。GDP成長率は、2022年5.2%、2023年5.5%から、2024年は6.4%に達すると予測しています。成長要因としては、観光の回復と縫製以外の製造業の堅調を挙げています。他方、縫製業、建設・不動産業の不振は続くものと見ています。
 物価上昇率は、2022年5.4%から、2023年2.1%、2024年2.5%と落ち着いてくるものと予測しています。為替については、NBCは2023年に1億3910万ドルの市場介入(ドル売り・リエル買い)を実施しました。その結果もあって、為替レートは安定的に推移しており、2023年末は4110リエル/ドルとなっており、物価の安定にも寄与しているとしています。
 対外収支については、貿易赤字が8.6%減少する一方で海外直接投資が14.5%増となり、総合収支は黒字となっています。この結果、2023年末の外貨準備は20億ドルを超え、輸入の7か月分という十分なレベルにあります。
 また、カンボジアでは電子支払の浸透が進み、2023年の電子支払総額は、78%増となり、GDPの7倍に達したとしています。電子支払は、金融包摂やリエルの使用促進にも寄与したと分析しています。
 リスクとしては、中国や欧米の経済減速の投資・輸出・観光への影響、世界的金融引き締めの長期化、地政学的緊張、サイバー犯罪等を挙げています。また、不良債権比率の増加、需要減退による建設・不動産業の弱含みにも懸念を示しています。
(写真は、NBCのチア・スレイ総裁。NBCのフェイスブックより)

カンボジア国立銀行のフェイスブック
https://web.facebook.com/nationalbankofcambodiaofficial/posts/pfbid0CbbMkxtSbc4VsZUTBBLyBN2SScN3srG9bMK2wo1tQATF1bNasZm4EYv5c9Vu5kvtl


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 海上油田開発 カンボジアと... | トップ | シアヌークビル州投資促進特... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

経済」カテゴリの最新記事