カンボジア経済

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英国 EU離脱後もカンボジアに特恵関税措置 

2020年11月24日 | 経済
 11月10日、英国国際貿易省は、英国のEU離脱に伴うガイダンスの一つとして「2021年1月1日以降の開発途上国との貿易」を発表しました。英国のEU離脱に伴う経過措置期間が2020年末で終了するため、開発途上国から英国への輸入については、2021年1月1日より英国独自の一般特恵関税制度(UKGSP)に移行します。UKGSPは、原則としてEUのGSPを踏襲したものとなる模様です。
 UKGSPは、3つのカテゴリーに分類されます。後発開発途上国(LDC)枠組、一般枠組、強化枠組です。カンボジアは、国連の分類で後発開発途上国(LDC)に分類されているため。後発開発途上国枠組の適用を受けます。この枠組は、EUの特恵関税制度EBAと同じで、武器以外のすべての品目について、関税ゼロ・数量枠無しでの輸入を認めています。なお、原産地規則については、EUの基準を準用するとしています。
 UKGSPでは、GSPの適用除外となるケースとして、所得向上等による国としての卒業、英国との自由貿易協定の適用、EUが適用している特定品目(2022年まで)を挙げています。カンボジアについては、いずれも当てはまりません。従って、現在、EUがカンボジアに対して行っているEBAの一部資格停止とコメに対するセーフガード措置が適用されるかについては、明言されていません。カンボジア縫製製造業協会では、カンボジア商業省と共に詳細について確認中としており、結果が注目されます。
 英国がEBAの一部資格停止とコメに対するセーフガード措置を引き継がない可能性も残されているものと見られます。新型コロナで苦しんでいるカンボジアにとって、英国が特恵関税措置を完全に履行することは、重要な決定となります。今後の展開が注目されます。

英国国際貿易省のサイト
https://www.gov.uk/guidance/trading-with-developing-nations-from-1-january-2021


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