カンボジア経済

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称号オクニャに関する勅令を改正 基準を厳格化

2024年11月13日 | 経済
 10月23日、国王陛下から授与されるオクニャの称号に関する勅令を改正する勅令が発せられました。オクニャは、カンボジア国王から民間人に贈られる高貴な称号で、3種の階位があります。オクニャの称号は、財閥のトップ等、経済活動等に目覚ましい功績をあげた民間人に与えられるもので、2023年6月現在で1299人がオクニャと呼ばれているとのことです。
 改正の理由は、一部のオクニャが、称号をビジネスを行う手段として使用したり、違法行為を行ったりしたケースがあり、オクニャのタイトルの評判を傷つけないようにするには、厳格な法律を施行する必要があるためと見られます。
 今回の勅令では、「オクニャは、カンボジア王国の憲法、法律、法的基準を尊重し、高い道徳的基準を堅持し、オクニャの称号に関連する名誉と尊厳を傷つける活動を慎まなければならない」と定められています。また、重大な刑事犯罪の場合、称号を取り消すことができると規定しています。
 称号を得るために必要な寄付が金額も大幅に引き上げられています。Lok Neak Oknha は 4 億リエル (約10万 ドル)から160億リエル(約400万ドル)に、Neak Oknha は 6000 万リエル (約1万5000 ドル)から40億リエル(約100万ドル)、Oknha は 3200 万リエル (約8000 ドル) から20億リエル(約50万ドル)へと引き上げられています。
 カンボジアン・ドリームを体現して、成功を収め、財閥のトップ等となったオクニャですが、商売上のいざこざや、私生活での問題が話題となることもあります。他方、与党にとっては、重要な献金者でもあります。フン・セン前首相は、オクニャ同士の争いの調停に頭を悩ませたことも多かったと言われます。最近も、オクニャ協会会長を務めているリー・ヨン・パット氏が特殊詐欺への関与を理由に米国から制裁を受けるといった事態も起きています。
 勅令を改正したのは、オクニャの行動を律するとともに一般国民の怨嗟を和らげるといった狙いもあるものと見られます。すべてのオクニャが、品位と名誉を尊重した活動を行っていくことが期待されます。
(写真は、カンボジアオクニャ協会のフェイスブックより)

カンボジアオクニャ協会のフェイスブック
https://web.facebook.com/CambodianOknhaAssociation


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