カンボジア経済

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世界保健機関 結核報告書2024 日本もカンボジアの結核対策を支援

2024年11月14日 | 経済
 10月29日、世界保健機関 (WHO) は、世界結核報告書2024を公表しました。報告書では、2023年に新たに結核と診断された患者数は、全世界で約 820 万人(2022年750万人)に増加したとしています。結核関連の死亡者数は 2022年の 132 万人から 2023年には 125 万人に減少しましたが、結核は 2023年も依然として、新型コロナを上回る感染症による死因のトップとなっています。
 カンボジアは、結核対策の成功国と言われています。結核による死亡者数は、2000年の42名/10万人から2023年には23名へと45%減少しました。また、新規患者数も2000年の579名/10万人から2022年には320名へと45%減少しました。
 この減少は、カンボジアが国を挙げてDOTS戦略を進めてきたことが要因とされています。現在、結核については、特効薬があり、6ヶ月間毎日薬を飲むことで完治します。そこで、なるべく早く結核患者を発見し、毎日薬を飲んでもらうことが必要となります。結核と判定された場合、6ヶ月間の薬は無料で提供されます。毎日きちんと薬を飲むことが大切なため、DOTS(病院や保健センターまで患者さんに来てもらい、先生や看護師さんの目の前で薬を飲んでもらう方法)が採用されています。
 カンボジアの結核撲滅には日本も長く協力しています。カンボジア国立結核センターは、結核に関するレファラル病院の頂点に位置し、結核の予防、発見、治療に取り組んでいます。現在のセンター(CENAT)は、2001年に日本の援助で建設され、その後も日本から多くの専門の先生方が来られ、その活動を支援しました。
 フン・マネット首相は、結核を撲滅するまで、様々な関係者の努力と協力を求めたいと述べています。日本等の支援を活用しつつ、結核等の疾病について地道な努力を継続的に積み上げていくことが必要であり、カンボジア政府をはじめとした関係各方面の継続的な対策が期待されます。

ブログ「カンボジア経済」2008年3月16日「カンボジア国立結核センター」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/5f62a4fc246c07f4c2b301803393fe68

日本WHO協会のサイト
https://japan-who.or.jp/news-report/2411-7/


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