カンボジア経済

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カンボジア 2022年9月の物価上昇率

2022年11月24日 | 経済
 国家統計庁から発表された2022年9月の物価上昇率(対前年同月比)は、4.4%と少し落ち着いてきました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移してきました。2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は概ね3%未満で安定していました。2021年9月以降は久しぶりの大幅上昇となっています(2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%、2021年1月2.6%、2月1.7%、3月2.1%、4月2.7%、5月3.0%、6月2.7%、7月3.3%、8月3.4%、9月5.9%、10月6.8%、11月7.9%、12月6.7%、2022年1月4.1%、2月6.3%、3月7.2%、4月7.3%、5月7.2%、6月7.8%、7月5.4%、8月4.9%)。なお、8月と比べると9月は0.5%の下落でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズムにより国際価格に概ね連動して動いています。8月の4700リエル/リットルから、9月は4350リエル/リットルに下落しました。ディーゼルも、8月の5100リエル/リットルから、9月は4850リエル/リットルに下落しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、ロシアのウクライナ侵略の影響を受けて急激に上昇し3月初めに130ドル台にまで上昇した後、最近は80ドル前後まで低下してきています。カンボジアはガソリン類を全量輸入に頼っているため、カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動しており、一旦急速に上昇しましたが、原油価格の下落を受けて落ち着いてきました。しかし、資源に加え、食料品の国際価格も大きく上昇しており、カンボジアの物価全体への波及は引き続き懸念材料となっています。
 国際機関も世界的な資源・食料価格の上昇を懸念材料としています。2022年のカンボジアの物価上昇率について、アジア開発銀行は5.0%、世界銀行は6.0%、IMFは5.2%、AMROは5.9%と予測しています。
(写真は、プノンペン市内のガソリンスタンド。9月16日撮影)  



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