英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

サイン -法医学者 柚木貴志の事件- 第5話「見えない毒」

2019-08-16 17:51:05 | ドラマ・映画
 あまりにヘタレな主人公だったので書いてしまいました

 ……柚木貴志(大森南朋)の父は医療ミスを告発しようとして、アンチモンで毒殺された
 ……医療ミスを隠ぺいするために、兵藤邦昭(西田敏行)に解剖所見を捻じ曲げさせた(医療ミスと柚木の父の死の2件)
 ……医療ミスの真相を知っていた当事者の4人も毒殺された


 恩師の名誉や日本法医学研究院を守るためとはいえ、上記の悪行を重ねた小笠原(篠井英介)を断罪せず、柚木自身が隠ぺいに加担し所見を捻じ曲げてしまうなんて、主人公失格、人間失格である。
 憎き父を殺害した犯人、憎き毒物に目を瞑るなんて、ありえない。


兵藤(西田敏行)の時と異なり、既に日本法医学研究院は設立、機能しているのだから、過去の隠ぺい工作で崩壊するとは考えにくい。それに、世間の目は医療ミスとそれを隠ぺいしようとした小笠原に向けられると思われるし、兵藤は日本法医学研究院の設立に関して脅されていたことが明らかになれば、兵藤への風当たりは弱いはず

 結局、小笠原の悪行に目を瞑った為、医療ミスで亡くなった患者の父親に殺人を犯させ、彼自身も小笠原に毒殺されてしまった。
 こんな殺人鬼・小笠原を放置してしまった柚木……退職するぐらいでは全然足りない。




そもそもモヤモヤし続ける毎回の終わり方
 【毎回、ラストにどんでん返しして、視聴者の驚嘆を呼ぶ】という手法はよくある。
 アメリカのドラマ、韓国の時代ドラマなどによくある展開だが、日本でも『小さな巨人』(主演:長谷川博己)、『平清盛』(主演:松山ケンイチ)などが思い浮かぶ(前者は最低レベル、後者は後半あたりから面白くなった)

 この“どんでん返し”手法は、「視聴者の驚嘆を呼び、次回への視聴に繋げる」効果はあるかもしれないが、《45分間視聴してきたものが、ラストでぶち壊される》という腹立たしさを感じることが多い。
 しかも、このドラマ、その45分の積み上げ方も杜撰なので、視聴後には腹立たしさしか残らない。

 例えば、第4話と第5話にまたがる“見えない毒”のエピソード
 どんなトリックや真相があるのかと思ったら、単に、アンチモンという検出されにくい毒を紅茶に混ぜて毒殺しただけ。
 まあ、“検出されにくい毒”は有りだとしよう。もし、これが『科捜研の女』だったら、被害者の体内(消化器?血液?)から共通な紅茶の成分を検出したり、被害者の足取りを徹底的に検証するとかするだろうが、このドラマでは「遺体の腐敗が進んでいないので、○○系の毒物を摂取したからではないか?」という同僚の言葉から、過去の兵藤の「アンチモンは研究材料としては不適だ」という言葉を思い出して、真相解明しただけ(前後編費やしてだよ)


 次回もこんな感じだったら、視聴終了か……
 
 

【ストーリー】番組サイトより
 25年の時を経て浮上した「慶徳小笠原病院」の現院長・小笠原達三(篠井英介)による医療ミス疑惑および、「日本法医学研究院」の元院長・兵藤邦昭(西田敏行)の解剖結果ねつ造疑惑。さらにここに来て「慶徳小笠原病院」の医師2人が同時期に遂げた不審な死、そして兵藤の突然すぎる自殺…。得体の知れない闇が渦巻く中、解剖医・柚木貴志(大森南朋)は兵藤が自殺する前に伊達明義(仲村トオル)と会っていたことを知る。兵藤は柚木にとって、かけがえのない恩人。その兵藤がなぜ死を選ばなければならなかったのか…。そもそも、兵藤は本当に自殺したのか…。とてつもないショックを受けると同時に、事の経緯が解せない柚木は伊達を追及する。だが、伊達からは答えを得られず…。
 そんな中、失踪していた「慶徳小笠原病院」の元看護師が遺体となって見つかった。しかも、先だって亡くなった医師2人と同様、目立った所見はなく、解剖した柚木も心不全との診断しか下せない。だが、警視庁捜査一課の管理官・和泉千聖(松雪泰子)はこれを疑問視。亡くなった医師たちが死ぬ直前に小笠原と会っていたこともあり、事件性を怪しむ。かたや、柚木も毒殺の可能性を捨てきれないでいたが、血液検査で毒は検出されておらず…!? その矢先、小笠原の医療ミスが疑われる25年前の手術に、死亡した3人が立ち会っていたことが判明。さらに追い打ちをかけるように、新たな死者が出てしまう!

 混迷を極める事態…。やがて、同じく25年前にこの世を去った柚木の父の死因に関する“衝撃の真実”も明らかに! この真実が、柚木の確固たる信念に揺さぶりをかけ…!?

脚本: 香坂隆史 
演出: 片山修
コメント
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