英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

4連敗かぁ(順位戦は1勝1敗)

2021-07-22 10:25:18 | 将棋
●対郷田九段 叡王戦九段グループ予選・7月5日
●対梶浦七段 竜王戦挑決準々決勝・7月9日
●対池永五段 棋王戦2回戦・7月15日

そして、7月20日 A級順位戦、菅井八段に敗れ、4連敗(順位戦は1勝1敗)……
 郷田九段は同学年なので、年齢によるハンデは全くなし、対戦成績も56勝28敗、勝率.667(直近は6勝4敗)と分が良かったので、勝利を見込んでいた。
 梶浦七段は昨年もトーナメントの下位から勝ち上がってきており、今年も青嶋六段、佐藤(天)九段と連破してきており、油断できない相手だったが、昨年も退けており、今年も勝てるのではと期待していた(佐藤天九段より勝ちやすい?)。(梶浦七段が考慮中、身体を前後に揺するのが気になって仕方がなかった)
 そして、池永五段には勝つだろうと思っていたら、終盤、間違えて敗局…

 それでも、順位戦で菅井八段に勝てば、3連敗も帳消しにできると思っていた。
 残念な結果だったが、まだ1勝1敗なので、俯いてはいけない(たとえ、1勝3敗になっても俯いてはいけない)


 将棋は、後手の菅井八段が「角交換は構いませんよ」と4手目△3二飛。
 中継サイトによると「4手目△3二飛は46局指されており、先手31勝後手13勝2千日手。菅井自身はこれまで7局指して、結果は3勝3敗1千日手。直近の前例は2020年3月の第33期竜王戦で、杉本昌隆八段に敗れた」とある。
 羽生九段は4手目△3二飛は初の対峙だが、

▲2二角成と誘いに乗り、以下△同飛▲6五角△7四角▲4三角成△5二金左▲3四馬△4七角成▲6八銀△6五馬▲7七銀と進んだ。
 以下、手将棋となり、



 第1図~第6図、緻密な差し回しで、若干、先手が有利。駒割は先手の桂損だが、飛車を打ち込み、後手の桂香を取れる可能性がある。後手は2枚角で対抗しているが、角を二枚手放されたという意味もある。
 ただし、打ち込んだ飛車が捕獲される可能性もあり、予断を許さない。

 ここで、私には2つの手段が映った。
 1つは、本譜の▲1六歩。しかし、この手はあと3手歩を進めて1三に成り込まないと戦果を得られない。さらに、もう1手、角を取らないと実利を得られない。▲1六歩を含めると5手費やさなければならない。もちろん、歩成りを見せて、後手から動いてもらうという意味もある。しかし、悠然とし過ぎではないのか?
 実戦は、▲1六歩以下、△4二金▲3四歩△同角▲1五歩△4三角▲1四歩△3二金(第7図)

 と進み、▲4一龍△4二金▲3一龍△3二金………千日手が成立。


 第6図ではもう一つの手段を選びたかった。
 それは、▲2三飛成△同歩▲5二角成(変化図1)
 これでうまくいけば話が早いが……以下△4二銀(△4二金より飛車取りを掛ける△4二銀の方が良い)▲6一角成△同銀▲4一飛成に△5二角と辛抱され▲3二龍という進展が想定される。

 変化図2は後手が先手の攻めを受け止めたように見えるが、次に▲4四歩と打たれると壊滅してしまうので、もう1手受ける必要がある。
 △4四歩には▲4五歩と合わされる手があるので△3三銀か?
 ただし、▲5一金と打つ手があるので、先手が有利に思える(実際、先手が駒損なので勝ち切るには大変かも)


 千日手指し直しは、▲菅井1時間49分、△羽生1時間0分となる(持ち時間の少ない方が1時間となるように両者に同時間を加える。千日手成立時の実際の残り時間は羽生56分、菅井1時間45分)
 後手番となり、残り時間も少なく、体力面の不安もあるので、もう一つの手段を選ぶべきだった。

 指し直し局は、先手菅井八段のゴキゲン中飛車となったが、陣形を整えつつ、相手との間合いを計り合う、消耗戦となった。羽生九段が局面をリードする時間が長かったが、終盤、時間切迫で最善手を指し続けることは難しかった。

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