英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『カエルの王女さま』 第3話

2012-04-27 17:21:35 | ドラマ・映画
ロックは反抗心だ!
 一番激しい感情は「怒り」である。
(忍の激情にややビビった澪は「ょぉのなか」と発音したが)
 世の中や現状に腹が立つなら、今みたい、にこぶしを握りなさいっ!
 屈辱から目を離していても、風向きは一生変わらない。
 でも、風向きを変えたいなら、自分で風を起こすしかないの。

 ロックとは、反抗心!
 闘うの!ダメな自分と!



 初回はどん底の状態から這い上がろうと決起、第2回はショークワイアへの挑戦と、現状の停滞した生活での苛立ち・不安・妥協から脱却し、そこから一歩踏み出すという姿勢であった。
 今回は、ロックへの挑戦ということで、冒頭に挙げた澪(天海祐希)の教示となったが、初回2回を振り返ってみると、基本的には同じのような気がする。ただ、改めて、それを強調したということか。
 まあ、それはこのドラマのテーマのようなので、いいのかもしれない。ただ、一希(玉山鉄二)をメンバーに引き入れるための展開と勘ぐってしまうのは、私がひねくれているからなのだろうか?

 今回の主役はその一希と忍(千葉雄大)。
 忍は、いじめられても何も言い返せない弱々しさがあった。それの克服ため、冒頭の澪の言葉であった

 もちろん、この澪の言葉は、忍だけへの言葉でもなく、他のメンバーに向けた言葉でもあった。

ふにゃっとした感じ……忠子らのロックを評した澪の言葉
 忠子らも懸命にロックを表現しようと頑張る。素人の私には確かにパンチは足りないが、それなりに聞こえ、「全然ダメ」というほどではない。
 しかし、澪の目からすると、決定的に足りないものを感じる。それは「反抗心」
 忠子たちの歌は形だけ真似て、踊って叫んでいるだけで、魂が感じられなかったのだ

 そして、澪の言葉によって、ロックの魂に触れたメンバーの歌によって、一希の縮んだ心を呼び覚まそうとする……
 それにしても、オーデションで緊張のあまり歌えずに逃亡というあまりにも暗い過去を持つ一希だった。
 よほど他のメンバーたちが優しかったのだろう。街の噂にもならず、誰も真相を知らなかったのは、メンバーが一希を責めず、そして誰にも語らなかったと考えられる。
 一希も街にいること自体、苦痛じゃないのかなあ。仲間への償い?それとも、自分への罰?


 ふたりに焦点が分かれたため、多少のゴタゴタ感はあったが、テーマがハッキリしていたので、私も歌に勇気づけられた。
 澪の言葉は、以前の『GOLD』と同様に説法ぽい気はするが、経営者として成功していた『GOLD』と違い、今回の澪はブロードウエイで夢が途中で破れかかっているので、澪自身への言葉にもなっているので、共感できる。
 実際、他のメンバーの現在も中途半端な状況にあるが、澪が一番暗い状況である。エージェントの契約が打ち切りになり、年も食っていて、ミュージカルスターの未来も開けそうにない。しかも、ミュージカル一筋であるが故、それを取ってしまったら何も残らないという状況。
 澪がメンバーに発した言葉は、自分への励まし、決意の言葉でもあるのだ

 今回の歌では、『フレンズ』(レベッカ)がよかった。
 南(福原美穂)のしっとり歌うワンコーラス目、メリハリを利かせ歌い上げたツーコーラス目、それぞれが、いろいろ問題を抱えるメンバーの心境にオーバーラップして、心に響いた。




【ストーリー】(番組サイトより)
 桜まつりにおけるシャンソンズの復活劇が地元の新聞に掲載された。それは小さな記事だったが、大喜びするシャンソンズのメンバーたち。それを受けて、澪(天海祐希)は、さらに派手で斬新なパフォーマンスを披露する、と香奈絵(久野綾希子)に約束する。当初は澪の方針に反対だったリーダーの忠子(石田ゆり子)も、シャンソンズの運営方針や練習計画を任せてもらえるならば、という条件付きで、ショークワイアをやることに同意した。

 忠子は、さっそくショークワイアに関する研究リポートをまとめ、それに基づいた練習計画や楽曲リストをまひる(大島優子)やみぞれ(大島蓉子)、玉子(菊地美香)、南(福原美穂)らに渡そうとした。すると澪は、いきなりそれを破り捨て、練習計画を考えるのは忠子の自由だが、それを採用するかどうかの権限はコーチにある、と言い放つ。

 一方、今回の件で一歩前に踏み出す勇気を得たまひるは、地元だけでなく、東京の会社の採用試験も受けてみようと決意する。澪のもとを訪れたまひるは、そのことを伝えると、コーチがブロードウェイの舞台に出ていたときのパンフや写真を見せてほしい、と頼んだ。それを見せてもらえたらもっと頑張れる気がする、というのだ。困惑した澪は、過去は振り返らない主義だ、といって拒んだが…。

 そんな折、シャンソンズにテレビ出演のチャンスが巡ってくる。新聞記事を見た地元のテレビ局から取材の依頼が舞い込んだのだ。このチャンスは自分のステップアップにも役立つと考えた澪は、感情を爆発させたパワフルなショーを見せるために、ロックナンバーにチャレンジするとメンバーに宣言する。

 同じころ、一希(玉山鉄二)や忍(千葉雄大)が働く工場は、倒産の危機に追い込まれていた。市役所から、助成金を打ち切るという通達があったのだ。これも、安見市との合併に不要なものは切る、という由芽市市長・清忠(岸部一徳)の指示によるものだった。

 ロックをやるにあたって男性の声が必要だと考えた澪は、一希の過去を調べる。彼のバンドは、地元で圧倒的な人気を得て東京に進出したものの、オーディション番組への出演を最後に突然解散していた。ネットで一希のバンドの過激なライブパフォーマンスを見た澪は、彼に興味を抱き、就活で東京に行くことになっていたまひるに調査を命じるが…。

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