英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

学術会議任命拒否問題③……嘘つき と でたらめ

2020-10-13 15:40:02 | 時事
菅総理「任命しなかった6人を含む学術会議が提出した105名の推薦者リストを見ていない」
 総理が見たのは99名のリストだったと言うが、だったら、これまで述べていた「総合的、俯瞰(ふかん)的な活動を確保する観点から判断した」という説明は、何だったのか?
 任命しなかった6人を除外したリストしか見ていないのなら、総合的、俯瞰(ふかん)的な活動を確保する観点から判断できるはずがない!
 あの説明は、まったくの嘘だったことになる。


 さらに、学術会議が提出した推薦者リストを見ずに総理が任命したのが事実なら、『会議の推薦に基づいて総理大臣が任命する』と定めた『日本学術会議法』に違反していることになる。
 誰がリストから6人を削除したのか分からないが、その行為も“でたらめ”である。

 ………………………………………“嘘つき”、“でたらめ”という言葉が頭に浮かぶ。



野党や各方面からも「105名の推薦者リストを見ていない」という総理の説明について、疑問や批判があり、これを躱すため昨日(12日)に加藤官房長官が釈明した。
 【東京新聞 TOKYO Web】によると
 日本学術会議の新会員任命拒否問題に関し、加藤勝信官房長官は12日、菅義偉首相が「見ていない」とした学術会議からの推薦候補者名簿が、参考資料として決裁文書に添付されていたと説明した上で、「(首相が)詳しくは見ていなかった」と釈明した。ただ、6人を除外した起案文書の作成前に、首相が内閣府から今回の「考え方」を聞いていたと説明したため、事前に除外を認識していた可能性も浮上。どのような関与をしたのか、さらなる説明が求められる事態となった。


 さらに、同じく【東京新聞 TOKYO Web】によると
◆「見ていない」から修正
 政府関係者は、除外決定の過程で杉田和博官房副長官が関与していたと明らかにした。
 首相が9日の内閣記者会のインタビューで、学術会議提出の105人の推薦候補者名簿を「見ていない」と説明したことに対しては、学術会議の推薦に基づく首相の任命を定めた日本学術会議法に抵触するという見方が出ている。
 これについて、加藤氏は12日の記者会見で「推薦の案そのものを無視してやっているわけではない」と反論。推薦通りの任命義務まで課されていないという現在の政府見解を踏まえて「推薦(候補者名簿)の中から選ばれた者を決裁したのだから、適法に行われている」と強調した。
 政府側は6人の除外について、内閣府が9月24日に決裁文書を起案した段階で行われていたと説明している。加藤氏は、内閣府から起案前に「(首相に対して)考え方が説明され、共有化され、それにのっとって具体的な作業がなされた」とし、手続きが正当だと主張。ただ、誰が実際の人選に関与したかなどは「人事の話だから控える」と明らかにしなかった。


 ………………………………………苦しい言い訳(こじつけ)だ
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2020年 台風14号 ブレにブレた挙句大外れ

2020-10-12 20:52:17 | 気象
何やらリクエストがあったようなので、久しぶりの気象ネタです。


 割と唐突に発生した台風14号。
 10月の秋台風は進路予報が立てやすいはずなのだが、日本の上空を通るべき偏西風は通常より北にあり、14号が偏西風に乗って移動することがなさそうなので、発生直後の進路予報円はとてつもなく大きかった。
 偏西風が通常でないこともあるが、台風の進行方向にある高気圧が頑張っていて、進路を阻んでいるので、余計、予測が定まらなかった。しかも、高気圧は1つでなく2つあるので、その頑張り具合を予測するのが2倍に難しい状況だった。(最近の進路予報の精度は高くなってきているが、今回は難易度が高かった)

 と、一応、気象庁を弁護しておいたが、予想進路がコロコロ変わるのだが、気象予報士(NHK系・気象庁系)は進路が変わった理由や状況の説明はするだけで、そのことを悪びれる様子はあまりない。(週間予報もコロコロ変わるが、「〇曜日と〇曜日に雨マークがつきました」とさらりと言ってのける)
 今回の場合、①「やたら進路予報幅が大きい状態(発生直後)」→②「①の予測より日本列島から離れて進行」→③「列島寄りの進路」→④「③より離れた進路」→⑤「列島に沿うように進行し、房総半島をかすめるか上陸の恐れも」→⑥「かなり南方寄りの進路で列島への台風の直接の影響は少なそう(秋雨前線を刺激するので、南方斜面は大雨の」→⑦「さらに南方を離れて通過、しかも、その後、南下」

 とばっちり?を受けたのが三宅島や八丈島などの伊豆諸島の島々。それに、紀伊半島や東海地方も相当な降雨量だったようだ。


 それにしても、台風が衰えて熱帯低気圧に変わると、途端に扱いが小さくなる。進路予報もなくなるし。
 まるで、ワイドショーで騒いだネタが旬でなくなった時のようだ。

 ところで、上図の進路予報図も寂しくなっているので、それほど感じないのだが、まだ台風で進路を東にとっていたころは、予報円もしっかり描かれていて、その予想進路が南向きになっており、《もしかしたら、1週回ってスタート地点に戻り、また、日本に向かって進行してくるのでは?》と思わせる要素が強かった。
 《南方はまだ水温が高くて、発達しないのだろうか?》という危惧があるのだが、気象予報士はあまり心配していない様子。きっと、大丈夫なのだろう。

 でも、一応、気象衛星の画像を確認。(今日・12日の午後1時の画像)

 上の画像は赤外線画像(通常の気象情報で使用される)で、下の画像は可視光線画像(いわゆる肉眼画像。ただし、夜間は雲が感知できない)
 日本列島の南方にうっすら渦を巻いている雲が確認できると思います(可視画像の方が分かりやすいです)。雲が薄いので発達はしていないと思うが、同心円なのが(崩れていないのが)少し気になる。

 位置が分かりにくいかもしれないので、バツ印を打っておきます。


 ついでに、赤外線、可視光線画像のカラー版もアップしておきます。
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2020 竜王戦 第1局

2020-10-11 20:09:18 | 将棋
いいところが全然なかった……

 最後まで双方居玉で、強気の激しい攻防…と言えるが、羽生九段の指し手に余裕がないというか、急かされているというか……



 第1図……超初心者のような桂跳ね。……やたら桂を跳ねたがる将棋を覚えたての初心者。


 △6五桂の銀取りを放置して、▲2四角と2筋突破と角交換を挑むが、▲6六銀と躱しておくのが普通。後手から8筋の飛車先交換、更に、△7六飛と横歩を取る筋もちらつくが、後手の攻めは、飛角桂だけの前のめり気味の攻めなので、“受けて立つ”姿勢でよいのではないか。
 直前の▲7九角の39分考慮中に、▲2四角以降の進展に見通しを立てて強気で行く》と決めたのだろうが、形勢はともかく、どこか急いでいるように思えてしまう。《強気の受け》でも良かった。
 確か、△6五桂には▲6六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8八歩と8八に歩を受けるのが定跡だとか【ABEMA、阿久津八段解説】。


 封じ手の局面。
「なんと▲3三角成を受けない。取ってこいといっている。▲3三角成を指してきたら、△4二銀打▲同馬△同玉▲2七飛△8九角と反撃されて、先手が大変のようだ。
▲5五角に△4五桂▲1一角成△2七歩の進行は、▲1八飛などと辛抱される恐れがあった。この△2七歩に▲同飛なら、そこで△4五桂で後手が少し得とみている。長考で放ったギリギリの利かし。▲2七同飛△4五桂に▲5八金△5七銀▲6九桂△8六歩▲同歩△5八銀成▲同玉△8六飛▲8七歩△7六飛という進行が検討の手順」【中継サイトの解説】

 豊島竜王も終局後、「▲5五角に△4五桂▲1一角成△2七歩は飛車を横にかわされる手があるので(先に叩いた)」と述べていた。
 この封じ手の局面は、ABEMAの評価値、巷の評価値サイトでは、ほぼ互角のことだが、何となく、何となく、先手陣に隙間が多く、守勢になりそうな気がした。

 少し戻って、直前の▲5五角は、▲3三角成の桂取り、桂が逃げた時は香を取る▲1一角成、更に場合によっては▲6四角も見ており、含みの多い味のある角打ちで羽生九段好みの角打ちだが、控室では▲2一飛成(変化図1)が有力と見られていた。以下△8六歩▲同歩△同飛▲6三桂△6一玉▲7一桂成△同玉▲8七歩△7六飛▲5八金といった進行を調べていていたようだ。手順中▲6三桂に△同金は▲9五角の王手飛車がある。
 直前に▲3三角成△同桂と桂を跳ねさせているので、▲2一飛成は空成りになり、少々気が利かないが、やはり、敵陣に龍ができるのは大きい気し、上記の手順に進むのなら、先手もまずまずだ。
 佐藤九段も「佐藤康九段は後手が居玉だと、△4五桂から△5七桂成としても▲2四角の王手成桂取りがあると指摘。鈴木九段は▲2一飛成に△8六歩▲同歩△同飛と攻めると、▲6三桂(△同金は▲9五角で王手飛車取り)の筋が気になる」と言っている。
 こう考えると、第3図より△7七角成▲同玉に△6二金では、△5二玉(前例があるらしい)の方が良かったかもしれない。

 ところで、この▲2一飛成が価値が大きい手だとすると、封じ手局面の△2七歩は少し不思議な感じがする。このタイミングでの△2七歩は上述した理由だが、後に▲2一飛成とされた場合、△2七歩は歩を先手に渡しただけの余分な手となってしまうからだ。
 しかし、△2七歩▲同飛△4五桂と進んだ局面は、△4五桂と跳ねた手が大きく、▲2一飛成は甘い一着となってしまう。
 なので、▲1一角成と香を取る。この手は▲5五角と桂取りに打って、その桂に4五に逃げられたからには、▲1一角成と指すのが手の流れで当然の一着に思われるが、どうも、敗着となってしまったようだ。
 いや、この▲1一角成を敗着と断定するのは乱暴すぎで、まだ形勢が大きく傾いたわけではなく、実際、この後も挽回するチャンスは何度かあった。
 ただ、第3図から第5図の手の交換は、後手がかなり得をしているように思えてならない。

 第3図から、▲3三角成△同桂の角交換で手順に桂が跳ね、▲5五角の桂取りを躱しながら4五に跳ねる(桂を跳ねる前に△2七歩▲同飛を利かしている)。第3図と第5図の違いは、後手は2一の桂が4五にワープしているのに対し、先手は5五の角の設置と飛車が2七に移動(これはマイナス要素)、後手の持ち歩が先手に移動し後手は歩切れとなっている。
 後手の歩切れもかなりのマイナス要素だが、とにかく、4五の桂の存在が大きい。先手の2七の飛車の位置も相当悪い。
この後も、この飛車は”でくのぼう”状態だった。封じ手局面の豊島竜王の△2七歩は絶妙だった。逆に、銀桂交換を甘受してまで▲2四歩からの角交換と▲5五角の構想は芳しくなかったように思うのである。

 繰り返しになるが、▲5五角と桂取りに打って、その桂に4五に逃げられたからには、▲1一角成と指すのが手の流れなのだが、第5図では、▲1一角成ではなく▲5八金と一旦、受けるのが正着だったようだ。
「▲5八金は△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛▲3三角成△4二銀▲3四馬が検討された。これは難解のようだ」【中継サイト局後の感想解説】

 第5図で▲5八金は手の流れとしては変だが、実際に△8六歩▲同歩△8九角と指されてみると厳しく、やはり、一旦、▲5八金と守るべきだったようだ。
 中継サイト解説では
「昨日、あとで考えてみたのですが、やはり△2七歩はすごいですね。▲3三角成△4二銀打▲同馬△同玉▲2七飛△8九角でいいのでしょうけど難しい手順ですし、△4五桂に▲5八金と受けられたときに△2七歩が指し過ぎになるかもしれません。先手は飛車を攻めに使う方針なので、▲2一飛成とできれば△2七歩▲同飛が1歩得の結果になりますから、△4五桂に▲5八金と受けに回るのは違和感がありません。本譜は△2七歩の趣旨が通ったといえます。△8九角が痛いと思うのですが。どう受けるのでしょうか」と森内九段。

 《△2七歩を指し過ぎにする方針での▲5八金は違和感がない》というのは、森内九段らしい考えだ。

 ここから羽生九段の辛抱が続く。△8九角に馬作りを甘受する▲7九金を着手。一旦、▲6三歩△5二金(△6三同金が正着だったらしい)と後手陣に味をつけ、▲6八香△7六馬▲6九桂。
 それでも、△8六飛と遂に飛車まで機能しては、辛抱も報われないかと思ったが、続く▲5五馬(第6図)に△4四歩で先手にチャンスが来た。

 第6図での△4四歩は桂取りを軽く受ける味の良い一着(▲4四同馬なら馬の位置も変わるし、後手は4筋に歩を打てるようになる)というABEMAの解説もあったが、△4四銀と先手を取るべきだったようだ。
 なぜなら、ここで▲5八金(変化図2)と受けに回るのが有効だったからだ。

「(感想戦で)森内九段が▲5八金を示すと羽生は「えっ、いまですか」と声を上げた。あまり考えていなかったようだ。▲5八金に△7五馬なら▲4八銀△8七歩▲8九歩△8八銀▲7八金(変化図3)で攻めるのも大変だ」【中継サイト解説】


 変化図3以下、△8四馬なら▲6四馬△7八銀成▲8六馬、△7六同馬なら▲6七金左△9四馬▲6四馬で勝負に持ち込めそう。

 本譜は▲2三飛成。働いていない飛車の活用で後手玉に圧力を掛けたが、現状ではさほどの脅威にはならない。しかも、△3二銀と龍取りに受けられ、▲2二龍と後手を引くようでは、まったく勝ち味がなくなってしまった……
………………




 私が問題に感じたのは、はっきり形勢を損じた第5図よりの▲1一角成が、2日目再開直後に僅か8分の考慮で指されたこと。
 そして、2度の亘る▲5八金の受け(①第5図より敗着・▲1一角成に代えて、②変化図2)を考えなかったこと。

 先日の対斎藤八段戦(A級順位戦)と言い、本局と言い、羽生将棋に変調を感じられる。
 たくさん指していれば、出来の悪い将棋はあるだろう(何局か思い浮かぶ)。ただ、その出現頻度が高くなってきているのも事実。
 しかし、対菅井戦の連勝、竜王位挑戦者決定三番勝負・対丸山戦(第一局も敗れたとはいえ、羽生九段の6筋逆襲はものすごい構想だった)、対藤井二冠戦(王将リーグ)など、羽生九段しか成しえない将棋だった。

 豊島竜王の研究を含めた将棋の強さは相当なレベルだが、純粋な将棋の強さは一時より落ちているので、羽生九段も前者の強さを必要以上に警戒しないで、自分の将棋を指せば十分勝機はあるはずだ。
 
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2020A級順位戦 羽生九段-佐藤天九段 その4(終)

2020-10-07 21:45:57 | 将棋
「その1」「その2」「その3」の続きです。


 ここで先手に好手があった。

 ▲2五角(変化図6)………これが見た目以上に厳しい。

 ===以下は『将棋世界』10月号の棋戦情報の解説===
 対して△8六飛は▲同歩△6七銀打▲7九玉△7七銀成に▲8一飛(変化図7)から後手玉が詰む。

 また、△7七銀成に代えて△5五銀は、▲8一飛△5一金▲2二歩成(変化図8)で先手勝ち。

 ▲2五角には△5五銀くらいだが、そこで▲9六香(変化図9)ならば先手有望だった。(表記の都合で、語順など原文と少し異なっています)

 ==================================【引用 終】


 第12図から変化図9へ進めば、先手玉のひっ迫感がかなり減少している。
 その上、後手陣への4枚の垂れ歩や2五の角の利きは相当な脅威で、▲2二歩成△同銀▲3二金の筋(ただし、この後▲2二金と銀を取る手が甘い)や▲6三桂の打ち込みなど、後手玉に迫る手に事欠かない。
 ただし、この変化図9は上記のように先手が相当よく見えるが、実際はそれほど簡単ではないようだ。
 変化図9以下、△4四角▲2一金(次に▲3一金で△同玉なら▲3二銀で詰み)△5一玉と早逃げし

 以下▲3一金にも△6一玉と遁走し、▲3二歩成に△2四歩▲3四角△3五金と先手攻撃の主軸である角に圧力をかける。
 要領を得ない手順だが、先手角を主戦から追いやると同時に、先手玉に対して遠巻きではあるが包囲網を築いている。
 もちろん、これは変化の一例だが、中継解説の“先手有望”という表現は的確かもしれない。

 ともあれ、第12図では▲2五角の一手だった。
 しかし、羽生九段は単に▲9六香……痛恨の手順前後だった。
 すかさず、△8六飛と切られてしまった。以下▲同歩△6七銀打▲7九玉△7七銀成と進むと、

 ▲8一飛と打っても、変化図7とは違い先手の角が2五に居ないので後手玉は詰まない。
 なので、羽生九段は△8六飛に▲6三桂△同銀を利かせて後手玉を詰みやすくしておいて▲8六歩と手を戻したが、やはり、△6七銀打▲7九玉△7七銀成と進められて、はっきりと後手の一手勝ちとなった。
 ずっと、▲9六香と桂を取るチャンスがあったのだが、最も悪いタイミングで桂を取ってしまった。

 「はっきり勝ちと書いた」が△7七銀成に▲3二金と打ち込んだ手に対して

 うっかり、玉を逃げると頓死してしまう。
 △5一玉は▲4一飛以下簡単。△5二玉にも▲2五角△4三桂▲6三歩成△同玉▲3六角△4三桂▲6四飛△7二玉▲6三銀△同玉▲5四角△6二玉▲7二金△5三玉▲4五桂△5二玉▲4三歩成△同歩▲6四桂△5一玉▲4一金△同玉▲6三角成△4二金▲5二馬で詰む。
 なので、佐藤天九段は▲3二金(第13図)に△同銀と取る。以下▲同歩成に、ここでも迂闊に△5二玉と逃げると、やはり頓死する(手順は省略)。
 佐藤天九段は誤らず、△3二同玉と取り、羽生九段が投了。

 投了図以降、▲2二飛には△3三玉▲3四銀△2四玉で逃れている。以下▲2五銀には△3三玉(△1三玉)▲3四銀(▲1四銀)△2四玉の連続王手の千日手で先手の負け。
 ただし、ここでも▲2二飛に△4一玉と逃げると、▲3二銀△4二玉▲2五角(変化図13)以下頓死する。

 図以下、△4三桂▲同角成△同歩▲同銀不成(成りでも詰む)△6一玉▲6二飛成△同玉▲6三歩成△同玉▲6四金(変化図13)△7二玉▲8四桂以下詰み。


 押し引きがあったが、拮抗した形勢が続いた。非常に難解な将棋だった。
 終盤、痛恨の手順前後で、急転直下の終局となったのが残念。

 順位戦は初戦の菅井戦は勝利したが、この佐藤天戦、糸谷戦、そして、先日の斎藤戦も敗れ、1勝3敗と苦しい星勘定。
 斎藤戦はやや変調だったが、他の将棋は悪くない。今後の巻き返しに期待したい。
 それと、やはり竜王戦はモノにしてほしい。挑戦者決定3番勝負は仕事が手につかなかった。
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学術会議任命拒否問題②……「いけしゃあしゃあと」政府内文書&自己満足の見解

2020-10-07 09:26:55 | 時事
学術会議任命拒否問題①の続報】
★政府内文書(一昨年)……「学術会議任命拒否問題 野党合同ヒアリング」で公表
――「日本学術会議」について
・国の行政機関であることから、首相は会員の任命権者として、人事を通じて一定の監督権を行使できる
――会員の任命について
・憲法で定められた国民主権の原理からすれば、首相に会議の推薦通りに任命すべき義務があるとは言えない
・(その一方で)科学者が自主的に会員を選出するという基本的な考え方に変更はない
・首相は会議からの推薦を十分に尊重する必要がある

 この政府内文書の位置づけがよくわからないが、「昨日公表された」という報道なので、文字通り政府内での文書で、“学術会議についての任命に関する見解レポート”的なものと考えられる。
 公表されていない政府内だけの文書を今回の任命拒否を“法に基づいた措置”と言い張るのは、著しい無理がある。


★内閣法制局の担当者の説明……学術会議任命拒否問題 野党合同ヒアリング
《“義務とは言えない”いうのは、解釈の変更になるのではないか?》(野党の質問)に対して
「解釈の変更ではない。公務員の罷免・任命権を首相が請け負って、国民に対する責任を負っている。
 その前提をもとに、昭和58年の答弁もなされている」

 公務員の罷免・任命云々はそのことだけを取り上げれば正しいのかもしれないが、今回の首相の任命を拒否したことが国民に対する責任を果たしているとは思えない。昭和58年の答弁がその前提をもとになされているというのはこじつけで、それこそ、政府得意の“解釈の変更”である。

★菅総理の説明……自民党役員会
「“日本学術会議は年間約10億円の予算を使い活動”、“現状では会員が自分の公認を指名可能な仕組みであることなどを踏まえ、対応してきた”」と改めて説明。
「丁寧に説明しながらご理解いただけるよう努めていきたい」

 “現状では会員が自分の公認を指名可能な仕組み”……これを問題視するなら、その点を改善するよう求めれば済むことだ。
 それと、安倍総理もよく使用した“丁寧な説明”。
 政府の言う“丁寧な説明”とは、《都合の悪い事象には一切触れず、都合の良い法や過去の事例を挙げ、更にそれを曲解してこじつける》ということなのだろう。


★世耕参院幹事長……自民党の会議(党役員会とは別の場と思われる)
「(5日の)内閣記者会とのインタビューで菅総理は極めてきちんと説明した」
「単純な前例踏襲は認めないのが菅総理の政治姿勢そのもの。国民にも伝わったのではないか」

 あれで“極めてきちんと説明”としたと評価するなら、どんな説明もきちんとした説明になる。
 《単純な前例踏襲は認めないのが菅総理の政治姿勢》と部分的に正当性のある主張を取り上げて、行為の正当性を強調する政府の常套手段である。


………“いけしゃあしゃあと”という言葉が浮かんだ
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【歳時メモ】 今年の彼岸花、コスモス

2020-10-06 17:29:04 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

彼岸花
 堤防などに赤い帯や塊となって咲き揃っています。例年は9月中旬が最盛期と思っているのですが、今年はかなり、ゆっくりです。

コスモス
 最盛期は過ぎた感があります。【訂正】10月16日現在、最盛期の感、強し
 私の移動距離や回数が減っているのかもしれませんが、ここ2、3年は盛況さを感じません。
 コスモスも今年の開花は遅めだったような気がします。
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「総合的、俯瞰的活動を確保する」って、どういう事?……学術会議任命拒否問題

2020-10-06 09:51:35 | 時事
早速、“悪しき前例の打破”??
でも、強権発動の理由の説明は、説明になっておらず、今後の菅総理の政権運営に不安を感じる


【菅総理の説明】
「NEWS WEB」記事より
①法に基づいて、内閣法制局にも確認の上で、学術会議の推薦者の中から、総理大臣として任命している
②日本学術会議は政府の機関であり、年間およそ10億円の予算を使って活動しており、任命される会員は公務員の立場になる
③人選は、推薦委員会などの仕組みがあるものの、現状では事実上、現在の会員が自分の後任を指名することも可能な仕組みとなっている(ことは問題だと考えている)
④推薦された方をそのまま任命してきた前例を踏襲してよいのか考えてきた。省庁再編の際に、必要性を含め、在り方について相当の議論が行われ、その結果として、総合的、ふかん的な活動を求めることになった
総合的、ふかん的な活動を確保する観点から、今回の任命についても判断した
⑥昭和58年の参議院文教委員会で、政府側が「形だけの推薦制であって、学会の方から推薦をしていただいた者は拒否はしない、そのとおりの形だけの任命をしていく」と答弁したことについて、「過去の国会答弁は承知しているが、学会の推薦に基づく方式から、現在は、個々の会員の指名に基づく方式に変わっており、それぞれの時代の制度の中で法律に基づいて任命を行っているという考え方は変わっていない」
⑦記者団が、任命の見送りは、学問の自由の侵害ではないかと指摘したのに対し、「学問の自由とは全く関係ない。それはどう考えてもそうではないか」

(記事から要点を抜粋し、番号を割り振っています)

【説明に対する疑問点】
②……国の予算で運営しているから、政府が主導するのは当然であるかのように感じるが、学術会議の役割の一つに「政府に対する政策提言」を掲げているのなら、今回の政府の意向に反する人物の排除(としか思えない)人事指導はあってはならない。
 学術会議の推薦のみの構成に問題があると考えるのなら、学術会議推薦枠・政府推薦枠を設けてはどうか?
⑦……「学問の自由とは全く関係ない。それはどう考えてもそうではないか」……どう考えても納得できないから、疑問の声が上がっているのでは?
 《反論を全く受け付けないような論調》……そう言えば、官房長官時代も語調は強くなかったが、度々見られたなあ。
⑤……総合的、ふかん的な活動を確保する観点から、今回の任命についても判断したと言うが、“総合的、ふかん的な活動を確保する観点”とは具体的にどういう判断なのか、全く分からない。
⑥……どこかの報道で、「昭和58年の答弁を取り上げ、2018年(2019年かも)にその答弁を否定する内規のようなものが設けられている」というような解説があったが、それを学術会議側が周知していたのだろうか?


 非常に問題を感じる今回の任命拒否。
 上記の②のような予算実情があるのなら、学術会議の政府批判など聞き流しておけばいいものを、今回のような具体的な強権を発動したら、世論の反発を受けるに決まっている。そんな簡単な予見もできないのかな。
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【歳時メモ】 色づく秋

2020-10-03 11:44:17 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

 徐々に赤みが差してきた花水木の葉は、更に色が濃くえんじ色になってきました(“えんじ色”という表現が適切なのかは不明)。
 銀杏黄色みを感じさせるモノがあちこちに。(イチョウは場所による黄葉の差が大きいです)
 セイタカアワダチソウ天辺がはっきり黄色になってきており、穂が開いて、存在感を増してきました。
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