流浪オヤジの探検日記

KOBEを拠点に各種イベントや名所・旧跡を見て歩き、紹介していきます。

深江文化村

2019-03-31 | 史跡・旧跡
神戸市東灘区深江南町に「深江文化村」の名称を持つ地域があります。


明治後期から昭和初期までの阪神間モダニズムとよばれた時代、阪神間は富裕層の別荘地でした。
大正後期、理想とする住環境を創造するために資産家と医師、建築家吉村清太郎(元ヴォーリズ事務所)らが手を組んで芦屋川西岸に建設した西洋館街が後に深江文化村と称されるようになりました。
敷地面積は約3,000坪、中央に広大な芝生庭園が造られ、それを囲むように13軒の西洋館が配され、そこに9カ国13組の家族が居住しました。
当時、現在の芦屋市や神戸市東灘区周辺には欧米の音楽家が多数居住していました。
ロシア革命を逃れてきたルーチンやメッテルら当地に移り住んだことで、同村とその南西に建設された長期滞在型オーベルジュ文化ハウスは、音楽による国際交流の場にもなりました。


その後、西洋館の多くは老朽化や阪神淡路大震災などで喪失しました。
現在(平成31年3月31日)では、2軒(登録有形文化財)のみ現存し、僅かに当時の面影を伝えています。


現存施設(国の登録有形文化財)
大正14年(1925年)に建てられた西洋館として、急勾配の切妻屋根を特徴とした住宅です。
建設当初、ロシア革命を逃れて日本に亡命したロシア人が居住していたと伝わっています。


構造:木造、地上2階、天然スレート瓦葺
面積:80㎡
設計:ラディンスキー(建築家・ロシア)


現存施設(国の登録有形文化財)
大正末期に建てられた西洋館として、『ツーバイフォー工法』の住宅です。
ツーバイフォー工法(木造枠組壁構法):高い耐震性・耐火性・断熱性・気密性・防音性を持つといわれる工法の一つ。


構造:木造、地上2階、瓦葺
面積:93㎡
設計:ベイリー・スコット(建築家・イギリス)

当地において、大正モダニズムを象徴する空間として知られた地域を認識できました。
予期しない地域での出会いに感謝します。
ありがとうございました。
ヾ(●´□`●)ノ【゚+。・oアリガトウo・。+゚】ヾ(○´■`○)ノ"

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