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特定疾患医療受給者証

病気になってみて初めて医療保険の大切さを知りました。

そして移植手術の場合、その条件によって保険が適用になる場合、なら
ない場合で微妙なラインがあることも知りました。

「特定疾患医療受給者証」
この病気になるまで、いや病気になった後もしばらく、この言葉さえ聞
いたことすらありませんでした。

勉強不足と言われればそれまでですが、長い入院生活の中で、これを知
らず高い治療費を払った人の話しを良く聞きました。



思いもよらぬ病気で戸惑う中、医療費の事が頭をもたげ、透析治療で1ヶ
月間入院していたK病院で、看護士長さんから妻が教えて頂き、運良く
知ることができました。
この「特定疾患医療受給者証」の詳細はこのサイトにあります。
地域によってその内容に多少違いがあるようですが。


特定疾患の対象になる疾患は全国統一では45種類ありますが、その中
でも「劇症肝炎」は重症の部類に入るようで、少し驚きです。


実際に必要とした費用ですが、ワタシの場合典型的な劇症肝炎、よって
手術費用はもちろん、入院治療費、検査費、そして退院後の外来診療費、
全て保険適用となり、支払いは0です。

もちろん、病院着などは自己負担となりますし、他にもありとあらゆる
ことに金銭的負担は少なからずあります。


前述の話しですが、大部屋に移ってから色々な方の話しを聞くうち、こ
の「特定疾患医療受給者証」を知らないか、もしくは支払い後に他の患
者さんから聞いて初めて知った、という人がいかに多いかという事を知
りました。

問題なのは
・医療費を支払った後、受給者証を取得しても、支払った分は戻らない
 事。
・こちら(患者)側からアプローチをかけなければ、誰(医療関係者)も
 懇切丁寧に教えてくれない事。


実際、一年間の入院生活で、最大の情報源は大部屋での患者さん同士の
会話でした。(これは患者さん共通の思いだと思います)

これも自己責任なんでしょうか??

昔から良く聞いていたのは、健康保険にも、一般には良く知られていな
い救済項目があるという事。
民間生命保険会社の特約隠しと通じるものがある、と考えてしまうのは
ワタシだけでしょうか。


ところで「特定疾患医療受給者証」。
申請から受け取りまでが異常に長い。
それを知ってから有効期限の2、3ヶ月前から申請するようにしたので
すが、それでも期限切れ後に手元に届くこともありました。

更に、いつまで申請が受理されるのか、という話しですが、ワタシが
医師に直接聞いたところでは、「完治するまでは大丈夫ですよ」
ということでした。

そこで「完治」です。
我々移植患者は免疫抑制剤を一生飲み続けなければなりません。
「完治ってことは、死ぬまでずっと、ってことだよね」
妻とはこう話してます。
制度が変われば別ですし、もしかしたら地域間格差もあるのでしょうが。


法律や、お役所のさじ加減で振り回されるのは「ヘブスブリン」で充分
です。


難病ということで保険に助けられているのは間違いのないことですが、
ちなみに、一年間の入院生活、自営業のワタシの場合、その間の収入が
0だった事は言うまでもありません。
助かったのは、直前に入院特約付きのガン保険に入っていた事、キチンと
した生命保険に入っていた事、そして何よりも家族の協力があった事。

今は元気に働ける、この当たり前の事がうれしくてしょうがありません。


妻と二人の子供、両親、祖母、二世帯住宅一家7人の生活がみんなの
支え合いで成り立っていることが、幸せです。
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