北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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20年前の雄姿

2008-06-29 19:58:29 | 函館
本州と海を隔てて接している北海道。
今では青函トンネルが開通して、列車での往来が可能となったが、トンネル開通以前の、古きよき時代に思いを馳せる施設が、JR函館駅近くに保存されている。
それが、昭和63年に廃止された、青函連絡船「摩周丸」です。

先週、青森で、同じく青函連絡船として活躍していた「八甲田丸」を訪れた際に予鈴として書きましたが、函館よりも先に青森の方を紹介するわけにもいかないので、今日は、こちら「摩周丸」のレポとさせていただきます。








これが、当時からそのままに保存されている船体。
JR函館駅から徒歩2~3分の所にあった、当時の桟橋付近に、「摩周丸記念館」として保存されています。

かつて、函館~青森間を運航し、北海道と本州を結ぶ重要な役割を担っていたJRの青函連絡船は、 1988年(昭和63年)3月13日に開通した青函トンネルにその役目を譲り、同日をもって廃止されました。
これは私が中学2年生から3年生になろうとしている時期で、その年の6月に青森へ修学旅行に行った際は、開通したばかりの青函トンネルを利用しての旅行となりましたが、私達の1つ上の学年までが、連絡船に乗っての旅だったことを考えると、今となっては、何だかそっちの方が羨ましく感じられます。
今でも、完全に船の航路が廃止されたわけではなく、高速船で函館~青森を結ぶ路線というのが残っているのですが、連絡船が羨ましいとはいえ、そちらを利用したいという気には余りなれない、複雑な心境です。

摩周丸は、廃止される最後まで連絡船として活躍していた船。
廃止後、摩周丸は、函館シーポートプラザという施設の一環として、「メモリアルシップ摩周丸」として公開していましたが、2003年に、函館市がこれを買い取って、「函館市青函連絡船記念館摩周丸」として一般公開され、現在に至っています。
「記念館」の名のとおり、中では、当時の操舵室や客室などが、可能な限りにおいてそのまま保存されているほか、開業当時の苦労を偲ばせる資料の展示などもあり、懐かしい時代に思いを馳せるには最適の場所と言えると思います。





デッキでパチリ。
訪れた日はとても寒い日で、加えて今にも雨が降り出しそうな空模様というあいにくの陽気でした。





こんな風に、当時重要な役割を担っていた施設もそのまま保存されています。





帰りがけに正面から一枚。
当時、車の乗船口となっていた場所のようです。
本州へ旅に出る人たちは、こんな風にして船に乗り込んで行ったんだなあということが、光景として頭に浮かんできそうです。
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