北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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当別神社~1~

2022-05-31 19:40:34 | 石狩・空知地方

 

 

昨日紹介した「阿蘇公園」に隣接する「当別神社」。

「當別」と表記していますが、「當」は「当」の旧字体です。

他にも「鐺」という字もあるそうで、道東の弟子屈町には「鐺別」という表記の地名があります。

 

 

ここまで触れていませんでしたが、「当別」という地名は、アイヌ語の「ト・ペッ」に由来する「沼から来る川」を意味しており、「沼」とは、現在の町内の水田地帯がかつては沼だったことを指し、「川」とは、町内を流れる「当別川」を指しているとのことです。

昨日の記事でも書きましたが、明治5年(1872年)、伊達邦直は家臣と共に厚田村(現石狩市厚田区)聚富から当別に移り、開拓記念樹の傍らに小社を奉遷し、町の北にある溶岩円頂丘の「阿蘇岩山」(アイヌ語で「柴の多い山」を意味する「アソ・イワ」が由来)から「阿蘇山神社」と名付けました。

現在の「当別神社」には、昭和42年(1967年)に改称されています。

 

 

 

札幌軟石で作られているという狛犬。

抱えているのは鞠だそうで、広島県に多く見られる「尾道式」と呼ばれるタイプだそうです。

現在の広島県とは特にゆかりはないようですが、それもまた興味深いところです。

 

 

 

当別神社の御祭神は、奉遷者である「伊達邦直之命」で、優れた教育者であったことや歌人としても才があったことなどから、学問、文芸に御利益があるとされています。

 

 

 

 

最近、多くの神社で見られるようになった「花手水」。

どういう基準で花を選んでいるのかも気になるところですね。

 

 

平成8年(1996年)、創始100周年を記念する碑があります。

 

 

 

 

他にも幾つかの碑があります。

この「当別町開拓紀功碑」は、大正9年(1920年)の設置で、入植当初から大正期までの開拓の様子を記し、伊達邦直を称える文章が刻まれています。

 

 

 

 

似たような名前の「当別町開拓先駆者碑」。

そのとおり、開拓に当たった人々の氏名と功績が刻まれています。

 

 

 

境内にある「ハルニレ」の木。

はっきりとは書かれていませんが、御神木という位置づけでもあるのかもしれません。

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阿蘇公園

2022-05-30 19:55:32 | 石狩・空知地方

 

当別町の中心部、昨日紹介した「伊達記念館」「伊達邸別館」から目と鼻の先にある「阿蘇公園」という公園。

 

 

明治5年(1872年)、当別に入植した伊達邦直主従が神社を奉還し、町の北にある溶岩円頂丘の「阿蘇岩山」(アイヌ語で「柴の多い山」を意味する「アソ・イワ」が由来)から「阿蘇山神社」と名付け、それがそのまま公園の名前にもなったとのことです。

 

 

「阿蘇岩山」って初めて聞いたけど、正しくは当別町じゃなく石狩市なんですね。

それが何ゆえ当別町にゆかりの名前として残っているのか、それもまた興味深いところですね。

 

 

 

使われているのでしょうかね・・・。

中曽根総理といえば、私が小学生から中学生にかけての頃です。

 

 

 

 

ここは桜の名所でもあるようで、このとき(5月5日)は、御覧のとおり、満開ではないにしても綺麗に咲いていました。

 

 

 

公園内には、他にも幾つか記念碑がありました。

 

 

「坂坦道」という、石川県出身で、9歳で北海道に移住し、「札幌市民芸術賞」の受賞歴もある彫刻家の作品だそうです。

 

 

 

 

 

 

無名、つまり名が残されていない開拓者を顕彰する像だそうです。

 

 

 

同じような趣旨の碑は道内でも幾つかあるそうだけど、今日の発展の陰には、歴史に名を残している人だけじゃなく、こうした名も残らない人の功績もあるということは、忘れてはいけないのでしょうね。

 

 

 

 

推定樹齢350年という歴史の記念樹。

少しばかり傷んでいるようにも見えるけど、これからも大切にされていってほしいですね。

 

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伊達家との縁

2022-05-29 16:45:57 | 石狩・空知地方

 

当別町内を散策したときの記事を何本かアップしたいと思いますが、まずは、色々な場面でエピソードが出てくる一族の関係施設から。

 

 

 

戌辰戦争で勝利した新政府軍は、関西から関東、東北、北海道までの幕府勢力を討滅する処分を取りましたが、かの伊達政宗に通じる伊達家一族が統治する仙台藩も大きな滅封を命じられたことから、北海道開拓に活路を見出そうとしました。

現在の宮城県大崎市に当たる岩出山の出身で、政宗の直径子孫に当たる伊達邦直が当別町へ入植し、これが、現在に至る当別町の開拓の礎となっています。

 

 

 

これは、「桃園」という号を持つ歌人でもあった邦直の、

「あそ山の しげる木立を ふみわけて 住み見し月の 今も替らず」

という歌。

この「あそ山」というのは、熊本県の阿蘇山のことではなく、町の北にある溶岩円頂丘の「阿蘇岩山」(アイヌ語で「柴の多い山」を意味する「アソ・イワ」が由来)のこととされています。

 

 

 

そんな伊達家にまつわる歴史資料が保存されている「当別伊達記念館」。

 

 

 

 

 

伊達邦直は、滅封によって家臣たちが路頭に迷うことを憂いて北海道開拓に志願し、石狩国空知郡、現在の奈井江町辺りの支配を命ぜられますが、そこは内陸で物資の輸送が困難であったことから、開拓使との協議により、日本海に面した、現在の石狩市聚富(しっぷ)と呼ばれる地域の荷揚場を使用することが認められました。

しかし、その聚富もまた、土質が悪く作物が育たないことから、近隣で代替地を検討した結果、当別町が適しているという結論に至り、許可を得たことから、明治5年(1872年)、邦直は当別町に入植することとなり、開拓使当別詰所設置に伴い、開拓七等属・開拓使勧業課当別在勤を命ぜられることとなりました。

 

 

 

 

 

記念館の隣には、「伊達邸別館」が設置されています。

 

 

明治13年(1880年)建築のこの別邸は、多くの名士来村の折の宿泊、懇談と村政執行のための諸会議に使用され、昭和55年(1980年)に当別町に寄贈され、修復工事などが行われ、昭和57年(1982年)11月にから一般公開されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

洋風の部屋があったかと思えば、江戸時代を思わせる作りの部屋と、展示されている人物の姿が混在しているというのが大変興味深く感じられました。

 

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ロイズの工場直売店

2022-05-28 16:29:00 | グルメ・スイーツ

 

JRロイズタウン駅前の畑地帯。

その先に、何やら大きな建物が見えます。

 

 

 

北海道を代表するお菓子メーカーの一つ、「ロイズ」の「ふと美工場」。

 

 

そしてその工場と一体となっているのが、こちらの直売店です。

 

 

顔はめパネルが設置されており、私が行ったときも行列ができていました。

 

 

中へ。

ちょうどGW中(5月5日)だったこともあり、すごい人でした。

 

 

 

名物の一つ、「ポテトチップチョコレート」。

 

 

 

そして、「ロイズといえばこれ!」の生チョコレート。

やっぱりこの辺りが大人気のようです。

 

 

お菓子だけでなく、パンのコーナーもあり、こちらも大変な人気です。

 

 

 

 

人気No.2「まるごときたあかりのカレーパン」。

「きたあかり」とは、北海道特産のジャガイモで、ホクホク系ジャガイモの代名詞的な存在にもなっており、「黄金男爵」や「クリじゃがいも」などとも呼ばれています。

 

 

その「きたあかり」が、ゴロンと一つ入っていて、存在感を放っています。

カレー目当てで買ったのだけど、きたあかりのホクホクとした食感に圧倒されました。

 

 

そして、この行列は・・・、

 

 

ふと美工場直売店限定の、ジャージーミルクのソフトクリーム。

日本が世界で二番目に頭数が多いとされる「ジャージー種」の濃厚なミルクを用いています。

 

 

 

これまたなかなかのボリュームです。

ミルクの味は濃厚だけど、口当たりがよくさっぱりとした風味にも感じます。

 

 

家族にはこれをお土産に買って帰りました。

 

 

 

 

 

直売店までは、ロイズタウン駅から徒歩で10分足らずですが、送迎バスも運行されています。

 

 

最後に、工場近くにあった文学碑。

 

 

「本条睦男」という当別町出身作家が、北海道開拓の苦難を描いた長編小説「石狩川」の文学碑です。

昭和39年(1964年)には、テレビドラマとしても放送されていました。

 

 

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ロイズタウン駅

2022-05-27 19:45:01 | 石狩・空知地方

JR当別駅の写真を撮った後、折り返し列車の時刻まで町内散策をしましたが、そのレポは後日に回すことにして、今日は、駅つながりでもう一つ、当別町内の駅を紹介します。

 

 

一面の畑地帯の向こうに、何やら新しそうな建物が見えますね・・・。

 

 

 

そう、今年3月のダイヤ改正で新設された「ロイズタウン」駅。

「ロイズ」とは、こちらでも何度か紹介している、北海道の有名なお菓子メーカーのことで、当別町太美(ふとみ)地区にある、同社の工場&直売所の集客機能向上を目的に、同社と当別町がJR北海道に請願して誕生した駅です。

 

 

駅が新設されたものの、駅前の開発はまだまだこれから。

どうなっていくのか楽しみですね。

 

 

日中は一時間に三本列車が走っています。

札幌近郊だけあって、これは多いです。

 

 

駅舎内はそれほど広くなく、待合用の椅子も少ないですが、その辺もこれからどうなっていくのかですね。

 

 

この区間の学園都市線は単線なので、ホームも一つしかありません。

 

 

 

ホームの目の前は一面の水田地帯。

秋の収穫時期の眺めも見てみたいです。

 

 

 

 

 

 

札幌方面よりも先に北海道医療大学行きの列車が来たので、こうして写真を撮りました。

えっ、ただ降りて駅の写真撮っただけなのって?

んなわけないじゃないですか。行ってきましたよ、駅の前のロイズの施設にも。

ということで、そこはまた次の記事で。

 

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