昨日の日中、突然自宅のテレビで、NHK総合が電波受信不良に陥り、しばらく何も映らない状態に。
それも、Eテレは正常なのに、総合だけが映らないという不思議な状況で、全チャンネルをチェックしたところ、他にもテレビ北海道(テレビ東京系)が映らない状態。
テレビ北海道はほとんど見ないので大した問題はないけど、NHKはなんだかんだで見るので、どうしたものかなあと思っていましたが、何とか夕方には復旧し、今は普通に見られています。
電波不良が主原因のようだけど、今のテレビはもう10年以上経っているので、そろそろ買い替え時かなあということを考えさせられた出来事でした。
さて、そんな書き出しとは全く関係ない話題になるけれど、東京旅行記も書き終えたので、また函館とその周辺の話題を少しずつアップしていきます。
先日、「カトリック北町教会」のロケ地レポをアップしたとき、ロケ地仲間でもあるブロ友から、「(教会もロケ地として使われることが多いので)教会協会」なるものの結成を促されるコメントが寄せられましたが、ロケ地とは関係なく、函館でガイド活動をしている関係上、教会を見て、色々と気になるなと思うことが増えてきています。
ということで、今日はこちらの教会を。
函館の隣の北斗市にある「上磯ハリストス正教会」。
「上磯」とは、2006年2月に「大野町」という町と合併して「北斗市」となった、「上磯町」という町のことですが、「ハリストス正教会」といえば、改めて書くまでもなく、函館の西部地区を代表する教会の一つである、ロシア正教会の教会を思い浮かべます。
ガイドで「『函館ハリストス正教会』は、日本最初のロシア正教会の聖堂ですが、『ハリストス正教会』自体は、函館だけではなく、札幌や釧路にもあるんです」という話をすると、割と食いつきがよく、興味を持っていただけるように感じていますが、北斗市にもあるということは、まだ一度も話していなかったように思います。
(札幌のハリストス正教会)
(釧路のハリストス正教会)
ロシア正教会の象徴ともいえる、「ロシアン・クロス(八端十字架)」が掲げられています。
一番下が、まっすぐではなく斜めになっているのが大きな特徴で、聖書によると、キリストが十字架にかけられた際、両隣の十字架に盗賊がかけられたと記されており、その右側、上の写真だと向かって左側にかけられた盗賊は、キリストの説諭により最後は悔い改め、天国へ召されたとのことですが、キリストの左側、上の写真で向かって右側にかけられた盗賊は、最後まで悔い改めなかったことから、地獄へ落とされたとされています。
そのような話の象徴として、キリストから見て右側が上り、左側が下がっているというのが、ロシアにおける十字架の特徴となっており、ロシア正教会の信徒たちは、この十字架を見る度に、魂の救いのために悔い改めることがいかに大切かということを思い起こしているそうです。
大きな鐘が吊るされていました。
「函館ハリストス正教会」は、大きく響く鐘の音から「ガンガン寺」とも呼ばれていますが、その「ガンガン寺」に1968年に寄進されたという先代の鐘が、この「上磯ハリストス正教会」に設置されていると、先日読んだ本に書かれていました。
ということはこれ・・・なのかな。
教会の経緯が記されていました。
「函館ハリストス正教会」は、1858年に来日した初代ロシア領事「ゴシケヴィッチ」が、西部地区の「実行寺」というお寺に仮領事館を開設し、翌年小さな司祭堂が付設されたことに始まっていますが、上磯の方は、その函館正教会から分離したもので、1875年に、上磯の民家を利用して布教を始め、解説板にもある1884年に、「有川正教会」として会堂が設立された歴史があります。
車じゃないと来ることが難しい場所なので、観光客は、ドライブで来る方ぐらいしか訪れないと思いますが、次回「函館ハリストス正教会」をガイドするときには、この教会の話にも触れてみようと思います。