西部地区の「二十間坂」と「八幡坂」の中間にある「大三坂」。
「大三」とは、地方から箱館奉行所へ公用でやって来る人たちのため、坂の入口に建てられていた郷宿の家印に由来する名前だそうで、それ以前は、坂上に「木下」という人の家があったことから「木下の坂」と呼ばれた時期もありました。
年間を通して見れば、観光客がそれほど多く訪れる坂ではありませんが、ちょうど今の時期が見ごろと言われています。
この坂の歩道に植樹されている「ナナカマド」が、この時期、真っ赤な実を付けて、彩を添えています。
ナナカマドは、函館市の木として指定されているわけではありませんが、函館の街路樹ではプラタナスに次いで2番目に多く植樹されています。
ナナカマドは、通常このようにカタカナで表記されますが、漢字にすると「七竈」となります。
この「竈」とは、最近はすっかり見かけなくなりましたが、火を焚く、あの「竈」のことでして、「7回竈にくべても入れても燃え残るほど燃えにくい」と言われるのが名前の由来とされています。
「大三坂」は、秋にナナカマドが彩を添えているほか、他の坂とは違う石畳の構造、そして沿道にある教会や歴史的建造物などがエキゾチックな印象を高めているということで、函館市内ではただ1箇所、「日本の道100選」に選定されています。
ガイドコースとしても、この坂は、横切るだけで上から下まで通して歩くことはしていないのですが、この坂の魅力は伝え甲斐があると思います。
もっと知名度が上がってくれるよう情報発信していけるよう頑張ってみます。
左にカトリック元町教会を見ながら坂を降りたので、間違いないかと思います。
>先日の夜、車でしたが通りました。... への返信
お、そうでしたか。
仰るとおり、カトリック元町教会が沿道にありますね。
教会の側は訪れる人も多いのですけど、下の方はそうでもない気がするので、もっと多くの方に魅力を感じてほしいなと思いながら歩いています。