龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCの応援、ソロキャンプ、それに読書、そしてコペンな日々をメモしています。

川内の原発が再稼働してしまいました。

2015年08月12日 01時00分15秒 | 大震災の中で

2015年8月11日、川内の原発が再稼働してしまいました。

福島で原発事故をまのあたりにした者としては、復興まだ半ばであり、10万人以上の避難者がいる現状、そして汚染された自然を回復していくために必要な長い長い時間を考えると、正直どうして再稼働するのかが飲み込めないままです。

ちょっと皮肉っぽく考えれば、確かに原発の施設は稼働停止していても大量の燃料や廃棄物を抱えており、それらの最終的な処分は決まっていない状態なのだから、どうせどうにもならないわけで、だったら

「今の(稼働できる)うちに動かした方が経済的にはおいしいんじゃないか」

と考える人がいるだろうことは想像できる。

でもね。その議論は次の事故が起こる可能性から目をそらしているし、それ以前に、今起こってしまっている大事故の状況を直視していないという印象を持たざるを得ない。

村上春樹も指摘しているように、何十万人の生活が影響を受ける原発事故を体験したものが、なおもその再稼働を主張するのは、計算可能性の範囲の中で経済的効率を優先させている「無思考」の結果だとしか思えないです。

今日も政府の要人が「事故については責任を持って対応」するとTVニュースで語っていたけれど、東京電力福島第一原子力発電所の事故の責任は誰も取っていないわけだしね。

福島の事故の総括もできないうちに再稼働っていうのは、正直どうかと思う。

今は、もしかすると世界的にいろいろ煮詰まってきている状況なのかもしれない、とも思う。
でも、だからこそ、落ち着いて「無思考」の罠がそこにあることを冷静に見つめつつ、これからのことを考えていった方がいいんじゃないかな。

原発事故を心配して川内原発の再稼働を反対するのは「感情論」に過ぎない、みたいなことをいう人もいて、「へー、そう考えるんだ」と感心してしまう。
「感情的」に反対だっていう側面もあると思うけれど、それは再稼働推進派の人たちの中にも幾分か「感情的な再稼働反対」にいらだつ「感情」みたいなものがあるんだろうな、とも思うし、そういう反応はあるよね、っていうことを踏まえていかないといけないんだろうと思う。

「感情的」であることが悪いっていうのもよく分からない。
だって、こんな福島みたいなことがあったら、そりゃ「感情的」にもなるよ。

それだけじゃ伝わらないから、言葉を選びつつ尽くして行かねばならない、とも思うわけだけれども。

私は
「悪いことはいわないから原発は止めておけ」
と言い続けます。
自分は避難せずに残ったけれど、子どもたちを避難させた体験もあるし、避難してきた人たちと共に過ごしてその実情を聴いたりもし、復興の現状を見ているわけで、これは経済の問題として語って済ませられる性質の事柄ではない、という確信があります。

「悪いことはいわないから、原発は止めておいた方がいい」

Canon imageFOMULA DR-225W、なかなかいいですね。

2015年08月12日 00時32分19秒 | 大震災の中で
キャノンのドキュメントスキャナ DR-C225wの使用感を少し書いておきます。

今まで
 
FUJITSU ScanSnapS1500

というスキャナ(自炊目的の標準機種FUJITSU ScanSnap iX500の旧型)
を使って1500冊ほどPDF形式での書籍取り込みをやってきたが、重送(一度に紙を二枚送ってしまうエラー)が多くなったのに耐えられずに今度はキャノンの

imageFOMULA DR-225W

という機種を購入しました。自炊といえば富士通のs1500からix500の事実上1択だったのだが、去年発売されたキャノンのこの機種の評判がなかなかよく、今年になって発売になった富士通のiX500が、同梱ソフトの「改悪」(考え方によりますが)が中心だったことにいささか失望したこともあって、思い切ってチャレンジしてみたのです。

結果は、大正解。唯一自動でスキャンしたときの岩波新書の赤がくすんでいたのが気になる程度で、いわゆる自炊用ドキュメントスキャナとしては抜群の使いやすさと安定性を手に入れることができました。
消耗品の交換用ローラーも半額以下ですし。

S1500と比較して

良い点

1,読み取り速度が速い(S1500よりは確実に早いです)。
2,重送が少ない(というか10冊4000ページ程度試用した限りでは皆無。)
3,索引作成に時間がかからない(S1500の添付ソフトではかなりの時間を要した)
4,ラウンドスキャン(手前にスキャン済みの紙を保持する場所がある)なので場所を取らない。
5,スキャンモードをボタンとして作成できるので、直感的にモノクロ、グレースケール、カラー、高解像度、低解像度、送付先(クラウドを含む)を素材ごとに選択できる。
6,紙の厚みを選ばない(s1500では、厚めの文庫本などの薄い紙は重送しやすかった)。


ちょっと?な点

1,色が時々良くないことがある(24bitカラーを最初から指定すれば起こらない)。
2,長尺モードと通常モードを、スキャンソフト内で選べない(別途ユーティリティ立ち上げが必要)
3,一度にセットできる紙の枚数が文庫で50枚から60枚程度がギリギリ。S1500だと70枚ぐらいギリギリセットできた。
4,ラウンドスキャンだと端に不要な影が少し出ることがある(S1500同様の前に排出するモードではその現象は観られない)。まあ、読むのに支障は全くありませんが。

5,添付の編集ソフト(eCopy PDF Pro Office)は読み込みに時間がかかったり、読み取りソフトと連携がうまくいかないことがあったので今は使っていない。
慣れればいいのかもしれないが、現状はJUST PDFで処理。
編集はS1500についてきたScanSnap Oganizerの方が手に慣れていたせいか、使いやすかった。

いろいろ書きましたが、文字中心の本を自炊するなら、キャノンのDR-C225Wがおすすめです。