母親をエスコートして、イオンシネマに行ってきた。
観たのは『男はつらいよ お帰り 寅さん』
寅さんシリーズを観たことがない人には不要の懐旧映画。でも、一度でも寅さんを観たことがあれば、十分楽しめる仕上がりになっていたと思う。
なにせ劇場で寅さんを一度もみたことがないどちらかといえばアンチ寅次郎だった私でさえ、懐かしく堪能したのだから、一度でも(TVででも)観たことがある人は、映画館に足を運んでゆっくりご覧になるといい映画だと思う。なにせ名場面集よろしく、渥美清が登場人物の回想で出まくっているし、寅次郎のマドンナはおそらく(分かんないけど)ほぼ全員顔見せしてるんじゃないか。
どうしても観る気が起きなかった寅さんシリーズも、この一作なら観ておいてもいいと感じる。
歴代マドンナの中でどの女優が好きだったか、なんて考えるだけでも楽しい。
いや私は断然池脇千鶴ですが(八千草薫を除いて、ね)。
TVの名場面集で十分じゃないか、という方もいらっしゃることでしょう。
八割方はその通りかもしれません。でも、映画館の暗闇で二時間を奪われながら懐旧に浸るってのは、お茶の間のテレビではなかなか難しいことです。
60才以上のシニアの方は割引もありますし、ぜひ。別にたいしたことは起こらないのがおそらく寅さんシリーズの大切なことなのだとすれば、さしたる盛り上がりもないこの感じもまた、いいんじゃないかな。
87歳の母親も、それなりに満足していたみたいです。特に、オープニングの桑田佳祐の歌にいたく感動していましたよ。
「この人歌、うまいねえ」
といって(笑)。