風月庵だより

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枇杷の葉温灸

2010-12-04 18:22:06 | Weblog
12月4日(土)晴【枇杷の葉温灸】

枇杷の葉温灸は大変に効果のあるお灸です。何に効果があるかと言えば、体の不調全てによいといえるかもしれません。

我が家では、母の坐骨神経痛にも本人曰く「これをやるとめきめきとよくなる」というので、時々やります。私はあまり親孝行ではないので、あまり豆にはやりません。

しかし、先日出かける前に、母がしてほしいというので温灸をしました。もしかしたら匂いがつくか、と多少気にしましたが、その日は帰りが遅いことが分かっていましたから、仕様がありません。

服を着替えましたので、大丈夫だろうと思いました。

電車に乗りますと、女子高生の一団の隣が空いていましたので、座りました。
しばらくすると、「ねえ、この匂い、やばくない」と、私の隣の女子高生が前の席に座っている友人たちにも聞こえるように言いました。

私はすぐに自分の温灸の匂いかと思いましたので、「どんな匂い?」と聞きました。
女子高生は、私が声をかけたので、ちょっと驚いたような顔をしましたが、「なんだか焦げたような匂い」と言いました。

「それは私だわ、きっと、お灸をしてきたから」と言いますと、前の席の女子高生が「おきゅうってなんですか」と尋ねました。「お灸」を今の子は知らない子もいるのですね。
それで説明をすることになりました。はじめて知った、という顔をした前の席の少女は「私のところまでは全然匂わないから平気です」と言ってくれました。

どこの高校に行っているのか、などと話をしているうちに、5,6人の女子高生の一団は、次の駅で降りていきました。電車が出るまで、彼女たちは手を振って、私を見送ってくれたのです。

温灸の匂いから、思いがけない交流をしました。きっと、この頃はテロやいろんな事件がありますから、焦げ臭い匂いに敏感に反応もしましたし、素直ですから口にもだしたのでしょう。

これ以後、やはり温灸は夜するようにしましたが、ちょっと面白い経験でしたので、ご披露しました。この頃は、仏教関連の記事を書かないですみません。なかなか書く時間がありませんのでお許しを。

はや12月です。「いのちは光陰にうつされてしばらくもとどめがたし」(『正法眼蔵』「恁麼」巻、及び『修証義』「総序」)です。命は時の流れとともに、しばしの間もとどまることはありません。周りのことに振り回されないで、時を過ごしていきたいですね。しかし、あまり強迫観念に縛られずに、ひたすらに自分のなすべきことをコツコツとやりさえすれば、あとはのんびりと雲でも眺めていたいですね。
よく見ると、飛行機が左にぽつん徒見えます。

*枇杷の葉温灸:枇杷の葉を体に当てて、その上に何枚にも折った晒しと、特殊な紙をのせて、温灸の棒を当てて、熱さを感じるまで当てておきます。体の各所のツボに当てます。癌にさえ効果のあるとされるお灸です。参考になさって下さい。