12月22日(日)曇り【ソウル訪問記その5 お米3000キロ贈呈】
比丘尼会に3000キロのお米を贈呈してくださったのは、江南区の区長さんです。日本ではこのような光景は見ることがないのではないでしょうか。
韓国のお寺は、日本の伝統宗教のお寺と違い、檀家制度はありません。信者さんたちによって成り立っていますので、日本の新宗教のようでありながら、長い歴史を持っています。何世代か前の、おそらく李大統領か、この大統領は儒教の信奉者でしたので、各家庭にあった仏壇を総て排除、廃棄させてしまいました。その結果今でも個人の家には仏壇がないそうです。
南北戦争以後アメリカ資本がドッと入ってきて、同時にキリスト教も入ってきました。そうして、多くの仏教寺院は街を出されて、山間部や田舎に追いやられてしまったそうです。ソウルの市内にも多くの教会が建ち十字架が目に入ります。それでも1700年の歴史を持つ仏教は根強く、多くの人々は仏教徒です。クリスチャンと仏教徒は半々かもしれません。
3000キロのお米を寄付してくださる奇特な方もいらっしゃるのです。この区長さんは仏教徒ということになります。
また、多額なご寄付を下さった方もいたそうですが、「年寄りがお金をただ持っていてもどうなるでしょう。このようなことに寄付するためにお金はあるのです」というようなことをおっしゃる方もいるそうです。まことに羨ましい限りです。しかし、それも日頃から、人々の信仰心を大事にしているからではないでしょうか。
信者さんによって成り立っている、と書きましたが、まことに一人一人の方の信仰心を大事にしていることは、説法をなさっているときの姿勢で、たとえ韓国語がわからない私にもよく伝わってくる場面を、今までも何回も目にしています。
私も本当に学びたいと思っています。
さて、今夜は日本の私が守っているお寺あたりも雪が降りそうです。皆さん風邪を引かないようにお気を付けくださいますよう。
韓国語でサル20㎏と書かれているので、これは一袋お米20キロが入っているようです。比丘尼会館の入り口に積まれていました。