1月17日(土)
東北大震災の陰に隠れて記憶も薄れがちだった阪神淡路大震災も、今日が区切りの20年という事で新聞テレビでも大きく取り上げられている。
20年前のあの日、私は確か宿直で職場に泊りこんでいた。早朝ラジオから「関西地方で大きな地震があった。」と一報が流れた。その時関東地方は殆ど揺れを感じず「又地震かいな。」くらいにしか思わなかったが、その後次々と被災状況が流れるにつれ、これは日本を揺るがす大地震だと知ったのはお昼頃だっただろうか。
あの時神戸の街は地震とその後襲った火災により数多くの人がなすすべも無く命を落としていった。火災と黒煙が覆う昼なお暗い絶望的な光景は、まるでこの世の生き地獄であった。
そして行政の対応も初動が遅くそのドタバタぶりはお粗末の限りであった。村山首相の「地震の状況はテレビで知った。」という発言は国民を呆れさせ、この国に危機管理能力が殆ど無い事を思い知らされた。
あれから20年の歳月が過ぎ、今テレビで観る神戸の街は見事に復興した。と言うより以前にも増して近代都市に変貌した。あの惨状を考えたら奇跡を見るような思いがする。
何だかんだとボヤキながらも奇跡の復活を遂げてしまう日本人の底力、不屈の精神は凄いものではなかろうか。日本という国がちょっと誇らしく思えてきた。