2月24日(水)
スキー、テニス、山歩き、ジョギング等、私の趣味は専ら体力勝負のものばかり、これでは体力面の強化はできても知性の向上は図れない。そこで知性の強化を図るべく、昨日妻と都内の美術館巡りに出掛けた。・・・というのは建前で、新聞販売店から貰った美術館のチケットが期限切れになりそうだったから慌てて出掛けたというのが真相だ。
まず向かったのは有楽町の出光美術館で、開催されていたのは江戸時代の浮世絵師「勝川春章」の美人画展です。この絵師の名は初めて聞くが、あの有名な浮世絵師「葛飾北斎」の師匠筋になるらしい。
展示されていた80数点の浮世絵は殆ど遊郭の女性を描いたものばかり、皆同じ顔の輪郭に見え二百年前の日本では、こういう女性が美人と呼ばれていたのかというのが正直な実感だった。
勝川春章の美人画
出光美術館を出ると、せっかく有楽町に来たのだからと田舎者の憧れの街、銀座へ赴く。まず銀座の象徴、和光デパートの時計台で記念写真を撮り、銀座通りを北へ向かって歩き始める。
銀座4丁目和光デパート前
改めて認識したが銀座界隈には地方のアンテナショップが数多く進出している。沖縄県、鳥取県、島根県、福島県、三重県等、それぞれ地方の名産品を販売され、覗いて見るだけでもけっこう面白い。
次に日本橋高島屋の8階ホールで開催されている「ピカソ展」を見物する。ピカソといえば「理解しがたい絵がベラボーに高い。」というのが私の事前認識だが、展示会場に足を運ぶと絵画の他に「陶器」「彫刻「版画」等多種の作品が展示され、彼は多才な人でもあったらしい。
やっぱり作品の多くは私にとって意味不明であったが、この展示品全てを合算したら恐ろしい金額になるんだろうなあ。
高島屋を出ると、上野目指して更に銀座通りを北上する。東京駅から神田にかけて工事中の箇所を多く見掛ける。景気がどうのこうのと言っても、日本の中心地はこれからもダイナミックに変貌していく様子が窺える。
オタクの聖地、秋葉原は、相変わらず外国人や変わった若者達で賑わっている。通りでは右翼街宣車が何度も行ったり来たりしている。デコレーションされた車体には「皇太子殿下神性天皇に変えられよ。」とこれ又意味のよく判らぬ言葉が書かれている。この白い巨大トラックは恒例の軍歌も流さず静かに黙々と走っているけれど、周囲に不気味な威圧感を漂わせている。
秋葉原通りを行く街宣車
御徒町駅を右手に見ると「アメヤ横丁」の賑わいが続く。店員さんの掛け声が飛び交う商店街は、活気があって見るだけでも楽しめる。横丁を抜けるともう上野駅で、ここから電車に乗り埼玉県民にとってはホッと心馴染む繁華街池袋界隈で、妻と軽く打ち上げをやった。
アメヤ横丁商店街
浮世絵の美人画とピカソの絵で私の知性が強化向上なされたか否かもう一つ確信を持てぬが、都内ウォーキングは見所が多いからけっこう面白かった。それにグルメなお店が多いのも魅力です。