Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

谷川連峰、日白山登山(詳細)

2019年04月25日 | 山歩き

4月23日(火)       天気=晴れ

05:42宿場の湯駐車場→ 06:18~35二居峠→ 06:56高圧電線塔→ 08:07~20東谷山→ 08:40前日白山→ 09:10~09:56日白山→ 10:12~17下降地点→ 11:17~35松手山分岐→ 11:45宿場の湯駐車場

 

 今年になって何だかんだと過ごすうち雪山へ行きそびれてしまい、私の雪山用登山靴やピッケルが「使ってくれよ。」と泣いていた。そこで前から気になっていた谷川連峰の日白山へ出掛ける事にした。

 日白山には登山道が無く、主に残雪期を利用して登られています。前日夜は関越道の谷川岳パーキングに車中泊して、今朝早く登山口の二居集落へ着いた。此処の日帰り温泉「宿場の湯」駐車場に車を停めて出発する。

 自然歩道入口

 車道を数分も歩くと中部北陸自然歩道の二居峠入口で、此処から歩道を登って行く。二居峠までの道は殆ど雪で埋まっており、峠に着いてアイゼンを装着した。小さな東屋の奥のヤブを掻き分けて、東谷山へ向う尾根を登って行く。

 二居峠(東屋の奥から登って行く)

 尾根には残雪が細々と続いており、残雪伝いに歩いて行く。残雪が尽きてヤブ漕ぎかと思ったら、尾根沿いに地図には載ってない歩道を見つけた。どうやら高圧電線塔への巡視路みたいで、高圧電線塔の下までこの道を使って楽々と登った。

 残雪沿いに登って行く

 尾根沿いの歩道があった。

 高圧電線塔付近

 電線塔を過ぎると再び雪の尾根を辿って行く。この先から東谷山手前までは急登で、尾根に張りついた残雪の回廊を登って行く。この残雪が崩落したら、日白山への登頂は困難となるだろう。

 細々続く残雪の道を行く。

 上から残雪の尾根を見下ろす。

 残雪の尾根を喘ぎ喘ぎ登ると、だんだん広く緩やかな雪の斜面と変わり、周囲の展望も開けてきた。やがてゆったりとした東谷山(1554m)の山頂に着いた。

 東谷山山頂(中央奥の山は苗場山)

 山頂は360度の展望で素晴らしい眺めだ。雪庇が発達した尾根の奥に、日白山の山頂が姿を現した。今日は汗ばむような暖かさの為、雪が柔らかく靴が潜って歩き難い。此処でアイゼンとワカンを併用して装着し進む事にする。

 東谷山から日白山(中央奥)方面

 ワカンを付けたお蔭で随分歩き易くなった。山頂直下の急な尾根を下り、その後は 日白山へ続く雄大な雪尾根を登って行く。今日は絶好の登山日和だというのに誰一人他の登山者と遭わない。淋しくもあるが、この雄大な眺めを独占して歩くのは何と贅沢な気分だろう。

 山頂直下から東谷山を振り返る。

 雪庇の発達した雪尾根を歩いて行く。(中央奥、右のピークが日白山)

 前日白山から東谷山を振り返る。

 前日白の小さなピークを越え日白山手前の急坂を喘ぎながら登り終えると、前面に広大な雪原が拡がり、その中をゆっくり歩いて日白山(1631m)に到着した。

 前日白山から日白山(右のピーク)

 山頂手前の雪原

 日白山山頂

 暖かな陽射しが注ぐ山頂は風も無く穏やかで360度素晴らしい展望が拡がる。西には真っ白な苗場山や奥志賀山々、東は巻機山や利根川源流の山々、そして南は平標山から谷川岳へ連ねる谷川連峰の主脈と幾つもの山波が望める。主脈中央部に位置する万太郎山の両肩からは、白い滝雲が流れ落ちており壮観な眺めに見惚れた。

 山頂から苗場山方面

 山頂から巻機山方面

 山頂から仙ノ倉山(左)、平標山(右)方面

 万太郎山の両側から流れ落ちる滝雲

 50分程の休憩を終え、山頂を後にする。平標山へ続く急な雪尾根を降って二居俣ノ頭との鞍部で日白山に名残を惜しみ、右に曲って地王堂川の沢底へ向かって降って行く。

 下降地点から振り返る日白山

 下降地点から平標山方面

 沢底への降りはかなりの急傾斜で、転んだら下の方まで滑り落ちそうなので、慎重な脚さばきで降って行くが何度かズルっと滑りそうになった。過去の登山者の踏み跡は雪解けのせいか殆ど確認できず、歩き易そうな所を無我夢中で降って行くと、やがて沢音が聞こえ沢に架かる堰堤へ降立った。

 

 下降地点からの急な降り

 降る途中見上げる、東谷山~日白山の稜線

 堰堤に降り立つ。 

 堰堤の上部で沢の右岸へ移り沢沿いに降って行くと、間もなく雪に覆われた林道へ着いた。此処まで来るともう安心なので「此処をスキーで滑ったら楽ちんだろうなあ。」何て思いながら降って行く。

 雪に覆われた林道を降る。

 しばらく林道を降ると除雪された車道に着いたので、ワカンとアイゼンを外し、ピッケルをザックに仕舞う。此処を左へ行けば松手山への登山口で、平標山へ登る事ができる。

 松手山登山コース分岐

 車道を10分程降って、二居の集落へ戻って来た。集落の橋から日白山を振り仰ぐと白い山頂が小さく遠く見え、ほんの2時間前に自分があそこに居たとは信じられないような思いがする。

 二居集落から日白山(中央奥の白いピーク)を振り返る。

 車に装備を収めると、さっそく宿場の湯で入浴する。以前も来た事あるが此処はこじんまりとした日帰り温泉で料金は大人600円とリーズナブル、受付の女性も明るい応接でとても感じが良かった。

 湯船に浸かるとさすがに登山の疲れがドッ出て、湯船から出た後2時間程休憩室で仮眠を取り、その後帰宅の途に着いた。久々の雪山登山で脚がピクピク痙攣しそうなほど疲れたけれど、今日は実に痛快な山歩きができてはんぱない満足の一日でした。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする