7月20日(土) 天気=曇り時々雨
06:49十勝岳温泉→ 07:25安政火口入口→ 08:00~14沢越え(水場)→ 09:11~15稜線分岐→ 09:38~53富良野岳→ 10:16稜線分岐→ 11:22沢越え→ 11:57安政火口入口→ 12:27十勝岳温泉
2年前の台風直撃で登山口に至る林道が崩壊し、北海道では幾つもの山が登頂困難となっている。東大雪のウペペサンケ山や日高の芽室岳もその一つで、今回登りたかったのだが、自分の体力・年齢を考えて諦めざるをえなかった。
今回の旅は、最初に十勝連峰の富良野岳を目指した。この山は連峰の最南端に位置し、高山植物の多さで人気がある。前夜は上富良野町の日の出キャンプ場で過ごしたが、朝目覚めると小雨が降っている生憎の天気だ。登るか否かで迷ったが、とに角、登山口の十勝岳温泉まで行ってみる事にした。
山麓から仰ぐ山々は雲に覆われていたが、標高1270mの十勝岳温泉の駐車場へ登り着くと、雨は降っておらず曇り空ながら天気もさほど悪く無い。他にも大勢の登山者が居て次々と出発しているので、我々も登る事にした。
登山口の駐車場
出だしは緩やかで幅広い遊歩道のような道が続く。遠い昔はこの道から三段山を経由して十勝岳へ直接登るコースがあり我々も歩いたのだが、今は廃道化して分岐の標識も見当たらない。
安政火口入口へ向かう幅広い登山道
安政火口方面
登山口から35分程の歩きで、安政火口入口に着き辺りは硫黄の臭いが漂っている。ここから山腹を巻き気味に登って行くと、やがて上富良野岳への道が左に分岐し、その少し先で流水のある沢へ着き一休みする。
安政火口入口付近
上富良野岳分岐手前の登山道
水場の沢へ降り着く。
沢を越えるとジグザグの急登となり、小さな雪渓を越えて三峰山山腹のトラバース道がしばらく続く。この頃から再び小雨がパラつき始め、登山道が濡れて歩き難くなる。トラバース道から急坂へ変りしばらく登ると、稜線上の登山道に合流した。
沢を越え、急な階段を登る。
上に雪渓が見えてきた。
雨に濡れ歩き難いトラバース道
同 上
稜線上は雨風が強く、慌てて雨具を着込む。合流地点から富良野岳目指して霧の尾根道を登って行く。山頂へ至る道沿いには多くの高山植物が咲き乱れ、辛い登りを癒してくれる。
稜線上の登山道合流地点
登山道沿いの高山植物
所々咲いていたコマクサ
やがて霧の中に山頂標識が現れ、富良野岳(1912m)に到着した。霧に覆われて山頂からの展望は全く無い。人気の山だけに、こんな天気でも次から次に登山者が登って来る。ジッとしてると肌寒く、我々は15分程休んだだけで山頂を後にした。
富良野岳山頂
山頂を後にする。
登山道の合流地点まで降って、予定では縦走路を上富良野岳まで行くつもりだったが。こんな天気じゃ景色も見えないし往路を降る事にした。我々が降って行く最中も次々と登山者がすれ違って行く。中には短パン・Tシャツだけの白人女性も居て、あんな格好でよく寒く無いなあと半ば呆れながらも感心する。濡れた登山道は滑り易いので、転げぬよう慎重に降って行く。標高が下がるにつれ、雨も上がって歩き易くなった。
安政火口付近まで降る。
安政火口入口付近まで降ると、二人組の男性パーティが登ってきた。こんな時間からと思ったが、重装備だったので彼らは今夜稜線の避難小屋にでも泊るのだろう。十勝岳温泉にはお昼過ぎに戻って来た。ここは良く整備された駐車場やトイレなどがあり、温泉入浴もできるから随分恵まれた登山口だ。
安政火口入口から登山口への降り道
十勝岳温泉に到着
車に乗ると山麓の吹上温泉、白銀荘へ向かう。ここは源泉掛け流しの温泉が実に心地よく、何度か来た事がある。我々は前日泊った日の出キャンプ場から割引券を貰っていたので、一人600円のところ、400円で入浴する事ができた。
富良野岳の山頂を踏めたし温泉にも入れたので、今夜は美瑛町の宿(丘の宿こえる)に宿泊して美味しいビールが飲めそうです。