Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

南会津、台倉高山~帝釈山登山

2019年09月15日 | 山歩き

9月14日(土)      天気=晴れ後曇り

07:05馬坂峠→ 08:11三段田代→ 09:09~35台倉高山→ 10:29三段田代→ 11:10~11:50馬坂峠→ 12:15~23帝釈山→ 12:40馬坂峠

 

 台倉高山は南会津の奥深い山中に聳える静寂の峰で、いつかは登ってみたい山の一つであったが、この週末は天気も良さそうだったので妻と二人で出掛けてみた。

 昨夜は道の駅たじまで車中泊、今朝早くオニギリだけの朝食を済ませて道の駅を出発する。1時間余車を走らせて、桧枝岐村の道の駅おぜに着く。三連休の初日とあって、道の駅は大勢のハイカーで混雑していた。その殆どは尾瀬に向かう人達のようだ。

 桧枝岐から国道352号を離れ、馬坂峠へ向かう林道に入る。集落奥の舟岐オートキャンプ場まで林道は舗装されていたが、その先からダートの道に変った。ダート道は普通車でも支障なく走れる程整備はされていたが、過去に林道でタイヤをパンクさせたトラウマがあるので、ノロノロと車を走らせ、桧枝岐から約40分程で登山口の馬坂峠へ着いた。

 馬坂峠

 峠には車20~30台位駐車できる広場と綺麗なバイオトイレが建っており、先着の車が3台停まっていた。準備を整えると台倉高山へ向けて出発する。登山道は程良く整備されており、樹林帯の尾根を巻き気味に登って行く。

 階段状に整備された道

 やがて沢音が聞こえ、小さな沢の源頭を通過する。沢には僅かな流れがあり、渇水期で無ければ水を得る事ができるだろう。更に登ると「鹿の休み場」と標識に書かれた地点に着く。標識が有るだけの特徴の無い場所だが、そう言えばこの辺りで何度か鹿の鳴き声が聞こえた。

 沢源頭の水場

 鹿の休み場

 三段田代へ向かう登山道

 鹿の休み場を過ぎると登山道はヤヤ傾斜を増すが、樹林帯の涼しい道なのでさほど苦にはならない。やがて緩やかな道となり、池塘が広がる三段田代(2033m)へ着いた。それ程広くは無い池塘だが、奥日光の山々が展望できた。

 三段田代の池塘(奥の山は奥日光連山)

 三段田代の標識地点

 三段田代からは樹林帯の道を小さなアップダウンを繰り返しながら進んで行く。時折木道や泥濘もあるが、静かで疲れを忘れる心地よい道だ。全く展望の無い道が長々と続くが、2038mピークと思われる地点で、前方にチラリと台倉高山の山頂が見えた。

 三段田代から台倉高山へ向かう道

 2038mピークを過ぎて、北峰の脇を通過する地点では、一部笹薮の濃い場所もあったが、概ね明瞭な道が続く。苔が美しい樹林帯を過ぎると、しばしの急登で誰も居ない静寂の台倉高山(2067m)へ着いた。

 台倉高山の山頂が見えた。

 北峰横の笹薮の登山道

 山頂手前の登山道

 

 台倉高山山頂

 山頂からは360度の展望で、南は男体山や日光白根山、西は尾瀬の燧ケ岳や平ヶ岳、北は会津駒ヶ岳と北関東の名峰が望まれる。台倉高山は帝釈山から尾瀬まで続く帝釈山脈の中間地点に位置するが、残念ながらここから先に登山道は無い。もし台倉高山から黒岩山まで登山道が通じれば、ここから尾瀬や奥鬼怒温泉郷まで歩いて行け素晴らしいコースになるだろう。

 山頂から日光白根山方面(中央最奥の山が日光白根)

 山頂から燧岳方面(左奥の山が燧岳)

 山頂から三段田代(右の緩やかな山)と帝釈山(左奥の山)

 30分足らず山頂で休憩し、往路を下山する。帰りの道では2組のパーティとすれ違ったが、概ね静かで自然豊かな下山の道だった。午前11時過ぎに馬坂峠に戻ると、駐車している車が10数台に増えていた。殆どは帝釈山方面を登っているのだろう。

 峠でお湯を沸かして40分程休憩し帝釈山へ向おうとしたら、妻が「私登る気無くなったから、此処で待ってるわ。」と言った。「急がなくていいからね。」と言う妻の言葉を背に、私は「ジャ軽く山頂にタッチして来るから」と言って、一人登山口を出発した。

 峠の帝釈山登山口

 帝釈山への道は急登だが良く整備されている。下の方は木道の道が続き、上部へ行くと岩がゴロゴロした道となるが、概ね歩き易い道が続く。息を切らせながら休まず登り続け、峠から25分程でアッケなく帝釈山(2060m)の山頂へ到着した。

 よく整備された木道の道

 岩がゴロゴロした道

 此処は私にとって2回目の山頂で展望の良い所だが、天気が降り気味で雲が視界を遮りあまりクリアな眺めでは無かった。狭い山頂には猿倉登山口から田代山を経由して登って来たという7~8名程の登山グループが休憩しており、私が登山口から25分で着いたと聞いて、「エッそんなに近いんですか?」と驚いていた。

 帝釈山山頂

 山頂から燧岳方面(右奥の山)

 写真を撮り終えると、彼らとエールを交わして急ぎ足で山頂を後にする。駆けるように降って山頂から十数分で登山口に戻ると、車内でのんびり寛いでいた妻が「アラッ早かったわね。」と言って私を迎えた。

 車に乗るとダートの道を再び慎重に運転し、桧枝岐の「燧ノ湯」へ向かった。この日帰り温泉には10年ほど前の会津駒登山の折りにも立ち寄ったが、リニューアルされたのか、以前と比べ随分綺麗な建物に変っていた。大人500円と料金も安く、とても感じの良い温泉です。

 温泉を出ると近くの「まる家」山で桧枝岐名物の蕎麦を食べてお腹を満たし、帰宅の途についた。三連休の初日で渋滞を心配したが、東北道~圏央道共に殆ど渋滞も無くスムーズに走れ、午後7時過ぎに我が家へ戻る事ができた。

桧枝岐村の蕎麦屋「まる家さん」

 秋を思わせる爽やかな天気の中で登った台倉高山はイメージどおりの自然豊かな山で、味わい深い山歩きができました。

コメント
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