monologue
夜明けに向けて
 



連絡先を学校の電話番号にしておいたのでロサンジェルス・タイムスの広告に反応して翌日から学校の事務所に電話が入るようになった。そのたびに三人で面接にでかけた。ビバリーヒルズの大邸宅だったりダウンタウンの普通の家庭だったりいろいろだったがみんな断られた。なかなか決まらないものだと感じたが、そのうちにハリウッドヒルをかなり登ったハリウッドサインのそばあたりの大きな家に面接に行った。「この家のペンキを塗ってほしいの」と奥さんがいう。三人のうちだれがいいか、と訊くとわたしを選んだ。それでその家のペンキ塗りとしてホームステイすることになった。
とにかくこれで家賃から解放される、この国にすこしは長く滞在できそうになった、と思った。
fumio

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