エジソンが試行錯誤の末に「メリーさんの羊」を歌って録音再生した機械は蓄音機として商品化されてどんどん進化しわたしが高校を出る頃には、驚異的な進歩を遂げていた。レコードに収録された音をどれだけ忠実に再生するかに血道を開けるオーデオマニアが大量発生繁殖する時代もあったがその裏でテクノロジーの進歩は凄まじく音楽信号をアナログからディジタルに圧縮する時代が来た。そして栄華を誇ったレコードというアナログのメディアはCDというディジタル信号を扱うメディアに切り替わった。
わたしはその頃、渡米して歌うことを生業(なりわい)としていたが自分自身のアルバム「カリフォルニア・サンシャイン」のミックスダウンにはアナログのテープマシーンではなくその頃出たばかりのソニーのPCMプセッサーを購入してディジタル録音に使用した。
アナログの象徴としての蓄音機の時代は静かに幕を降ろしわたしたちの記憶の中にノスタルジーとしてしまい込まれたがディジタル機器はこれから様々な方向に大きく発展するのだろう。
fumio
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