monologue
夜明けに向けて
 




東川口病院は院長が「マレットフィンガー」という名前のバンドをやっていたので病院には珍しくアートに秀でた心豊かなスタッフが集まっていた。
沖縄出身の久貝健士郎OTは小学生時代の授業で蛇皮線を習ったといって同じく沖縄出身の金城療法士とともにある年の忘年会で「海の歌」を演奏した。
わたしの初めの担当だった山我看護師はブロンデイの「タイド・イズ・ハイ」を持ち歌にして「マレットフィンガー」で歌っていた。わたしの手のリハビリを担当してくれた大屋まりOTは「マレットフィンガー」のベースでボーカルとしてアイコの「アイミョン」を練習していた。みんなそれぞれ素晴らしい才能に恵まれていた。病院のスタッフが医療だけにとらわれずアートに心を向けていると思うとうれしかった。それでわたしは東川口病院を良い病院にランクしているのだ。
fumio

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