風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

怖い病気「蜂窩織炎」、母が退院しました。

2023年11月15日 | いろいろ
さっきまで普通に話していた母が
居間の椅子に座った途端、突然「寒い寒い」と
ガタガタ震え出しました。
暖かいお茶を飲ませようとしましたが
手が震えてコップを持つこともできなくて
熱を測ると、え?なんで?38.5℃もある(ll゚д゚)
病院へ行くから立てる?と聞くと、グッタリして立つこともできず
救急車を呼んで病院へ搬送して貰いました。

待合室で待つこと1時間、呼ばれて処置室へ入ると
母は心電図モニターをつけて、緊急外来のベッドに寝かされていました。
意識はあり、会話はできるものの、熱は39.2℃まで上がっていて
検査の結果「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と診断されました。
初めて聞く病名です。

菌が皮膚や皮下組織に入ることによって引き起こされる急性化膿性炎症だそうです。
ズボンの裾をめくると、左足の膝から下が赤くパンパンに腫れあがっていました。
数日前から痒くて掻いていたらしいのですが
傷があることを本人でさえ認識していませんでした。
熱が出る前日は、朝から食欲がなくて怠かったけど
それほど悪いとは感じなかったようです。
本当に、急に高熱が出て、一気に体調が悪くなりました。

搬送から4時間ほど待って、入院の手続きが済んだのは夜の8時頃でした。
その時に医師から「もしものときの延命処置はどうしますか?」と聞かれました。
それは・・・元気なうちに話し合っておくべきことなのでしょうが
もしものときが突然やってくるなんて、想像すらしていなくて答えられませんでした。
最悪のときは足の切断もあると説明され、本当に怖かったです。


翌日、入院に必要な荷物を持って病院へ行きました。
コロナの影響でいまだ面会はできません。
看護師さんに様子を聞くと、高熱は続いているけれど元気で
食欲もあるそう。
少しだけ安心して帰ってきました。
病状の説明は、担当医から携帯電話に直接電話がきます。
感染した細菌の種類を特定して、その菌に効く薬を投与します。
最低2週間は、点滴で抗生剤を投与する治療になるそうです。

夕方、母から携帯メールが届きました。
寒いから上着が欲しいとか、鏡とメガネを持ってきてくださいとか
病院食の献立なども(笑)
ショートメールでかなり長文で書いて送ってきたので
それを読むだけでかなり安心できました。

**
入院して2日後、体温が36℃に下がりました。
平熱が35℃なので、まだ微熱がありますがメールの内容は元気そうです。
お隣の市に住んでいる妹には、入院した夜にLINEしましたが、返信は無し。
後日、母もメールしたけど、返信が無いとのこと。
無視しているわけでなく、妹はとても優しい子なのですが
母とそっくりな性格で、2人とも極度の怖がりなのです。
たぶん怖くなり過ぎて、現実逃避してしまったのでしょう(^^ゞ
母もそれを分かってるから、返事ないわ~と気に留めていない様子でした。

1日に4回、1時間ずつ点滴をして安静にして
血液検査の結果がだいぶ良くなってきました。
母が寂しくならないように、電話やメールをしていましたが
入院が10日目くらいになった頃、弱気な事を言うようになりました。
母「本当はもう治らないんじゃない?」
私「だいぶ良くなってきてると先生から電話があったよ」
母「先生がウソついているかも、本当の事を言って!」
・・・これは何とか気をそらせないと(´A`)
母の好きそうな本と、それから
ムーミンに出てくるミイのぬいぐるみを持って病院へ行きました。
眉間にシワを寄せたミイの、あの表情が大好きなんだそうです(笑)
枕元のミイと目が合うたびに笑えると、母は大喜びでした。
良かった~

***
そして、入院13日目に主治医から
点滴治療から投薬治療に変えられそうなので
そろそろ退院できますと連絡がありました。
では、明後日の午前中に退院でお願いしますと伝え
母にメールすると・・・
あれ?あんまり嬉しそうじゃない・・・
「うちに帰ってしまって、本当に大丈夫なのかしら」
大丈夫だから!明後日に迎えにいくからねと言うと、今度は
「退院するときはオシャレな服で帰りたい」と(^^ゞ
部屋着のまま救急車で運ばれて、恥ずかしかったらしいです(笑)
退院前日、洋服とスカーフとバッグを届けにいきました。
当日の朝は、夜明け前から着替えて、私を待っていたそうです。

入院してから15日後、先生が言った最短日数で退院することができました。
自宅では7日間、抗生剤を忘れずに飲んで
今週末に、外来で血液検査をする予定です。

うちはけっこうバラバラな家族で、仲良しな感じではないのですが
今回のことで家族の団結、とまではいかないけれど
それぞれにやれること、意思疎通の大切さなどをあらためて感じました。
父は救急車に同乗して、毎日心配していた様子だったけど
退院後も、母との溝は埋まらなかった(笑)
娘と息子は、小さい頃からばあちゃんが大好きで
「ばあちゃんの料理が食べたいから、早く良くなって」とメールしてくれました。

私も、想像力が豊か過ぎて突拍子もないことを言う、心配性過ぎる母の言動に
「大丈夫だよ、心配ないよ」と説明することに疲れることもあるけど
できるだけ長く一緒に居られるよう、普通の日々に感謝して
このまま母とのんびり過ごしていきたいと、そう思いました(#^.^#)

****
病室に居る母に、外の空気を届けたくて
落ち葉を拾いに行ったときの写真です。
葉っぱは、差し入れの本のしおりにして、持っていきました。

子ども美術博物館のユリノキ。
黄葉して、木の下には落ち葉がいっぱいでした。


遊具のある広場の、ケヤキとモミジバフウ。


モミジバフウは葉が大きいので
紅葉は炎のように迫力があります。


春に真っ白な花を咲かせていた夏椿も
きれいに紅葉していました。
オレンジと黄色と赤
広場のケヤキとモミジバフウと、少しずつ違う色で面白いです。


芸実の森へ。


ハナミズキの紅葉は、蝶が舞うように華やかです。


ナツハゼの実が熟していました。
一粒つまんで食べてみたら、とても甘い(^^♪


展望台へ昇って行く道に落ちていた柿の葉です。
どの葉もきれいで、夢中で拾ってしまいました。
本の間に挟んだこの葉っぱを見つけて
パッとほころぶ母の笑顔が浮かんできました(#^.^#)


母の突然の入院で
いろいろ思うことがあったので
忘れないように、これを書いておきたいと思いました。