それまで左右の端を交互に作っていた幼虫が、繭の内側から両端を縫い合わせ始めました!
これも、同じように木材を巣の材料にしている、アシナガバチとは大きく違いました。
ハチは、巣材を唾液と混ぜて泥状になったものを、少しずつ塗り重ねていくのですが
キノカワガの繭は、木の皮を糸で編んで、ネットのようなものを作っているようです。
これくらいの分量だった茶色の部分が・・・
びよ~んと伸びて、天井が合わさったドーム状になりました。
半分ほど縫い合わせたところで、いったん外へ出てきました。
サイズとか密度を点検しているよう(笑)まるで職人さんみたいです。
天井を縫い合わせつつ、内側を補強しているようです。
追加に割りばしをかじることもなく、これで大丈夫かなな?と思うような密度ですが、迷いもなく作業を続けます。
ここで突然、手前の端をめくり始めました。
気に入らなくて手直しするのかな・・・
この時、ふと思ったのですが、繭を作る昆虫は、同種なら手順や段取り?はみんな一緒なのかな?
器用、不器用、丁寧、大雑把、創意工夫とかは個別にあるものなのかな?
この子は、天井を半分閉じてから、枝と繭の接点を作り直しました。
覚えておいて、また別の幼虫の繭作りを観察できたら、比べてみたいと思います!
どうなる事かと思いましたが、なんとか繭の形になってきました。
9時50分になりました。ここまでで約2時間です。
最初に見つけた8時の時点では、繭はまだ作り始めたばかりだと思いましたが
こうして出来たものをみると、茶色い部分が多く、割りばしの木はほんの少しだけです。
もしかしたら、早朝からずいぶん頑張っていたのかもしれません。
家事をするため(母に叱られた~(笑))観察を中断して、次は午後1時に様子を見にきました。
完成したようです。
ベランダへ出て、太陽の下で見てみると、まだ少し編み目が粗いようにも思えますが・・・
多分、自然界にはない、マーブル模様のお洒落な繭が出来上がりました!
向かって右側が頭で、左がお尻です。
ところで、あの威嚇音を出すための溝は、内側にもう作られているのでしょうか?
庭へ出て、植木の中から去年の古い繭を探してきました。
繭を開いてみると、内側に10数本の、筋状の突起がありました。
どの段階でこれを作っていたのだろう??
天井を閉じたあと、内側でしきりに顔を動かしていた、あの時かな。
知りたい、知りたい!すべてが本当に不思議でたまりません(^^)
庭のナンキンハゼの木では、第2次孵化ラッシュが始まり、キノカワガの小さな幼虫がいっぱい出てきました。
最初にマットで繭を作った幼虫は、初夏に生まれた第一次世代の生き残りでした。
一緒に生まれた他の幼虫は、ほとんどアシナガバチに狩られてしまったのですが
蛾は、全滅しないように産卵時期を2回にわけているようです。
なので、エサの葉を取に行く度に、チビッコ幼虫がついて来て
飼育ケースの中を覗くと、いつの間にか数が増えていて、ヒエ~となります(笑)
繭作りの個体差を観察したいので、続けてチビちゃんたちを育てていきたいと思います^m^