8月に庭のジュズダマにいた
クロコノマチョウの幼虫2匹の
飼育観察記録です。
脱走して負傷、サナギが落ちる(ll゚д゚)などなど
色々あったので、お話しがちょっと長くなります(^^ゞ
8月の終わり頃、いつものように食草を替えて
ふと飼育ケースを見たとき・・・
あれ?顔が二重になってる。
しばらくするとポロンと、お面が外れて・・・
黒ウサギが、違う顔の子になりました(^m^)
脱皮したようです。
調べてみると、クロコノマチョウの終齢は5齢だそうです。
最後の脱皮で終齢幼虫になりました。
見た目が変わっても、仲良しきょうだい(#^.^#)
脱皮したお面をよく見ると、造形が素晴らしいです。
細い毛の部分まで脱いでいます。
これは裏側。
表側も面白い。
こうなると、この幼虫の「本当の顔」って、どんなだろう?
目と口はどこにあるのか?知りたくなり
デジカメで接写したり、虫メガネで拡大して見たりしましたが
どうしてもわかりませんでした。
いまだに謎です。
2匹目の子も脱皮して、惜しげもなく
うさぎ耳のお面を捨て、葉っぱを食べています。
*
可愛すぎて、いつか捨てるけどちょっとだけ保管(^m^)
見ていて癒されるほど、仲良し(に見える)です。
食草の乾燥を防ぐため、水を含ませた綿に葉の根元を包んで
瓶に挿してみました。
食草を替えるたび、葉に付いた水滴を舐めとっているように見えます。
幼虫は水を飲むのでしょうか?
観察していると、洗った食草の表面を舐めるような動作は
アゲハチョウ、スズメガなど、どの種類の幼虫にも共通しています。
*
この日、事件が起きました。
私の部屋は温度が高すぎるので、飼育ケースのフタを
通気性の良いものに工夫しているのですが・・・
フタが動かないように重石を置いてなくて・・・
不注意から幼虫に脱走されてしまいました。
天井から壁、部屋中探したけど見つかりません。
どこかでサナギになって、いつか羽化して飛んでくるのを待とうと思って
扇風機をつけてパソコンに向かった途端、微かな異音が・・・
キャーーーーー!!扇風機の中に幼虫が!
背筋が凍りました(ll゚д゚)
コンセントを抜いて、急いで取り出すと・・・
片方のうさぎ耳が切断されて無くなっていました。
どうしよう。
体液が流れ出ないように、水絆創膏で処置しようかと考えましたが
様子を見ていると、なんだか大丈夫な感じ。
食草に戻すと、普通に葉を食べ始め、ホッとしました。
大冒険の顛末を、きょうだいに語っているようにも見えます。
今回は不幸中の幸いでしたが、飼育には責任があることを忘れてはいけないと
あらためて思った出来事でした。
**
脱走から2日後、片耳になった子が
フタの裏でサナギになる態勢に入りました。
耳(みたいに見える)部分は、何の役目を果たしていたのか
無くしてしまって、成虫になる時に影響はあるのか、とても心配です。
8時間後、その日の夜にきれいなサナギになりました。
サナギの下に落ちていた抜け殻です。
可哀想にケガしたとき、痛かったかな。
でも、自然界では見ることが難しい、こんな可愛らしいものを
手に取って見せて貰えるのは嬉しいことです(#^.^#)
2日後の午前9時頃、2匹目の幼虫が前蛹になりました。
この子は、食草の葉の葉脈にぶら下がっています。
お昼2時頃、部屋に様子を見に行くと
キャーーー!!
落ちてる、どうして?どうしよう└(゚ロ゚;)┘
アゲハ蝶などの、腰(じゃないけど)を糸で固定するタイプのサナギが落ちるのは
何度か経験していますが、ぶら下がるタイプは経験がまだ浅く
ネット検索した結果、ボンドでくっ付ける方法を試してみることにしました。
必ず「水溶性の接着剤」を使用すること、とのことです。
木工用ボンドがなかったので、手芸用を使いました。
毛糸(ボンドがよく絡む)に少量のボンドを塗り
落ちてしまったサナギの突起をチョンッと差し込みます。
そのまま数時間、ボンドが透明になるまで置いておき・・・
完全に乾いたら、毛糸を割りばしに結び付けます。
羽化の兆候が見えるまでは、少し浮かせる状態で
飼育ケースに入れておきました。
まさか自分が落ちるなんて、思っていなかっただろうに・・・
自然界でも、運がよければ落ちたままでも羽化できるそうですが
人生いろいろ、虫の運命もいろいろありますね。
***
片耳ちゃん、サナギになってから9日目の朝に
昨日まで黄緑色だったサナギの色が、茶色に変わっていました。
数日のうちに羽化するのかな?と思っていたところ
なんと、1時間半後に、蝶がサナギの殻にぶら下がっていました\(^o^)/
アゲハチョウはサナギが変色してから羽化まで2日くらいかかったのに
早い羽化に驚きました。
コーヒー色?
クロコノマチョウの成虫を見るのは初めてです。
地味な蝶のイメージでしたが、じっくり見るととても美しいです。
黒木間蝶(くろこのまちょう)
ジャノメチョウの仲間です。
薄暗い森林でよく見られて、人家周辺ではあまり見られず
木間(このま)とは、木と木の間という意味だそうです。
網戸に止まらせたら、翅を開いてくれました。
派手さは無いのだけど、魅入ってしまうくらいきれい。
庭へ連れてきました。
光の加減で翅の色が違って見えます。
ジュズダマの密集地では飛んでいる時に葉と接触してしまうので
一株ぽつんと離れた所に生えている株に産卵するそうです。
だからうちに来てくれたのかな?
指に乗ってくれました。
うさ耳が片方無くなっても、問題なく蝶になれて良かったです。
短いお別れ会のあと、庭の植木の中へ飛んでいきました。
****
落ちてしまったサナギも、そろそろ羽化すると思い
飼育ケースのフタにワイヤーで括りつけました。
その日の夜にはサナギの色が変わってきました。
翌日の朝8時、2匹目が羽化しました。
1匹目の子と何だか翅の模様が違うような気がするけど
オスとメスの違いかな?
とにかく、みんな無事に羽化してくれて良かったです。
脱走や、ボンドでくっ付けたときのドキドキを思い出して
しみじみそう思いました(^m^)
庭のジュズダマは、日増しに果実が熟して茶色になってきましたが
まだまだこれから咲く花もあって、もう少しの間楽しく観察できそうです。
果実の収穫も楽しみ。
以上、いろいろあったクロコノマチョウの観察記録でした。
長いお話にお付き合いくださって
ありがとうございました(#^.^#)
クロコノマチョウの幼虫2匹の
飼育観察記録です。
脱走して負傷、サナギが落ちる(ll゚д゚)などなど
色々あったので、お話しがちょっと長くなります(^^ゞ
8月の終わり頃、いつものように食草を替えて
ふと飼育ケースを見たとき・・・
あれ?顔が二重になってる。
しばらくするとポロンと、お面が外れて・・・
黒ウサギが、違う顔の子になりました(^m^)
脱皮したようです。
調べてみると、クロコノマチョウの終齢は5齢だそうです。
最後の脱皮で終齢幼虫になりました。
見た目が変わっても、仲良しきょうだい(#^.^#)
脱皮したお面をよく見ると、造形が素晴らしいです。
細い毛の部分まで脱いでいます。
これは裏側。
表側も面白い。
こうなると、この幼虫の「本当の顔」って、どんなだろう?
目と口はどこにあるのか?知りたくなり
デジカメで接写したり、虫メガネで拡大して見たりしましたが
どうしてもわかりませんでした。
いまだに謎です。
2匹目の子も脱皮して、惜しげもなく
うさぎ耳のお面を捨て、葉っぱを食べています。
*
可愛すぎて、いつか捨てるけどちょっとだけ保管(^m^)
見ていて癒されるほど、仲良し(に見える)です。
食草の乾燥を防ぐため、水を含ませた綿に葉の根元を包んで
瓶に挿してみました。
食草を替えるたび、葉に付いた水滴を舐めとっているように見えます。
幼虫は水を飲むのでしょうか?
観察していると、洗った食草の表面を舐めるような動作は
アゲハチョウ、スズメガなど、どの種類の幼虫にも共通しています。
*
この日、事件が起きました。
私の部屋は温度が高すぎるので、飼育ケースのフタを
通気性の良いものに工夫しているのですが・・・
フタが動かないように重石を置いてなくて・・・
不注意から幼虫に脱走されてしまいました。
天井から壁、部屋中探したけど見つかりません。
どこかでサナギになって、いつか羽化して飛んでくるのを待とうと思って
扇風機をつけてパソコンに向かった途端、微かな異音が・・・
キャーーーーー!!扇風機の中に幼虫が!
背筋が凍りました(ll゚д゚)
コンセントを抜いて、急いで取り出すと・・・
片方のうさぎ耳が切断されて無くなっていました。
どうしよう。
体液が流れ出ないように、水絆創膏で処置しようかと考えましたが
様子を見ていると、なんだか大丈夫な感じ。
食草に戻すと、普通に葉を食べ始め、ホッとしました。
大冒険の顛末を、きょうだいに語っているようにも見えます。
今回は不幸中の幸いでしたが、飼育には責任があることを忘れてはいけないと
あらためて思った出来事でした。
**
脱走から2日後、片耳になった子が
フタの裏でサナギになる態勢に入りました。
耳(みたいに見える)部分は、何の役目を果たしていたのか
無くしてしまって、成虫になる時に影響はあるのか、とても心配です。
8時間後、その日の夜にきれいなサナギになりました。
サナギの下に落ちていた抜け殻です。
可哀想にケガしたとき、痛かったかな。
でも、自然界では見ることが難しい、こんな可愛らしいものを
手に取って見せて貰えるのは嬉しいことです(#^.^#)
2日後の午前9時頃、2匹目の幼虫が前蛹になりました。
この子は、食草の葉の葉脈にぶら下がっています。
お昼2時頃、部屋に様子を見に行くと
キャーーー!!
落ちてる、どうして?どうしよう└(゚ロ゚;)┘
アゲハ蝶などの、腰(じゃないけど)を糸で固定するタイプのサナギが落ちるのは
何度か経験していますが、ぶら下がるタイプは経験がまだ浅く
ネット検索した結果、ボンドでくっ付ける方法を試してみることにしました。
必ず「水溶性の接着剤」を使用すること、とのことです。
木工用ボンドがなかったので、手芸用を使いました。
毛糸(ボンドがよく絡む)に少量のボンドを塗り
落ちてしまったサナギの突起をチョンッと差し込みます。
そのまま数時間、ボンドが透明になるまで置いておき・・・
完全に乾いたら、毛糸を割りばしに結び付けます。
羽化の兆候が見えるまでは、少し浮かせる状態で
飼育ケースに入れておきました。
まさか自分が落ちるなんて、思っていなかっただろうに・・・
自然界でも、運がよければ落ちたままでも羽化できるそうですが
人生いろいろ、虫の運命もいろいろありますね。
***
片耳ちゃん、サナギになってから9日目の朝に
昨日まで黄緑色だったサナギの色が、茶色に変わっていました。
数日のうちに羽化するのかな?と思っていたところ
なんと、1時間半後に、蝶がサナギの殻にぶら下がっていました\(^o^)/
アゲハチョウはサナギが変色してから羽化まで2日くらいかかったのに
早い羽化に驚きました。
コーヒー色?
クロコノマチョウの成虫を見るのは初めてです。
地味な蝶のイメージでしたが、じっくり見るととても美しいです。
黒木間蝶(くろこのまちょう)
ジャノメチョウの仲間です。
薄暗い森林でよく見られて、人家周辺ではあまり見られず
木間(このま)とは、木と木の間という意味だそうです。
網戸に止まらせたら、翅を開いてくれました。
派手さは無いのだけど、魅入ってしまうくらいきれい。
庭へ連れてきました。
光の加減で翅の色が違って見えます。
ジュズダマの密集地では飛んでいる時に葉と接触してしまうので
一株ぽつんと離れた所に生えている株に産卵するそうです。
だからうちに来てくれたのかな?
指に乗ってくれました。
うさ耳が片方無くなっても、問題なく蝶になれて良かったです。
短いお別れ会のあと、庭の植木の中へ飛んでいきました。
****
落ちてしまったサナギも、そろそろ羽化すると思い
飼育ケースのフタにワイヤーで括りつけました。
その日の夜にはサナギの色が変わってきました。
翌日の朝8時、2匹目が羽化しました。
1匹目の子と何だか翅の模様が違うような気がするけど
オスとメスの違いかな?
とにかく、みんな無事に羽化してくれて良かったです。
脱走や、ボンドでくっ付けたときのドキドキを思い出して
しみじみそう思いました(^m^)
庭のジュズダマは、日増しに果実が熟して茶色になってきましたが
まだまだこれから咲く花もあって、もう少しの間楽しく観察できそうです。
果実の収穫も楽しみ。
以上、いろいろあったクロコノマチョウの観察記録でした。
長いお話にお付き合いくださって
ありがとうございました(#^.^#)
蛹が、落ちちゃうのって、自然界では仕方ないのかもしれませんね。
自宅での孵化に、まやかしはないけど、扇風機に・・・とは吃驚。
事件が起きなくてよかったです。
殺人だと、寝込むでしょう。
今回の記録には、ちと心臓に衝撃が大きかったです。
自然は楽しいですね。
こんな脱皮をしているチョウって他にいるのでしょうか?
イモムシ時代の姿がきれいな緑でかわいらしいし、
チョウになってからもうっすらと青い色が出ていてキレイです。
詳細な観察日記、ありがとうございました。
ウサギ耳が切れても、触覚がちゃんとありましたね
床に降りてきて、それから部屋を徘徊して
扇風機に登ったようです。
棚のうしろにあるカーテンを伝って
上へ向かうと推理して探したのですが、逆でした。
人口物の上には何があるか分からないけど
下へ行けば地面があると認識していたのでしょうか。
サスペンス劇場、殺人事件にならなくて良かったです(^^ゞ
私も触覚が片方無かったらどうしよう・・・
そう考えていたので、羽化して最初に触覚を見ました。
あのウサギ耳の役割は他にあったようです。
パカンッと取れたお面は、ピンセットで挟んでも型崩れせず
指で押しても割れないくらいの強度があります。
顔面を守っているヘルメットみたいなものなのかな。
チョウも想像以上にキレイでした。
読んで下さってありがとうございました\(^o^)/
大切にしたい..植物や、環境を守らないと、この子達のために。
昆虫を育てたり観察しているのですが
ブログを読んでくださった方が
虫って好きじゃなかったけど「なんか面白い?」と(笑)
その造形の美しさとか、
たくましく生き抜く姿を知って貰えたら
めちゃめちゃ幸せです(#^^#)
色々な生き物が暮らせる環境を守れたらいいですね。
コメントをありがとうございました!
毎回、右往左往して経験者さんのブログ頼りです。
ぶら下がるタイプの蝶は「落ちないか」とずっと心配で
無事に羽化するたびに、感謝の気持ちです(#^^#)
クロコマノチョウは薄暗い雑木林の中で、樹液を吸っているそうです。
夜行性のスズメガもそうですが、
普通は出会えない昆虫を間近に見られるのは飼育の醍醐味です(^O^)
読んでくださって、コメントをありがとうございました(#^^#)
ウサギ耳のお顔の部分がそのままくっきりと形に残るの写真はまさに観察の細やかさです。
羽化するたびに感動された様子が伝わってきました。
次回も楽しみです
私も、庭のアゲハの幼虫を、毎回、蜂に食べられるので、何度か、室内の花瓶に、柑橘類の枝を切って
飼ったことがありますが、糞の掃除だけでも
大変でしたし、餌の柑橘類が、最後には足らなくなるので、なんでもそうですが、世話をするのは大変ですよね。
近くに、数珠玉が、群生している河原があるので
又、気を付けて、幼虫がいるかどうか、観察してみようと思いました。
それにしても、ハラハラ、ドキドキ・・
無事に羽化、おめでとうございます。
そして、お疲れさまでした~