風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

アシナガバチの巣2023年③/母から習う虫団子の丸めかた

2023年07月25日 | アシナガバチの巣
アシナガバチ観察記録の続きです(#^.^#)

自転車のフレームに作られた巣は、相変わらず小さいままでした。
左側が5月5日、右側が6月13日の写真です。

この巣は位置的に下から巣の中を見ることができませんが
巣をよく留守にして幼虫のエサを狩りに行っています。
巣が小さいのは、決して怠けているわけではないようです。

6月15日、待望の第一子が羽化しました!
巣の下に居るのが女王バチで、屋根につかまっているのが子どもです。
女王バチは体がひと回り大きく、色合いも少し茶色っぽいです。


女王バチが出掛けている間、娘はボンヤリとお留守番です(^m^)
でもしばらくした頃、とても素敵な光景を目にしました。
ある日帰ってきた女王バチが、持ってきた肉団子を噛み切って
娘に3分の1くらいの量を分け与えました。


この子にも餌をあげるの?と最初そう思いましたが、違いました。
女王バチは娘と向かい合って、肉団子を噛み砕き始めました。
幼虫に与えるエサの丸めかたを教えているようです!
前脚で何度も回転させては、大アゴで団子を噛み砕いていきます。
女王バチは素早くできますが、娘の方はぎこちなくゆっくりと噛んでいました。


アシナガバチは幼虫の大きさに応じて、エサの内容を変えて与えます。
よく噛んで液体にしたものは、まだ小さな幼虫のためです。
先に仕事が済んだ女王バチは、巣穴に顔を入れて幼虫にエサを与え始めました。娘はその横でまだお団子を噛み続けています。


それから、エサを与え終わった女王バチが、娘から残りの肉団子を受け取ってまた、巣穴に顔を入れて幼虫に給餌をしている横で身づくろいをしている娘バチは、少し満足気な様子に見えました。
誰に教わったわけでもなく、巣を作れたり子育てできるのは本能だと思っていましたが
もしかしたら、母から子へそして姉妹たちへと技術が受け継がれていくのかもしれないと思いながら、微笑ましい仕草を眺めていました。



3日後、第二子が羽化して家族が3匹になりました。
この自転車の巣が平和だったのは、ここまででした。
巣が外から丸見えなので、そろそろ覆いをしなければと思っていた矢先・・・


スズメバチに襲われました。
大きなハチが2匹でやってきて、巣の中の幼虫を引きずりだしていたので
夢中でホースの水で追い払ったのですが遅かったです。


ここでの営巣をあきらめさせるため、巣を落とした方がいいのか
悩みましたが、一生懸命巣を修復する姿を見ると決心がつきませんでした。


またスズメバチが来たらどうしよう、と毎日見張っていましたが
よく考えたら、巣にはもう餌となる幼虫がいないのです。
スズメバチも賢くて、巣が回復するまでは襲ってこないのでしょうね。
そんなこと知ってか知らずか、アシナガバチの家族は毎日コツコツと働いています。


**
7月になってから、巣を見るたびに女王バチが1匹だけのときが多くなりました。
そして、1本だけ巣穴が伸びていて、そこにはフタがされていました。
スズメバチの襲来から運よく逃れた幼虫がいたようです。


なんとか頑張って手を伸ばし、下から巣の中を写してみました。
幼虫は見当たらないし、なぜか卵も産んでいないようです。


昨日の午後、女王バチが巣にぶら下がってつかまり、太陽が照り付ける中で
翅を震わせて巣穴に風を送っている様子を見かけました。
小さな虫の親心に心がキュッとなりました。
30秒ほどの短い動画です。
「アシナガバチの女王、幼虫のために羽ばたいて風を送る」


西日が防げるように、すだれを立てかけました。

それと、ちょっと気になることがあるのですが
2匹の娘たち、働きバチの姿をここ1週間ほど見ていないのです。
どうしたんだろう?
この巣の行く末がとても心配ですが、見守っていきたいと思います。

キイロスズメ、今年もスタートか?

2023年07月24日 | キイロスズメ
6月に庭で見つけたアゲハの幼虫4匹が、順番に羽化して旅立ち
7月3日、最後のナミアゲハを空に放したら、何だか心にポッカリと穴があきました。
これはエサをあげるイモムシが居なくなって感じる「イモレス」なのかも(+o+)
そんな私に何と!早々にサプライズプレゼントがありました。
ジャーン(^m^)


朝、庭で水まきしていてふと顔を上げると、この子がいました。
下にフンが落ちているからいるんだろうとは思っていましたがいくら探しても見つかず・・・
それがその日に限って、ちょうど目の高さに突如として現れたのです!


ツルをたぐり寄せて、ゲットしました(#^.^#)


ヤマイモの葉を食べているので、キイロスズメの幼虫です。
保護色とは思えない茶色で、今日まで私に見つからずにいたなんて。
やっぱりプレゼントですね、ありがとう\(^o^)/


部屋につれてきて体長を測ると、9cmもありました。
キイロスズメの幼虫の体色は、緑色や黄色っぽいの、また褐色のものと
バラエティーに富んでいるのですが、この子はコーヒーのような色で
体側面の斜め模様はコーヒーに溶けたミルクのようで、モカちゃんと名付けました。



この日からヤマイモの葉を採ってくるのが日課になりました。
キイロスズメを初めて飼育したのは3年前でした。
庭で見つけた巨大イモムシが何か分からず、部屋に戻ってイモムシハンドブックで調べていました(笑)
初めてのイモ育てに試行錯誤した日々を懐かしく思い出しつつ・・・
朝に葉を入れて、夕方に食べ尽くされたツルを片付けて、また葉を入れるを繰り返して3日後


あれ?葉っぱが減ってない。
見るとエサの葉を糸で粗く綴ってマユを作っていました。
もう少しゆっくりしていけば良いのに(´A`)


サナギになってから5日後、マユの糸をハサミで切って、サナギを取り出しました。
心配していた寄生も無かったようで一安心です。
6cmもある大きなサナギには、翅になる部分や触覚の形がクッキリと浮かび上がっています。


飼育ケースにキッチンペパーで足場を貼ってサナギを戻しておきました。
大型の蛾なので羽化は2週間後くらいかな。


**
前蛹になってから本当に2週間後の深夜0時、キイロスズメが羽化しました。
気が付いたときには翅がきれいに伸びていました。


ケースの蓋を外して上から見たところです。
きれいな翅だなぁ・・


指に乗ってきたので、ケースから出しました。
スズメガは飛び立つ直前に翅を細かく震わせるのですが、この子はじっとしています。
まだ飛び立つ準備ができていないのかもしれません。


アゲハ蝶たちとはゆっくりお別れ会ができなかったので
イモムシだった頃のことを思い出しながら、手に止まってくれたこの時間を楽しみます。


さあ、夜も更けてきたのでそろそろお別れをします。
網戸を開けて、手すりのすだれにつかまらせました。
田舎なので灯りがほぼ無いけど(笑)夜行性のキイロスズメなら平気でしょう。


お腹の両脇が鮮やかな黄色をしています。
これがキイロスズメという名前の由来だそうです。


翅を立てたり、また寝かせたり・・・
飛び立つのをしばらく待ちましたが、まだタイミングではないようでした。
「元気でね、もしもメスだったら、また庭へ卵を産みに来てね」
そう言って網戸を閉めました。


***
翌朝、窓の外にスズメガの姿はなく、無事に飛んでいったみたいです。
飼育ケースの中には、脱皮のときに出た大量の液体のあとと
脱ぎ捨てたサナギの殻が残っています。
毎度のことですが、ちょっと寂しい気持ちになります(´A`)


今回この記事を書くために、過去に書いたキイロスズメのブログ記事を見ていたら
毎年8月の終わり頃に幼虫を見つけていました。
9月にサナギになったものが越冬して翌年の春に羽化していたり・・
ということは、今からがイモムシ発見の本番かも!
サプライズがまたあるかもですね(^m^)

以上、キイロスズメが無事に羽化したお話しでした(#^.^#)

アシナガバチの巣2023年②/働き蜂が羽化!そして天敵スズメバチの襲来

2023年07月22日 | アシナガバチの巣
4月に始まった「アシナガバチの巣の観察」第2弾です(^^)/
前回のブログは、3匹の女王バチがそれぞれ営巣を開始したところから
巣の中に小さな幼虫が見え始めた5月の初めまでの記録でした。
今回は、5月から今日(7月22日)までの観察をまとめてみました。


まずは、モッコウバラの茂みに作られた巣の様子です。
左が5月1日、右が6月13日の写真です。
縦の長さが2倍くらいになっています。


これは巣の中を下から見た写真です。
左が5月4日、右が5月20日、幼虫は16日間でこんなに大きくなっているのに驚きました。この頃はまだ、巣作りから幼虫のエサを狩ってくるのを女王バチ1匹でやっていて大変です。


6月の初めになると、幼虫が糸を吐き、自分の部屋の入り口を閉じ始めました。
サナギになる準備です!早く羽化してお母さんの手助けをしてね(#^.^#)閉じた部屋のすみっこにまで卵を産み付けてあります。


6月17日、午前中に見に行くと巣に3匹のハチの姿がありました。
うち1匹は女王バチで、2匹の働き蜂が羽化!家族が増えていました\(^o^)/


ここは玄関へ行く通り道で、巣が茂みの浅い場所に作られていたので、出会いがしらにうっかり刺されないよう防御のネットを張ることにしました。
女王バチが出掛けたのを見計らって、100均の防鳥ネットを2重にして、園芸用のビニールタイでモッコウバラの茎に留め、巣のある場所を覆いました。

すると夕方、帰ってきた女王バチが茂みの前で右往左往して飛んでいました。巣の場所が見つけられないようです(ll゚д゚)
調べると、ハチの視力はかなり弱いようで、静止物は3メートル先しか見えないそうです。その代わり、動くものに対する動体視力はヒトの7倍です。
スズメバチなどに遭遇したら、とにかく動かず、ゆっくり後退して離れるというのはそういう理由なのですね。ネットの留めを一部外して、女王バチが巣に帰るのを待ち、再度ネットを掛けました。

**
3日後、3匹目の働きバチが羽化していました。
働き蜂は羽化後すぐに外仕事はせず、相変わらず女王バチが1匹で出勤していきます。
残った娘たちは、巣の上につかまって何もせず、母の帰りを待っています。


1週間ほど経つと、女王バチは娘を1匹だけ連れて出かけるようになり、お留守番が2匹になりました。
こうして順番に外へ連れて行き、狩りを教えたりしていくのでしょうね。


7月になったある日、庭に出てモッコウバラの巣を見に行くと、ハチが1匹も居なくなっていました。アシナガバチが全員で出掛けることはありません。
もしかしたら・・・イヤな予感がしました。


夕方また見に行くと、ハチたちは巣に帰っていてホッとしました。
しきりに巣の点検をしているので、よく見てみると巣の入り口付近が食いちぎられたようにギザギザになっていました。やっぱり、スズメバチに巣が襲われたようです。

これまで毎年、アシナガバチの巣がスズメバチに襲われるのを見てきました。でもそれは夏の終わり頃で、オスバチが飛び立った後でした。こんな早い段階で襲来するなんて本当に予想外でした。

***
写真は、今日のモッコウバラの巣の様子です。
天敵に場所を知られてしまい、再度襲われるかもしれないのに、引っ越しはしないようです。4匹で協力して巣を修復していますが、卵から働き蜂が羽化するのはまだまだ先のこと・・・

嬉しいことがあったり、悲しいことが起こったり・・・
これからどうなっていくのか、引き続き観察していきたいと思います。
長くなったので、他の巣のことはまた次回にします(^-^)ゝ

ジュズダマ/雑草のタネをまいてみよう、その②

2023年07月15日 | 雑草のタネをまいてみた
植物を好きになってからずっと「雑草」という言葉が好きではありませんでした。
でもじゃあ、野原や田んぼのあぜ、川の土手などに生えている草たちをなんて呼んだらいいんだろう?
ヘクソカズラを「サオトメバナ」と呼ぶと、どうにも変な気持ちになるように、雑草を他の言葉で表そうと考えてみても、しっくりくるものが見つかりませんでした。

では逆に「雑」のつく言葉を色々と集めてみると、「雑誌」「雑木林」「雑炊」「雑魚」「雑談」などなど・・・普通に使っている言葉が意外と沢山ありました。
雑の意味を調べると、「いろいろなものが入り混じっていること」だそうです。
そう考えると「雑草」と呼んで草花を愛でるのも良いのかも、なんて思いなおし、これからは雑草という言葉をどんどん使っていこうと、そう思いました(#^.^#)

前置きが長くなりましたが、雑草の種まき、次は「ジュズダマ」です\(^o^)/
去年の12月、散歩中に冷たい風が吹く川の土手でタネを採ってきて、年末にまきました。


数えると7粒あります。
芽が出るかな・・・


3カ月後、3月の終わりにツンツンと発芽してきました!


写真ではわかりづらいのですが、7粒まいて7本の芽が出てきたので、発芽率は100%でした。


ジュズダマ(数珠玉)は、水辺に生えるイネ科の多年草で、東南アジアが原産の帰化植物です。
子どもの頃、この実を集めて腕輪や首飾りを作った経験がある人には懐かしい植物ですね(#^.^#)
1週間後、ストロー状だった葉が開いてきました。
トウモロコシに似てる?調べたらトウモロコシってイネ科なんですね!知らなかったです。


4月半ば、次々と葉が伸びてきて、成長がとても早いです。


4月の終わり頃になると、ポリポットいっぱいに葉が茂りました。


5月の始めに植え替えると、急に茎が伸びてきて背が高くなりました。
日当たりの良い場所に鉢を置いて、朝夕たっぷり水をあげます。


前回の植え替えから2週間くらい経った6月半ば、葉先が枯れてくるので鉢から抜いてみると、根がすごい事になっていました(ll゚д゚)成長が早過ぎる~


またまた植え替えです。
今度は余裕をもって、ふた回り大きな直径18cmの6鉢にしてみました。


7月になりました。
朝、水まきしているときに、ふと目にした・・・これは何?
もしかして根?根っこなの?


イネ科の植物、恐るべし!
前の植え替えから2週間と少ししか過ぎていないのに・・
発芽したものを7本まとめて植えてしまったのも、良くなかったのかもですが(^^ゞ
また植え替えをしなくては。


ひと回り大きな鉢を探してきました。


鉢を叩きながら、どうにか取り出してみたら、太い根っこがピンッと真っすぐ伸びているので、用意した鉢に収まりませんでした。


仕方がないので、うちにある一番大きな10号鉢を調達してきました。
室内でゴムの木を育てていた植木鉢です。
ちょうどゴムの木を剪定して、仕立て直そうと思っていたので、その作業を先にして鉢を空けました。


川の土手で見るジュズダマは、周りの草も背が高いせいか、それほど大きなイメージではなかったのですが、2メートルくらいの丈になるらしいのです。


現在は、茎の長さが約50センチ、葉の一番高い位置では70センチくらいです。
観葉植物としても素敵な感じです。
花が咲くのは、6月~10月だそうです。
これ以上大きい鉢がないので、今くらいの背丈で、健やかに花を咲かせてください(#^.^#)
咲くかな?どうかな?楽しみです。

クロアゲハ羽化/脱皮直後の4齢幼虫って・・・

2023年07月13日 | クロアゲハ
庭で見つけたアゲハの幼虫を毎年育てているのですが
いつもは終齢になった「青虫」を部屋に連れてきて、1週間くらい餌をあげて・・・という飼育でした。
今年は小さな幼虫から観察してみようと思って、鳥フンになる前の状態の子たちを連れてきました。
こちらは、6月の初めに山椒の葉にいた「サンショちゃん」です。


山椒の木は小さな鉢植えで、この子を養えるほど葉がないので、ミカンの葉に食草を変えたいと思います。
でも、終齢以外の幼虫を人為的に移動させるのは危険です。
脱皮する準備中だと、糸でお尻を葉に固定させているので、それを剥がすと脱皮が出来ずに死んでしまいます。
ミカンの葉に山椒を重ねて、自分で移動するまで待つことにしました。


丸一日動かず、翌日の午後、山椒の葉の上で脱皮しました!
ああ、動かさなくて良かった~(^^ゞ


脱皮後も、しばらく動かないので、そっとしておいたら
ミカンの葉に移動して、葉をかじり始めました。
蛾の幼虫でも食草を変更してまったく平気な子と、頑固に食べない子が居るので
個性かもしれないけど、山椒から柑橘類への変更は、いまのところアゲハではスムーズです。
7日後、また脱皮して4齢幼虫になりました。脱皮直後の写真です。


うわ~~~、なんだかスゴイ様相です。
肉眼で見たのではこうもハッキリ見えないのですが、写真に撮ると、うわ~、です(^^ゞ
背中にある無数の丸い窓のようなものは、何なんだろう?
でもこれ、どこかで見たことがあるような・・・


ああ、そうだ!
これはナウシカに出てくる腐海のむし「王蟲」にそっくりなのでは?

(ネットから画像をお借りしました)
王蟲(オーム)のモデルは、怪獣モスラの幼虫とか、ダイオウグソクムシなどと言われています。
モスラの幼虫を検索して見てみましたが、脱皮したてのアゲハの4齢幼虫より似ているとは思えませんでした(^m^)

4日後、また脱皮して青虫、5齢幼虫になりました。


青くなってからの食欲は素晴らしく、みるみるうちに、はち切れるほどムチムチになりました。


クロアゲハは大型の蝶なので、個体差はありますがその幼虫もナミアゲハより一回り大きいです。


脱皮から7日後、前蛹になりました。
体内の水分を出し切ってかなり小さくなりました。
頭(ホントは胸)の、目みたいな丸い模様のところが縮んで、ションボリした表情になります。
「羽化するの不安だな」の顔に見えて、頑張ってねと声をかけます。


青虫の皮を脱ぎ捨てて、サナギになりました。
茶色です。そしてどういう具合なのか、めちゃめちゃ背中が反っていて「イナバウワー」になっています。

大丈夫かな?

サナギになって13日後の朝、目が覚めるとケースの中で羽化していました。
イナバウワー状態から這い出て、壁をつたってケースの蓋にぶら下がっていました。


1時間後、ベランダへケースを運び、フタを開けて網に止まらせました。
クロアゲハ、大きくてきれいな蝶です(#^.^#)オスのようですね。


ゆっくり自分のペースで飛んで行ってね・・
と思った途端、網の切れ間からスルッと下へ落ちてしまいました!(ll゚д゚)
1時間ではまだ翅がしっかりかたまってなかったようです。
急いで下へ降りて落ちた所を見ると、地面でじっとしていました。


良かった!翅は傷ついていなくて大丈夫だったので、風の当たらない日だまりにそっと置いておきました。

後で調べて分かったのですが、羽化後は翅が湿っていて飛べないそうです。羽化してから2時間くらい、できれば3時間は待ってあげるのが良いそうです。
ケースの中で羽ばたくと翅を痛めるので、ネコが入らないように戸をしめた部屋の網戸にとまらせておくのが良いかもしれません。
1時間後に庭に見に行くと、蝶はもういませんでした。
飼育した4匹のアゲハが、みんな無事に羽化してくれてホッとしました。

オオオナモミ/雑草のタネをまいてみようと思って

2023年07月10日 | 雑草のタネをまいてみた
今年のお正月休みに散歩しているとき、懐かしいものを見つけました。
くっつき虫だ!
これを見ると、小学生の頃を思い出すのはなぜでしょう(^m^)
嬉しくなって果実を少し貰ってきました。


しばらく机の上にトゲトゲの実を置いて眺めていたのですが
そういえば、オナモミの葉や花ってどんな形だったっけ?
記憶にあるのは、洋服にくっつく実のことだけで、その他はまったく正体不明です。
よし、タネをまいてみよう(^^♪
そう思いついて真冬の1月に、果実をポリポットに埋めておきました。


待つこと3か月半。
4月の中旬にポットの中で、土の表面がポコンと盛り上がってきました。
発芽の予感♡この瞬間がたまらなく好きです(#^.^#)
毎日、少しずつ土がこんもりしてきて、数日後に「土の玉」のようなものが顔を出しました。
付いていた土をそっと水で流すと、あのトゲトゲが見えました!
オナモミが発芽しました\(^o^)/


3日後・・・殻を脱ごうと頑張っています。
可愛いなぁ・・・
ところで、この写真って何に見えますか?
私は、優勝トロフィーを頭上高く掲げる人みたいに見えました(^m^)


そして、また2日後。
くた~と、腕が疲れちゃったようです(笑)

過保護かと思いましたが、そっと殻を外してあげました。

この子は上手に土の中に殻を置いてきました。
生まれたての双葉は生命力に満ち溢れて見えて、本当に美しいです。


発芽から10日で、大きな本葉が出てきました。
何粒タネをまいたか、写真を撮るのを忘たのですが(^^ゞ
たぶん、6粒まいて半分芽が出ました。


5月初旬、遅れてもう1本が発芽しました。
これで全部で4本になりました。
先に生まれた兄弟たちが、目を出した弟のあたまをヨシヨシしているみたいです(#^.^#)


5月中旬、順調に大きくなっています。
緑色の葉に走る、葉脈の色がきれいです。


ひと回り大きなポリポットに、2本ずつ植え替えました。


ちょっと葉が白くなっている?
この時は見落としていましたが、写真右下の葉に小さな虫がいます。
この後、この虫が大繁殖してピンチを迎えます(ll゚д゚)


**
1月に実を貰ってきた田んぼは、どうなってるかな。
様子を見に行ってみました。
ちょうど田植えが終わった頃で、5月の風が爽やかでした。


どの辺りだったか、農道を歩いて行くと・・
これは・・・すごい!
田んぼのあぜに1か所だけ、オナモミ地帯ができていました。


オナモミは1年草で、冬を越して根が残るタイプではないので
これは全部春に発芽したものです。
コロンと転がったタネが運よく土の中に埋もれたのかな?
土の栄養が良いのか、うちの子よりも葉が大きくて茎が太い、ガッシリした苗に育っていました。


***
6月中旬、またひと回り大きな鉢に植え替えました。
茎が太くなってきましたが、やっぱり葉が白くかすり状になっています。


虫でもいるのかな?と葉をひっくり返してみると・・・
うわ~~、黒いものがビッシリついていました。


肉眼ではよく見えないくらい、黒くて小さい点々です。
写真に撮って調べてみると、グンバイムシの集団でした(´A`)
アワダチソウグンバイムシ(泡立草軍配虫)キク科の植物につくカメムシの仲間で植物の汁を吸って生きます。白いのが成虫で、それ以外はサイズが違う幼虫たちです。
オナモミはキク科の植物なんですね(^^ゞ


さて、どうしよう。
近所にはいくらでもキク科の植物が生えているのに、どうしてウチにきたのだろう。
虫さんが話し合いで引っ越してくれたらどんなにいいか・・・と、いつも思うのですが
それは無理ですね(笑)
薬剤をまくのは気が進まないし・・雑草としてのオナモミの免疫力を信じる、それとも援軍が来るのを待つか・・・しばらく様子を見ることにしました。
そして、6月も終わる頃・・・
水まきのときにひっくり返してみた葉の裏で、あれ?グンバイたちが消えてる!
願いが叶い、援軍がきたようです(^m^)


葉の中央にモゾモゾ動く小さなものがあります。
写真に撮って見ると、それはクサカゲロウの幼虫でした。
さらに、写真を拡大してみたら・・・
背中に背負っているゴミは全部、グンバイムシの亡き骸でした!
援軍が来ました!スゴイな、クサカゲロウの幼虫\(^o^)/


***
梅雨の晴れ間の昨日、もう一度タネを貰った田んぼを見にいってきました。
車を停めて歩いていくと、え?うそ・・・という風景が!
蓮園のようにワサワサと生い茂った葉。


もしかしたら、この田んぼの持ち主さんは群生するオナモミを容認しているのかも。
刈り取ることもしないのは、食用になるのか?


調べると、乾燥した果実は蒼耳子(ソウジシ)という生薬全草になりますが
葉や根にはそのままでは毒があるそうで、食用にはならないらしいです^_^;
では、なぜ除草しないのか?さらに謎が深まりました(笑)


****
今日の夕方、雨上がりにうちの子の写真を撮りました。
グンバイムシにやられて、葉を落とし、ひょろひょろになってしまいましたが、元気に育っています。


花が咲いて、実がなると嬉しのですが・・・


花は8月に咲くそうです。
どうかな、頑張って咲いて欲しいな。
以上、オオオナモミとグンバイムシのお話しでした。

ナミアゲハ羽化!この子、幼虫時代の模様が変わっていました

2023年07月08日 | ナミアゲハ
金柑の葉に居た子が無事に羽化しました(#^.^#)
普通の(笑)ナミアゲハでした。

実はこの子、終齢幼虫になったとき、体の模様がちょっと変わっていて
庭で初めて見たときも「黄色すぎない?」と思ったのを、よく覚えています。


脱皮して「鳥フン」になると、普通のフン(笑)色になりました。
小さいほうがナミアゲハで、となりの大きい子はクロアゲハです。


青虫にも個性があるのか、この子はとても小食で
葉をちょとかじると休憩していて、なかなか大きくなりません。
それなのに、前の脱皮からたった3日後
ろくに餌も食べずまた脱皮して青虫になってしまいました(^^ゞ
体の模様に黒い部分が多い感じで、今まで見てきた幼虫とは違っていました。


体長は2.3cmくらい。
私の人差し指の第一関節くらいしかありません。


もしかして、ナミアゲハじゃないのかな?
じゃあ、何アゲハだというハナシなのですが(笑)この時は半信半疑でした。
先月に羽化した「ドジっ子ナミアゲハ」の幼虫の写真と比べてみました。


横からみた写真も。
ムチムチ感がいちばん違うかもですが、大丈夫かな?と不安になりました。


調べたら、ナミアゲハの幼虫の模様は、個体差が結構あるそうです。
少しずつ葉を食べるようになり、2日後に測ってみたら1cmくらいは大きくなっていました。


そして終齢になってから6日後、無事にサナギになりました。
生き物を飼育していると、成長の段階を踏むごとに「無事に・・・」という言葉が付いてしまいます(^m^)
変わった模様の幼虫でしたが、普通の形と色のサナギになりました(笑)



サナギになってから11日後の朝、目が覚めるとケースの中に蝶がいました。
ファーストコンタクトの写真。
昨日まで空っぽだった密室に、突然生き物が姿をあらわす・・・
まるで手品みたいだと、毎回不思議な感覚になります。
左端に、同じ日にサナギになったクロアゲハがいます。


時計を見ると、早朝5時半です。
羽化してまだ、それほど時間が経っていないようで
翅がまだヘラヘラしています。


30分後、ベランダへ連れて行って
飼育ケースから出して、ネットにつかまらせました。
翅の模様から男の子のようです。


かなり小さな蝶ですが、無事に羽化できて良かった。ホッとしました。
これも毎回思うのですが、黒くて大きな目に、ピンっと立った触覚
ナミアゲハって、とても利発そうな顔をしているなぁと見惚れてしまいます。


翅が十分に伸びると、ベランダからヒラリと滑空して
お隣の庭木に止まりました。
お別れのときはいつも、嬉しいような寂しいような複雑な気持ちになります。
ありがとう、どうか生きのびて子孫を残せますように。
次は、クロアゲハの山椒ちゃんの羽化を待ちます(#^.^#)

庭の虫、いろいろ・・えっ、正露丸のニオイって?

2023年07月01日 | いきものの観察や飼育
曇りのち、晴れ、その後雷雨
最近のお天気は、目まぐるしく変わります。
でも、雲の切れ間からお日さまが顔を出すと、2時間ほどで洗濯物がカラッと乾いてしまいます。この季節の太陽の威力は、凄いですね(^^♪

朝、洗濯物を干しに庭に出ると、うわ~、見たことない虫がいる!と思ってカメラを取りに部屋に戻ることがよくあります。
でも、再び庭に行っても、もうそこに虫はいなくて、毎回トホホとなるので(^^ゞデジカメを玄関に置いておいて、サンダルを履く前に、カメラをポケットに入れて外へ出るようにしています。

6月に庭で見たいろんな虫さんの名前を調べてみたので、忘れないように(笑)ブログに書いておきたいと思います。


まずは、カメムシです
緑色の葉の上で、ひときわ目立つ赤い虫、カメムシとは分かったのですが・・・
「ヨコヅナサシガメ」というカメムシが、羽化直後に赤い色をしているので、このカメムシも羽化したばかりだと思いました。
それで、赤くなくなってその後は茶色いかな?という前提で名前を調べてみたけど、どうしても一致するものがなくて・・・
最後に、じゃあ「赤いカメムシ」ではどう?と検索したら、あっさり出てきました(^^ゞ

アカサシガメ(赤刺亀)カメムシ目サシガメ科。
獲物の体に注射針のような口を突き刺して、体液を吸い取る肉食のカメムシでした。
人も刺されると痛いらしいです(ll゚д゚)

こちらは赤くない「サシガメ」
葉っぱの上にいたので写真を撮って、パソコンで見てみたら、何かの幼虫に口を刺して、吸っている最中でした(ll゚д゚)


シロツメクサの花の下では動く、黒いもの発見しました!
だんだん目が悪くなってきて(老眼です~)「動くもの」を見つけたら、何か分からなくてもとにかく写真を撮ってみます(^^ゞ
この虫は、最初はアリかな?と思ったけど、動きがセカセカし過ぎなので、一応撮っておきました


部屋のパソコンで見たら、ボケてるけど、シルエットがアリじゃない。


アリでない事が判明したけど、見たことない虫です。
ダメ元で「アリみたいな虫」で画像検索したら・・・ヒットしました(^m^)
この子はカメムシの幼虫でした!
ホソヘリカメムシ(細縁亀虫)、カメムシ目、ホソヘリカメムシ科で、主な食草はマメ科の植物です。


ホソヘリカメムシは、あのカメムシ特有のクサイ臭いを持たない代わりに、幼虫時代はアリに擬態しているそうです。
アリに擬態する虫や蜘蛛は色んな種類がいますが、天敵の鳥やトカゲ、カエル蜘蛛などから食べられる確率がだんぜん減るそうです。アリってやっぱり昆虫界で最強かも。

**
あれ?こちらもアリに擬態したハムシ?


アリにそっくり、というかアリですね(^m^)


もしかして、クロアリの女王かな?クロオオアリの女王アリより一回り小さい。
無事に生き残れて、大家族になれますように。

アリの天敵っているのかな?と調べてみたら、アリクイやアリスイ(鳥)だそうです。でも、一般的にそんな生き物は庭にはいないし・・・アリって不思議。
極小の茶色いアリとか、ずっと行列で歩いている黒くてピカピカしたアリが庭にいるから、またいつか腰を据えて(笑)調べてみたいです。

庭を歩くと、足もとでピョンピョン跳ねる、食欲旺盛なバッタの子どもがシソの葉を食べています。クセのある味ですが、お構いないにどんどん食べます。
でも、シソも強い植物なので、食べられてもどんどん葉を茂らせていきます。
夏、素麺を食べる時に摘みにきたいので、残しておいて欲しいです。
この周辺ではバッタはを踏まないように気を付けて、忍び足になります。


ニワハンミョウの成虫も、続々と羽化して出てきました。
家にいるのは「トウキョウヒメハンミョウ」と以前、コメントで教えていただきました。


地面にいることが多いのですが、近付くと、ドローンみたいにフワッと垂直に浮かび上がってからヒュンっと、少しだけ前方へ着地します。また近づくと、フワッ、ヒュンの繰り返しです(^m^)
これはハンミョウの特徴的な飛び方で、まるで道案内をしているように見えることからハンミョウは別名「みちおしえ」(道教え)と呼ばれるそうです。

たしか、セキレイという鳥も、同じような飛び方をするので道案内する野鳥といわれています。

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雨上がり、プラスチックの容器に溜まった水の中でバタ足をしている虫を見つけました。
体長は2cm越えで、頭と胸部がメタリックに光っていてとてもきれいです。
容器の底に脚がついているので溺れてはいないけど、脱出できずにいるみたい。


マイマイカブリに似た感じがして、素手で触ると危険な予感がしたので、枝で水から引き揚げてケースに入れました。


名前を調べたら「スジアオゴミムシ」(条青芥虫)という、オサムシの仲間でした。
甲虫目 オサムシ科。
背中(上翅)にたくさんのスジがあるのが、名前の由来です。
他の昆虫の死骸を食べるので、ゴミムシ「芥」ってゴミと読むのですね・・・
自然界のお掃除屋さんです。
鋭い大アゴと、口の周りにヒゲが生えていて(口唇髭)これは、匂いを感じ取る器官なのだそうです。
賑やかな顔です(笑)


なんと、翅は退化しているそうです!スジアオゴミムシは、空を飛ぶ能力を捨て、地表を歩くという生き方を選択しました。だから水の中から脱出できなかったのね。
それから、調べていて興味深い話しがありました。
スジアオゴミムシが危険を感じると、お尻から霧状のクサイ液体を噴出するそうですが
そのニオイが、なんと正露丸の苦いニオイとそっくりだと!!
ああ、なんてこと。虫を逃がした後にこの情報を知りました。
正露丸のニオイのする虫なんて・・・ビニールに入れて、かいでみたかったです。
今度はいつ会えるのかな。
「一期一会」って、連絡手段のない自然界の生き物たちにある間言葉のように思います。
思い続ければ会えるかな。

ブログを書くにあたって、虫の名前を調べるのがどんなに大変な作業かあらためて分かりました。
昆虫ブログを書いている方々の、経験と知識と観察眼を尊敬します。
昆虫同定は、初心者にはまるで「連想ゲーム」のようです。
それでも、これからも知らない子にもっともっと出会いたいと思います\(^o^)/
以上、出会った虫のことを調べてみたお話しでした(#^.^#)