去年、2022年に観察したアシナガバチの
4月から11月までの記録です。
なんで今頃?こんな真冬に?(笑)
春が来る前に思い出しながら書いてみます。
長い話しになりそうですが、どうぞお付き合いください(#^^#)
2022年に庭で見つけた巣は5個でした。
そのうち3個は、働きバチが出現する前に天敵に襲われ壊滅。
残りの2個も、大所帯になった8月の夏真っ盛りに
突然、巣が空っぽになりました。
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春になってもまだ肌寒い4月初旬
庭でアシナガバチを見かけるようになりました。
冬を越した女王バチたちです。
あちらこちら低速飛行で、巣を作る場所を探しているようです。
この子はもう決まったようで、巣材集めを始めていました。
実は昨年、玄関ポーチにアシナガバチが巣を作りました。
ギリギリ共存できると思って見守っていたのですが
私の判断ミスでした。
最盛期のある日、来客が玄関のドアを大きく開けた事が刺激になり
ハチたちが興奮して大騒ぎになりました。
最終的に駆除する結果になってしまい、本当に可哀そうなことをしました。
申し訳なさとショックで、2021年は観察記録は書けずに終わりました。
2度と同じ事がないよう
安全に観察できない場所に巣を作り始めたら
小さなうちに取り除くことにしました。
玄関の横に置いてある自転車のフレームやサドルが
アシナガバチたちには大人気です。
下見で飛んでくる子を何度も追い払い、木柵酢をスプレーしたりしても
ちょっと油断すると、こんな巣がいくつもできています。
玄関近くでなければ、シーズン中「貸し自転車」にするのに・・・
仕方なく、女王バチが巣を離れた隙に、撤去しますが
これは何日分の労働だろうと心が痛みます。
帰ってきたハチは巣を探し、しばらくすると諦めて飛び去ります。
また最初からやり直しですね・・・
今度こそ良い場所を見つけて欲しいです。
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ところで、巣を作りに来るアシナガバチの種類は何だろう?
ネットで「アシナガバチ」と検索すると
駆除業者さんのサイトが幾つもヒットします。
そこには、生態から種類の見分け方まで詳しく書いてあるので
とても勉強になります。
色々と調べてみると、庭にきているのは
「セグロアシナガバチ」か、「キアシナガバチ」のどちらかのようでした。
この2種はよく似ていて、セグロアシナガバチとキアシナガバチの違いを
パッと見分けるのは難しいとのことです。
過去に撮ったものから、違いが分かる写真を探してみました。
大きく違うのは2か所で、1つは背中というか
くびれている腰の上の模様です。
正式に言うと「胸部の背面」で、ここが真っ黒なのが「セグロ」
黄色い模様があるのが「キアシ」です。
もう1つは触覚の色、「セグロ」は全体が黄色っぽいのに対し
「キアシ」は先端3分の1のみ黄色いそうです。
写真を並べてみれば、なるほどと思うけど
屋外で見て判別するのは難しいですね。
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5月の初旬、庭のユキヤナギの木で
内部の枝に巣を作っている子を見つけました!
写真を撮るとき、ハチとバッチリ目が合って
「私に構わないで、あっちに行って!」というメッセージが
ビンビン伝わってきます。
悪いことはしないからゴメンネ。
巣材を取りに女王バチが巣を離れるのを待って、観察させてもらいました。
8個ほどの部屋ができていて、卵も産みつけられています。
1日中働いても、数ミリしか増設できない孤独な作業を
嫌になって途中で放り出すハチがいないなんて・・・
本能ってすごいなと改めて思います。
毎日そーっと観察を続けていたある日、仕事から帰宅すると
なんと!父がユキヤナギの木を刈りこんでいました。
キャーーーーー!!やめてーーーー
急いで巣の場所を確かめると
巣はギリギリセーフで残っていましたが
外から丸見えになってしまいました。
ああ、どうしよう。
枝を寄せて、なるべく巣が隠れるようにしたのですが・・・
6月初旬、スズメバチが幼虫を連れ去るのを目撃してしまいました。
こうして一つ目の巣は、働きバチが誕生する前に襲われ
女王バチも姿を消しました。
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二つ目の巣はユキヤナギの木のすぐ横、アブロチンの茂みにありました。
風と雨を避けられ、その上きれいな花が咲く、良い場所です。
4月の終わり頃で、留守中の巣を見てみると20以上の部屋がありました。
巣が大きくなるのを楽しみにしていたのですが、
5月の中旬に、女王バチが帰ってこなくなりました。
どこかで事故に遭ったのでしょうか・・・残念です。
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この頃は、庭に出るたび、アシナガバチの巣を探していました。
茂みの中をそーっと覗いたり
去年、一昨年に巣があった場所を点検して回ったり
あ、あった!と喜んで、眼鏡をかけて見たら
夏眠中のカタツムリだったりして(笑)
なかなか巣は見つかりませんでした。
そんな中、庭でしゃがんでいるとき
飛んできたアシナガハチが、目の前の鉢植えに入っていきました。
やったー!三つ目の巣を発見です!
20㎝くらいの樹高のイチョウの木に巣を作っていました。
5月の中旬にこのサイズということは、初めの巣がダメになった女王が
新たに作り直しているのかもしれません。
ここだと水まきの時にびしょ濡れになるかな・・
巣が小さいうちに鉢ごと移動させよう、そう思っていた矢先
茶色い小さいアリに襲われて、この巣も空っぽになりました。
切ないです。
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庭のスイレン鉢やメダカの鉢には、アシナガバチがよく水を飲みにきます。
浮き草に上手に着陸して吸水した後
飛んでいくハチを追いかけてみることにしました。
すると、意外な場所に巣を見つけました!
四つ目の巣は、石灯籠の傘の下にありました。
5月中旬、まだ働きバチはいなくて、女王バチのみで作られた
形の良い巣です。
ところで、私の部屋の窓に吊るしてあるスダレは
代々アシナガバチの巣材になっています。
巣の材料を集めるアシナガバチの様子をビデオ撮影しました。
1分40秒くらいの動画です、良かったら見てみてください(^^♪
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石灯籠の下は雨と日差しが避けられて、天敵にも見つかりにくい場所です!
留守の巣を見ると、とても美しい円形で、この女王の才覚を感じました。
一部屋作るごとに卵を産み付けるので、巣には大中小の幼虫がいます。
無事に育ってくれますように。
6月の初め、幼虫がサナギになるために部屋にフタをしました。
女王バチは、フタの横にさらに卵を産んでいきます。
これって大丈夫なの?とずっと謎に思っていましたが
羽化したハチはそーっと部屋から出て
卵から孵った幼虫が交代で部屋に入るそうです。
7月中旬、待望の働きバチが羽化しました!
何年か観察してきましたが、最初の羽化はいつも3匹のようです。
やっと働き手ができて、これから女王バチは産卵に専念します。
8月になり、ずいぶん家族が増えました。
夏の暑い時期は、巣を冷やすために働きバチが水を汲みに行きます。
朝晩水まきのついでに、巣の近くの葉に水をまいて子育てを応援しました。
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同じ頃、5つ目の巣を発見しました。
ボイラータンクの雨除けの中、覗かないと分からない場所です。
石灯篭の巣と同じくらいの大きさになっていました。
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2つの巣を毎日観察していたのですが
8月中旬のある日、違和感があって近寄ってみると・・・
前日まであんなに賑やかだった巣から
手品のようにハチがみんな消えて、居なくなっていました。
イヤな予感がして、ボイラーの所の巣を見に行ってみると
こちらも同じ、空っぽの巣になっていました。
天敵のスズメバチの襲来があったのでしょうか。
こんな隠れた場所でも見つかってしまうなんて・・・
逃げたハチたちが巣のそばにいるはずです。
探してみると、出窓の下のサッシ部分に集まって止まっていました。
灯篭のそばの葉にも
団子のように固まったハチが葉につかまっていました。
よく見ると、顔の色が白いオスバチが混ざっています。
翌日になると、草の葉から
灯篭の後ろにあるヤブデマリの葉に移動していました。
それから2週間後、9月になってもまだ葉の上に固まっています。
巣がすぐ横にあるのに、どうして戻らないんだろう?
襲われた時の恐怖心なのかな。
更に1カ月後、10月になるともっと奥にあるサザンカに移動しました。
数は半分くらいに減っているように見えます。
11月初旬、出窓の下にいたハチたちも、だんだん数が減ってきました。
動かないハチとは対照的に
寒くなってきた庭を飛び回っているアシナガバチがいました。
今年生まれた女王バチです。
冬越しをする場所を探しに行く前に
ふるさとの庭の景色を眺めているようでした。
数年続けているアシナガバチの観察ですが
無事に秋を迎えるのを見たのは、最初の1年だけでした。
その時は当たり前だと思っていたことが
稀にある幸運なんだと知りました。
役目を終えたハチの命が、少しずつ尽きていくのを見るのは
何とも言えない気持ちになりますが、学べる事は多いです。
天敵の中のスズメバチは
次世代の女王バチとオスバチが生まれた後に巣を襲います。
アシナガバチが絶えないよう、自然の絶妙な采配がされていることに
深く感心してしまいます。
あと3ヶ月もしたら
冬眠から覚めた女王バチが、また庭にやってくると思うと
いまから楽しみです\(^o^)/
あー、やっぱり長くなりました。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
以上、2022年アシナガバチの観察記録でした(#^^#)