深田久弥さんの
日本百名山より
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焼岳(2458m)
島々からバスで上高地に入ろうとする時、
釜トンネルを抜けると不意に眼の前に、
あたかもこれから展開する山岳大伽藍の衛兵のように、
突っ立っているのが焼岳である。
よく知っている風景とは承知しながらも、
いつも私はここで、
始めての景色に出会うような新鮮な驚きを感じるのは、
どうしたわけであろうか。
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現在の標高は2455mです。
活火山である焼岳は
今も変わり続けているのでしょう。
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釜トンネルとは
長野県の県道24号線
中ノ湯のバス停のところから始まる
上高地の入口にあるトンネルです。
ただし
深田久弥さんが通った頃の釜トンネルは
現在使われておりません。
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空が明るくなって
ライトなしで歩ける位になった
午前5時過ぎに
中ノ湯温泉の少し上にある
新中ノ湯コース登山口を
出発です。

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林の中を
5分ほど道路に沿って
平坦な道がありますが
すぐに急な上りになります。
針葉樹林をジグザグに登り
1時間ほどで
ほんの少しの下りがあり
平坦な道になります。
ここまで
刈られた笹が道に敷かれて
クッションになり歩きやすいくもあり
地面の石が見えないので歩きにくくもあり。

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背の高い針葉樹が少なくなると
木の間から
双耳峰の焼岳が現れます。

ナナカマドが多くなり
緩やかに上っていくと
登山口から1:30で
山頂方面が開けた広場に到着です。

双耳峰の山頂方向

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このコースの序盤は
林の中の道が続き
見晴らしがいい場所があまりないので
休まないで歩きます。
下堀沢の縁に出ると
樹木が次第に低くなり
草原にナナカマドと焼岳山頂という
被写体としては絶好ですが
紅葉にはまだ早く
想像で
赤色に変換してご覧ください。

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この辺りの登山道は
ゴロゴロとした岩が多て歩きにくいし
所々に木製のハシゴがあります。



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草原では
日光をさえぎるものがなく
気温が上昇して疲れたので
日陰に入った途端に
思わず休憩してしまいました。
登山口から2時間半です。
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見下ろすこれまでの道と
右に見慣れた山がありました。
4年前に登った乗鞍岳です。

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10分くらいの休憩の間に
何人かに追い越され
上る方向に人の流れができ
あのコルまでは10分ぐらいだということ
がわかります。

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つづく