「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「殯 (もがり) の森」 (1)

2007年08月12日 21時44分17秒 | 映画
 
 カンヌ映画祭 グランプリを受賞した、河瀬直美監督の作品です。

 僕は河瀬作品は、デヴュー作から観たいと思いながら、

 ずっとその機会が ありませんでしたが、やっと観ることができました。

 「殯 (もがり) 」とは、敬う人の死を悲しみ、偲ぶこと、

 または その場所だのこと。

 映画は 奈良の山の深い緑の中で、ドキュメントタッチで綴られます。

 今日日の、短いカットを スピーディに畳みかけるような 映像ではなく、

 登場人物や自然の姿を じっくりと映し取っていきます。

 田舎の民家を改築した グループホームに、新米介護士・真千子がやってきます。

 そこには、軽い痴呆症の しげきがいました。

 33年前に 妻の真子を亡くし、忘れられないでいます。

 真千子もまた、幼い我が子を亡くし、離婚した悲しみを抱えており、

 心をふさいでいます。

 真千子は初めは慣れずに、しげきに 突き飛ばされてしまったりしますが、

 先輩介護士・和歌子の 「こうしゃなあかんってこと、ここにはないから」

 という助言もあって、次第に気持ちが 通じていきます。

 そして 真千子としげきは、真子の墓参りに 行くことになります。

 ところが 途中で車が脱輪し、真千子が助けを呼びに行った間に、

 しげきは一人で 森の中へ入っていってしまいます。

 しげきの後を追う真千子。

 そこから、二人の森の中での 彷徨の物語が始まります。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/49505806.html
 
コメント (3)
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