「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

光市母子殺害事件 第3回集中審理 (5)

2007年09月22日 13時16分59秒 | 光市母子殺害事件
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/50249554.html からの続き)

補足です。

一昨日の記事で、取り調べ過程に 供述の強要があったと、

今になって 弁護側が述べてきたのを 訝る旨を書きました。

まず 事実の主張をしてから、その事実誤認の経緯を 訴えるという、

司法上の段取りのルールが あるのだろうかとも考えましたが、

やはりそうではなく、訴訟の方針として 不適切だそうです。

 元最高検察庁検事の 土本武司氏によると、

取り調べに問題があると 指摘するなら、

真っ先に争点に するべきことだといいます。

しかし最近、不当な取り調べによる冤罪事件が 続けて明るみになり、

裁判所も 今なら冤罪に目を向ける という計算ではないか、というのです。
 

 ところで、会見で涙を見せた 弁護士ですが、

最も泣きたい立場である 本村さんが 冷静で毅然としているのと、

全く対照的な 姿でしたね。

プロである弁護士が ああいう場で涙を見せては、

立証活動そのものの 信頼を損ねるという 意見もありました。



 関係ない余談です。

今回の集中審理の 報道を見ていて、

TVに出る テロップが間違っているのが 目に付きました。

例えば、本村さんが 「無辜 (むこ) の人間が殺され~」 と言ったのに、

テロップは 「無垢 (むく) の人間」 と出ていました。

無辜は 「無実」 という意味ですが、

担当者やプロデューサーは その言葉を知らなかったのではないでしょうか。


もし、汚れがないという意味の 無垢ならば、

「無垢の」 ではなく 「無垢な」 でなければなりません。

 また、某氏が 「被告は増上慢 (ぞうじょうまん) になっている」

と言ったのに対して、

「増長マンになっている」 というテロップが 付いていました。

増長しているヤッターマン みたいなもんなのか?

 「助長する」 を 「増長する」 と言ってた人もいたし、

本村さんの意見陳述の 「天網恢恢 (てんもうかいかい)、疎にして漏らさず」を、

「天網恢、恢疎にして漏らさず」 と読んだ ナレーターもいました。

テレビ関係者は、もっと言葉を 勉強してほしいもんです。

それに比べて 本村さんは、「造り花に匂いなし」 とか、

「弁をもって 非を飾ることはできない」 「水に描く如く」 など、

とても 文学的に豊かな 表現をされるのに感心します。
 

コメント
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