(前の記事からの続き)
*「適切な時には、 『DEAR』 や 『PUVAS』 という
コミュニケーションツールを用いて、
BPDの人の思考, 感情, 行動に対する責任を、 BPDの人に返しましょう。」
BPDの人の 防衛機制の影響を 受けている人は、
ふたつの方法で反応する 傾向があります。
スポンジのように、 あるいは 鏡のようにです。
○スポンジは ずぶぬれになります。
スポンジは、 BPDの人が投影する 怒りや痛みを吸収します。
BPDの人を 助けているという幻想を 抱いているのです。
けれども実際は、 BPDの人の 防衛機制に対して 報酬を与えることになり、
BPDの人が 同じ防衛を使い続ける 可能性を高めてしまいます。
スポンジのような 振る舞いは、
BPDの人の空虚感を 埋めようとしているかのようです。
しかし どれほどの愛情, 思いやり, 献身も、
ブラックホールのような空虚を 埋めることはできません。
BPDの人は 穴を満たすために、 もっと 懸命で速やかな努力を 要求します。
でも穴を埋められる 唯一の人は、 BPDの人自身なのです。
○鏡は 焦点を合わせ続けます。
鏡は BPDの人の 苦痛を吸い取る代わりに、 次のようにします。
・自分自身の現実感覚を 維持する。
・BPDの人の 苦痛を、 その持ち主である BPDの人に 反射して返す。
・BPDの人が 自分自身の感情に 対処できるようになるという 確信を表現する。
・BPDの人こそが 自分の感情を改善できる 唯一の人であると示し、
サポートする。
鏡は、 自分自身の境界を 遵守します。
自分自身を守るため、 次のような手段を 実行します。
・虐待的状況から 自分や子供を遠ざける。
・BPDの人自身の 行動への責任を取らせる。
・自分自身の感情や願望を 主張する。
・罵倒や挑発的行動を 無視する。
・激怒している人に 話すことは拒む。
・公の場で 誰かの行動によって、 自分が恥をかくのは 許さない。
・単に 「ノー」 と言う。
〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕
(次の記事に続く)