(前の記事からの続き)
・「V」 : BPDの人の 感情を有効化する
BPDの人の感情は 現実世界では 意味を成さないかもしれませんが、
BPDの人の世界では 意味があるのです。
感情を否定したり、 軽く見てはいけません。
額面通り 受け取りましょう。
保護者めいた態度や、 恩きせがましい態度は 避けましょう。
・「A」 : 「私の側の 現実の言明」 で 自己主張をする
現実の言明には、 事実に基づいたものも、
non-BPDの人の意見を 反映したものもあるでしょう。
しかし non-BPDの人は、
真実が 分からなくなってしまうことがあります。
BPDの人は 自分が正しくて non-BPDの人が 間違っていると、
余りにも強く 主張するので、
non-BPDの人は 自分自身の現実感覚を 信じられなくなってしまうのです。
「私の側の 現実の言明」 は、
non-BPDの人の真実と BPDの人の真実という 白と黒の間に、
グレーを見つけるのに 役立ちます。
ふたりでディスカッションをする 可能性もあるでしょう。
・「S」:BPDの人の感情と行動に対する責任を、BPDの人に戻す
BPDの人の 感情に対する責任を、
BPDの人自身へ 方向づけをし直すことです。
non-BPDの人は BPDの人を サポートすることはできますが、
BPDの人の 気分を良くするのは、 詰まるところ BPDの人自身なのです。
ex. 「その苦痛を どうしたいんだい?
何故そのように 感じるのかを知って、 徹底的に向き合いたいかな?
一緒に考えることもできるよ。
それならサポートするけど、 君の心を変えるとか、
君の感情の責任を 取ることはできないんだ。」
〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕
(次の記事に続く)