「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ステップ8 (7)

2009年09月07日 23時11分22秒 | 「BPDのABC」より
 
(前の記事からの続き)

・「V」 : BPDの人の 感情を有効化する

 BPDの人の感情は 現実世界では 意味を成さないかもしれませんが、

 BPDの人の世界では 意味があるのです。

 感情を否定したり、 軽く見てはいけません。

 額面通り 受け取りましょう。

 保護者めいた態度や、 恩きせがましい態度は 避けましょう。

・「A」 : 「私の側の 現実の言明」 で 自己主張をする

 現実の言明には、 事実に基づいたものも、

 non-BPDの人の意見を 反映したものもあるでしょう。

 しかし non-BPDの人は、

 真実が 分からなくなってしまうことがあります。

 BPDの人は 自分が正しくて non-BPDの人が 間違っていると、

 余りにも強く 主張するので、

 non-BPDの人は 自分自身の現実感覚を 信じられなくなってしまうのです。

 「私の側の 現実の言明」 は、

 non-BPDの人の真実と BPDの人の真実という 白と黒の間に、

 グレーを見つけるのに 役立ちます。

 ふたりでディスカッションをする 可能性もあるでしょう。

・「S」:BPDの人の感情と行動に対する責任を、BPDの人に戻す

 BPDの人の 感情に対する責任を、

 BPDの人自身へ 方向づけをし直すことです。

 non-BPDの人は BPDの人を サポートすることはできますが、

 BPDの人の 気分を良くするのは、 詰まるところ BPDの人自身なのです。

ex. 「その苦痛を どうしたいんだい? 

 何故そのように 感じるのかを知って、 徹底的に向き合いたいかな? 

 一緒に考えることもできるよ。

 それならサポートするけど、 君の心を変えるとか、

 君の感情の責任を 取ることはできないんだ。」

〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕

(次の記事に続く)
 
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