「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ステップ8 (5)

2009年09月05日 21時32分42秒 | 「BPDのABC」より
 
(前の記事からの続き)

・BPDの人は 反応の程度を 激化するかもしれません。

 暗黙のメッセージは こうです。

 「あなたは 私の対処方法を奪っているし、

 私には こういう感情は我慢できない。

 だから 元に戻れ!」

 BPDの人の対抗運動が、

 non-BPDの人一人で 対処できないほど深刻だったり、

 子供が マイナスの影響を 受けるとすれば、

 有能な専門家に 援助を求めることが不可欠です。

・BPDの人は non-BPDの人が 元に戻らないと、

 これでお終いだと 脅迫するかもしれません。

 BPDの人が 脅迫を実行するかどうか、 確信する方法はありません。

 従って 現状の苦痛を 変化させようとするのが、 恐ろしくなるかもしれません。

 現状は苦しいけれど 馴染んでいるからです。

 それに対し 変化は未知のものです。

 例え 良い方向へ向かうことでも、 変化を恐れるのは 人間の本性です。

 non-BPDの人も BPDの人と同じく、

 変化のプラスの方が マイナスより大きいと 理解したときに、

 初めて変化するでしょう。

○対抗運動は正常です。

 対抗運動が起こるのは、 non-BPDの人のしたことが 間違っているとか、

 効果がなかったという ことではありません。

 時間が経てば、 境界設定が BPDの人が

 改善や治療を 求める決断に 繋がるかもしれません。

 ふたりの関係が 長く健全に続くために やっているのだということに、

 自信を持たなければなりません。

〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕

(次の記事に続く)
 
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