ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

まだまだ続くぬかるみぞ

2008-11-18 11:03:31 | 時事
米国株続落、ダウ223ドル安 金融株など安い、ナスダック5年半ぶり安値
【NQNニューヨーク=荒木朋】17日の米株式相場は続落。ダウ工業株30種平均は前週末比223ドル73セント安の8273ドル58セントで終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は34.80ポイント安の1482.05と、2003年5月1日以来、約5年半ぶりの安値で終えた。景気や企業業績に対する懸念が引き続き強く、売りが優勢となった。

 米銀大手シティグループが全従業員の約15%に相当する5万人超を削減する計画を発表。JPモルガン・チェースも数千人規模の人員削減を計画していると英紙が報じた。雇用情勢の悪化で個人消費が一段と落ち込むとの懸念を誘った。(08:27)


 モルガンスタンレーは11ドル台。

Goldman, Morgan Stanley sink; analysts cut outlook
NEW YORK (AP) - Shares of the two remaining investment banks slipped Monday, despite news that Goldman Sachs' top executives are foregoing their bonuses this year.

The decline came as analysts cut their estimates for the companies, with a Bernstein Research analyst noting this past quarter "represented the most difficult capital market environments in the last decade."

The beaten down stock of Goldman Sachs Group Inc. fell $4.24, or 6.4 percent, to close at $62.49. Meanwhile, Morgan Stanley dropped 81 cents, or 6.7 percent, to $11.22.

Analysts from Citi Investment Research and Bernstein Research both lowered their forecasts for the current quarter and next two years.

Citi analyst Prashant A. Bhatia predicted a loss of $1.60 per share for Goldman's fiscal fourth quarter, citing "substantial equity market declines and elevated volatility levels, as well as continued credit market turmoil." Previously, Bhatia forecast a profit of $3.70 per share.

Meanwhile, Bernstein Research analyst Brad Hintz forecast a loss of 54 cents per share for Goldman, down from a prior forecast for profit of $2.12 per share.

For Morgan Stanley, Bhatia now expects a fourth-quarter loss of 5 cents per share, compared with a prior forecast for profit of 75 cents per share. Hintz predicts a profit of 30 cents per share for the quarter, down from his prior forecast for $1.12 per share.

In an interview, Hintz said the investment banks are experiencing difficulty across all of their business lines as the economy struggles, with seemingly every strategy for turning a profit running into problems. Illiquid markets for fixed income products like corporate bonds and preferred stock, difficulty hedging and high volatility are all driving down the ability to make money, he said.

"Government trading is the only thing that is doing well," he said, referring to the sale of government bonds. "Government trading only does well when the economy is in a free fall."

"Unfortunately it's not a pretty picture for these guys," Hintz added.

There is also the factor of remaining bad bets that still need to be cleared off both companies' books. "We expect both Goldman Sachs and Morgan Stanley to take substantial writedowns on residential mortgage, commercial real estate, legacy leveraged loans, and private equity investments" in the fourth quarter, Bhatia wrote in a note to clients.

He estimated Goldman will write down $4.4 billion, reflecting private equity investments and its weakened stake in the Industrial & Commercial Bank of China Ltd. He predicted $3.5 billion in writedowns from Morgan Stanley.

The lack of merger and acquisition activity, the disappearing initial public offering market and declining debt issuance also hurt business, Bhatia said.

As the markets recover, the companies will regain their footing, Hintz said. "We know that these firms will emerge on the other side alive," he said, but added, "What they have to go through for the next year could be very, very painful."

Bhatia cut his price target on Goldman to $125 from $150, but kept his price target of $30 for Morgan Stanley stock. Bernstein targets Goldman stock at $165 and Morgan Stanley at $50.

Goldman Sachs stock is down nearly 70 percent for the year to date, and Morgan Stanley shares are down more than 77 percent.
 

 保険株も続落。ハートフォードは10ドル割った。プルデンシャルも21ドル割れ。

FIRST COAST TICKER: Life insurance stocks aren't immune to market plunge
By Mark Basch, The Times-Union


Banking companies have received more attention recently, but life insurance stocks have also been in a free fall the last couple of months, particularly Prudential Financial Inc.

Prudential, which traded at nearly $90 as recently as September, dropped to a record low of $20.14 last week amid continuing concerns that insurance companies will have to raise additional capital. Prudential went public in December 2001 at $27.50 a share.

It's not just Prudential that's suffering. The entire industry has been hurt by investment losses and by potential losses from annuity products that offer minimum guaranteed returns, according to a research report last week by Goldman Sachs analyst Chris Neczypor.

"We believe the next 12-18 months will bring continued asset deterioration (most notably in the large commercial real estate mortgage portfolios) as well as increased losses from embedded guarantees in the variable annuity products. Weak equity markets will decrease annuity fee income, dislocated credit markets will negatively impact spread business, and heightened scrutiny by rating agencies and regulators will likely result in increased capital requirements," he wrote.

Neczypor put a "cautious" rating on the life insurance industry and downgraded Prudential from "neutral" to "sell." He has a "sell" rating on four of the five stocks he's covering, with only MetLife Inc. rated "neutral."

Neczypor said he does like Prudential long-term, but he doesn't see a reason to own life insurance stocks now.

"For an industry that relies heavily on ratings and perceived confidence, we believe the potential amalgamation of problematic trends could crest in a wave of rating downgrades and further diminish equity valuations," he wrote.

Prudential last week announced it was cutting its annual dividend payment from $1.15 a share last year to 58 cents this year. That move will save about $250 million in capital, according to Wachovia Securities analyst John Hall.

"Although $250 million is a fairly small amount of capital in the context of Prudential's overall long-term capital structure, which reaches to $35 billion, we think the company's action makes sense in the highly-charged market environment that exists today," he said in a research note.

Hall rates Prudential as "market perform."


 金融サービス業界は当分冬の時代が続くのだろうか。

今日の時事ネタ

2008-11-16 17:52:04 | 時事
田原総一朗の政財界「ここだけの話」
「田母神論文」問題の本質は
“決起”の危険性

(中略)
 田母神論文は、言論的クーデターであったが、この言論クーデターが、遠くない将来本物のクーデターになるのではないか、という危機感がある。
 「今は、昭和一ケタの時代に似ている」と多くの人が言う。僕もそう思う。
 昭和一ケタの時代というのは、不況が続き、東北地方で娘が身売りされたりするなど、食えない人間が非常に多かった。
 財界では汚職がしばしば起こり、政治家は財界とつるんで汚職の片棒を担いでいた。
 これはだらしないと、軍人たちがクーデターを起こす。
 これが5.15事件(昭和7年)であり、2.26事件(昭和11年)である。
 当時、「政治家や財界人はだめだ。こんな人間に任せていては日本はうまくいかない」ということで、官僚たちの中から革新官僚が生まれた。その代表が岸信介である。
 この時代に今は似ていると思う。
(中略)
 こういう状態の中で、田母神前航空幕僚長ら航空自衛隊94人の「決起」は、まさに時代を象徴している。
 5.15事件の前にも3月事件などいろいろ起きている。今回の決起は、昭和初期と同様の幕開きであり、非常に危険だ。
 では、クーデターのターゲットはどこに向かうか。
 5.15事件も2.26事件も、ターゲットは政治家に向かった。多くの議員が殺された。
 今も政治家に向かう可能性もあるが、僕はメディアに向かうのではないかと思っている。
 メディアが勝手なことを書きすぎる、という不満が人々にある。
 例えば、「首相がホテルのバーで酒を飲んでいる」などということを書き立てる。そんなことは知ったことではない。こういうことがたくさんある。
 そういう、いら立ちをみんなが持ってしまう。
 このような様々なことがあるわけだが、これらが昭和初期の状況に似ていて、危ないと僕は思っている。
 94人もの現役自衛隊員が論文を書いているということは、組織的な行動だ。
 11日の参考人招致では、田母神さんが「自分は指導はしていない。もし俺が命令すれば1000人が書く」と言ったら、野党はそれで黙ってしまった。情けない限りだ。
 田母神さんのはったりに野党が押さえ込まれてしまった。これは危険だと思う。
 法律に違反しているということばかり聞いているが、一番の問題はそこではない。今回の騒動は確信犯による決起なのだ。この危険性に野党は気づいていない。
 実は、ここが一番危ないところなのである。


 伊東氏のコラムで主張している文民統制(シビリアンコントロール)が利かない状態というのが一番怖いのだが、その具体的な事例の可能性がまさしく軍隊の決起だ。そういう意味で、政治家たちが田母神氏らを押さえ込めないことを憂慮する。

 武力を持たない文民が武官を押さえつけられるか否か。やはり、マスメディアと国民がこの事態にきちんと反応して問題視しないといけないと思う。政治家たちと違って、武官は選挙で選ばれているわけではないのだから、世論に対して敏感というわけではない。けど、その言動を支持していないと明確に言わなければならない。でないと、いつか、自国の軍隊の銃口が自分に向けられないとも限らない。



今日の時事ネタ

2008-11-14 16:53:00 | 時事
 素晴らしい内容だった。

伊東 乾の「常識の源流探訪」
オバマ政権とアフリカ政策
「植民地主義」レッテル貼りと「表現の自由」

 自衛官という者は、国民の血税によって賄われる武器弾薬などを司り、防衛という国家の重要な役務に関わる「公務員」です。

 そして、あらゆる公務員は、職務に関わる内容に関して「表現の自由」という基本的人権の一部を制限されます。なぜなら「公務に関わる限り、公務員は<国民>ではなく<国権の一部>を担っているから、憲法によって放埓を厳に戒められているからです。

 田母神氏も然りながら、麻生氏がふと漏らしてしまった「そら言論の自由はありますよ。誰であろうと、日本人であるなら」が、最も重篤です。内閣総理大臣は自衛隊の最高司令官でもあります。日本の自衛力の最高司令官と空自のトップが、そろって憲法の意味を誤解していることが懸念されます。誰であろうと言論の自由がある、として、日本人の内閣総理大臣が国防の最高機密や、外交上極めてデリケートな案件についてベラベラしゃべったらどうなりますか? 

 さらに自民党の「国防部会」が、もし「政治家(statesman)」の集団で、その人たちが「歴史観の問題での更迭は行き過ぎではないか」と本気で思っているのなら、この国際状況の下、どのような見識で国防政策に責任を負っているのか、問わざるを得ません。靖国問題、従軍慰安婦の問題、「歴史観」がどれだけ面倒な政治状況を生みだしているか、知らない人はいません。更迭が行き過ぎ、どころか、即座に懲戒免職ができない自衛官への手厚い身分保障制度が、今回の「定年退職」という苦し紛れの解決策を生み、確かに田母神氏は手厚く保護されて退職金も手にする、というのが、いま起きている現実です。


 そして。

 「歴史観」は個人の勝手で、それを表明するのは自由だ、という誤解が、軍紀の乱れの根源です。ここで、先に引いた米国の軍人宣誓を再度引かねばなりません。

 武力に責任を持つ公務員はアポリティカル、つまり政治的に中立でなければなりません。

 主権者である国民が選挙を通じて選んだ内閣、政府が、国権の最高機関として武力を含む国全体のコントロールにもっぱら責任を持ちます。武官が勝手な政治的見解を社会に触れ回るようなことは、厳密に規制されていますが、田母神氏ら数名の自衛官は「職務に関係がない」と思い込んで、政治的プロパガンダという、世界中の文明国で軍人が最も慎まねばならない行動を、意図せずに取ってしまっている。ここをこそ、現役の自衛官諸氏に理解してもらわねばなりません。


 まったく同感。憲法の枠組みを理解していない人が改憲を主張するのは、あまりにも寒い。正直、2.26事件や5.15事件など軍部の突出を許した時代状況と似たところにあることに危機感を覚える(経済危機という引き金も揃っているし……)。

 そして、昭和の前期の歴史よりも幕末の歴史に詳しい自分は、幕末の歴史とも重なって見える。現状に不満を持っている下層の武士や浪人が、攘夷と天皇親政を主張してテロを繰り返していたっけなぁ……そんな時代がまた来て欲しくない。

☆★☆★

 つらつら思うに、怖いと思うのは、現職の総理大臣ですら憲法が何を縛るためにつくられたのかという憲法の存在意義を理解していないこと。そして、思想・信条の自由から表現の自由に関わる自由権と公務員に対する制限事項について理解していないこと。

 はぁ……憲法が、国民が国の権力に縛りをかけるものだということを、知らない人が、どれだけいるんじゃ(汗)。ディベートする気にするならない。

ガラス業界も?

2008-11-12 22:07:35 | 時事
EU、カルテルで旭硝子など4社に制裁金1700億円命令
 【ブリュッセル=下田敏】欧州連合(EU)の欧州委員会は12日、自動車用ガラスで価格カルテルを結んだとして、旭硝子や日本板硝子の英子会社など4社に総額で約14億ユーロ(約1700億円)に上る制裁金の支払いを命じた。価格カルテルでは過去最高の制裁金となる。クルス欧州委員(競争政策担当)は「グローバルに活動を広げる日本企業などもEUルールを守って行動しなければならない」と強調した。

 制裁金額は日本板硝子系の英ピルキントンが約3億7000万ユーロ、旭硝子が約1億1350万ユーロとなる。カルテルへの関与が深いとみられる仏サンゴバンは約8億9600万ユーロの制裁金支払いを迫られた。

 4社合計の制裁金額は13億8400万ユーロで、日米欧5社が対象となった2007年のエレベーターカルテルの約9億9200万ユーロを上回り、1件あたりの制裁金で過去最高を更新した。欧州委によると、EUの自動車ガラス市場ではこれら4社のシェアが全体の約9割になるという。 (21:09)


 何でカルテルがいけないのかという説明は、初歩的なんで省く。

 ただ、寡占がある程度以上に進んでしまった業界って、独特の匂いがあるように思う。その業界に入りたいかと聞かれれば、自分は……揺れても、やっぱ、結論は同じかな。

AIGに続き……

2008-11-12 18:49:15 | 時事
ハートフォード生命 変額保険で運用停止
 変額年金保険で国内最大手のハートフォード生命保険が、金融危機による株価下落などの影響で主力商品の運用が止まり、約200億円の損失を出すことが11日、分かった。運用停止で契約者からの管理手数料収入が途絶え、窓口販売した金融機関に先払いした手数料も穴埋めできなくなった。

 問題の主力商品は、昨年2月から販売され、これまで4000億円弱を売り上げたとみられる元本保証型の変額年金保険。運用先である国内外の株式や債券市場が急落して契約者から支払われた資産額が8割を割り込むと、損失拡大を防ぐため自動的に運用を止める契約となっている。

 今年9月の米証券大手リーマン・ブラザーズ破たんを発端とした世界株安を受け、これまでに9割以上の契約で運用が停止した。契約者は「一括で元本の8割」か「15年間で元本全額」のどちらかを選択して払い戻しを受けることになる。

 しかし、いずれの場合も、通常運用時には契約者から同社に入る管理手数料収入がストップする。同社は、この収入の一部を、変額年金販売を委託した地方銀行などへの手数料支払いに充てることにしており、運用停止で約200億円の損失が発生することになった。

 損失は親会社の米ハートフォードの2008年12月期連結決算に計上される見込み。米ハートフォードは金融危機の影響で同年7-9月期決算が約2600億円の純損失で、独保険大手アリアンツから出資を受けるなど経営問題が深刻化。変額年金保険が好調だった日本法人から一転して多額損失を出すことで、業績悪化に拍車がかかる可能性もある。

 【変額年金保険】 契約者が支払った保険料が、株式や債券などで運用され、実績に応じて受取額が変動する個人年金。「保険の顔を持った投資商品」ともいわれる。2002年に銀行窓販が解禁され販売が急伸した。08年3月の国内資産残高は約15兆円で、ハートフォード生命は約4分の1を占めシェア1位。


 親会社の方もなぁ……株価が11ドル台(汗)。原因はこれらしい。

Goldman Sachs Negative on Insurers (PFG, PRU, HIG, MET, LNC)
November 11, 2008 7:56 AM EST

Goldman Sachs lowered its ratings on Life Insurance stocks from Neutral to Cautious. The firm said insurers may need to raise more capital due to weak markets and may see their credit ratings cut.

Goldman placed a sell rating on shares of Principal Financial Group (NYSE: PFG), Prudential Financial Inc. (NYSE: PRU) and Hartford Financial Services Group Inc. (NYSE: HIG).

The firm's favorite idea is selling shares of Principal Financial Group Inc. (NYSE: PFG), because they say a capital raise is imminent.

The firm gave MetLife (NYSE: MET) at Neutral rating, saying they have less of a need to raise new capital. Lincoln National Corp. (NYSE: LNC) also has a Neutral rating.


 まだまだ金融サービス業界では二転三転が続きそうな模様。

☆★☆★

 これもまた。

<新生銀行>業績不振でポルテ社長が退任、八城会長が兼務
 新生銀行は12日、ティエリー・ポルテ社長(51)が業績不振の責任を取って同日付で退任し、八城政基会長(79)が社長を兼務する人事を発表した。八城氏は00年の新生銀発足当時の会長兼社長。05年に米モルガン・スタンレー出身のポルテ氏に社長を譲り、06年には会長も退任したが、今年6月に会長に復帰。新生銀再建のため、社長にも再登板する異例の事態となった。

 八城氏は12日の会見で、海外の証券化商品への投資などで多額の損失を出したことを踏まえ、「ポルテ社長はリスク管理に問題があった」と指摘。今後はリスクの高い海外向けの投資などを減らし、7月に買収を発表したレイクブランドの消費者金融事業を核に収益回復を図る考えを示した。

 また、同日発表した08年9月中間連結決算で、最終(当期)損益が192億円の赤字(前年同期は231億円の黒字)に転落した。破綻(はたん)した米リーマン・ブラザーズの子会社向け融資で186億円、欧州での投資関連で65億円、それぞれ損失を計上。国内の景気悪化で不良債権が膨らんだことも響いた。

 09年3月期決算も最終利益は前年同期比80%減の120億円にとどまる見通し。【大場伸也】


英HSBC:米国事業で4300億円の損失計上
【ロンドン藤好陽太郎】英金融最大手HSBCは10日、08年7~9月期に米国の個人向け事業をめぐり、43億ドル(約4300億円)の損失を計上したと発表した。同事業の損失は前期よりも7億ドル増えた。HSBCは米国の不良債権はさらに増えると予想しており、金融危機の影響が容易に収まらないことが鮮明となった。

 同社は「米住宅価格の下落が続き、失業率が増加している」と背景を指摘、住宅ローンやクレジットカード関連の損失が増えているとした。








米AIG支援15兆円に

2008-11-10 15:56:14 | 時事
米AIG支援15兆円に=保険会社に初の公的資金-米紙
【ニューヨーク9日時事】米政府管理下で経営再建中の米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対して、400億ドル(約4兆円)の公的資金が注入される見通しとなった。救済策は大幅に変更され、支援総額は現在の1228億ドル(約12兆2000億円)から1500億ドル(約14兆9000億円)に拡大する。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が9日、報じた。
 同社の経営不安を完全に払しょくするのが狙い。正式に決まれば、公的資金注入の対象が銀行から保険会社に拡大される初のケースとなる。 


 うわー、また話が大きくなってる(汗)。

米政府、AIG救済策の改定で合意=関係筋
 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米政府は9日夜、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(NYSE:AIG)向けの1230億ドルの救済策を廃止し、代わりに1500億ドル規模の新たな救済策を適用することで合意した。関係筋が明らかにした。

 新たな救済策は、AIGにとって条件がかなり緩和されており、政府が金融市場を支えるために前例のないほどの役割を担う内容になっている。財務省は今のところ、経営難にあえいでいる米自動車大手、いわゆるビッグスリーにも支援の手を差し伸べることは拒否しているため、AIG向けの新たな救済策には連邦議会民主党などからの反発も予想される。

 新救済策の詳細は10日にも、AIGの7-9月期決算とともに発表される可能性がある。9日夜の合意では、財務省の7000億ドルの金融安定化策(TARP)からの400億ドルを含め、AIGにより多くの資金を投入することになった。またAIGの借り入れの金利を大幅に引き下げたほか、同社を経営破たん寸前まで追い込んだ一部の高リスク投資へのエクスポージャーをなくす内容も含まれている。

 1500億ドルの内訳は、融資が600億ドル、優先株による資本注入が400億ドル、主に不良資産の買い取りに充てる資金が500億ドル。買い取った不良資産は、新たに設立する金融会社2社が保有することとする。

 AIG向けには当初、9月に850億ドルの融資、さらに10月に378億ドルを追加融資する救済策を発表していたが、今回の新たな救済策への転換は、従来の救済策ではAIGの安定化には程遠いことを政府が暗に認めたことになる。

 当初の救済策に対しては、一部の大株主から幅広く批判の声が上がっていた。市場が低迷しているさなかに資産の迅速な売却を迫られるほか、政府からの融資に高い金利を支払わなければならない内容だったためだ。

 今回の合意では、当初の850億ドルの2年間の融資に代えて、600億ドルの5年間の融資とする。金利は、当初は8.5%に3カ月物ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)を上乗せするとしていたが、「3%プラスLIBOR」に引き下げた。

 また、7000億ドルの金融安定化策の資金から400億ドルを、AIGの優先株の取得に充てる。配当利回りは年10%。新たな救済策を適用後も、政府によるAIG株保有比率は79.9%のまま。

 政府が当初AIG救済を決めたのは、債券投資の保険の役割を果たすクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の契約をAIGが履行できなくなれば世界の金融市場が崩壊するとの懸念があったため。AIGは数百億ドル規模のCDS契約を引き受けている。

 新たな救済策では、不良資産を別会社2社に移管させる予定。

 1社は、政府が300億ドル、AIGが50億ドルを出資する。この出資金は、AIGが結んだCDS契約が保証している額面700億ドルの債務担保証券(CDO)を、額面1ドル当たり約50セントで買い取る資金に充てる。CDOは、複数のローン債権の組み合わせなどを担保とした証券で、流動性が低い。

 もう1社は、AIGの貸株事業での流動性の問題を解決するために設立する。この事業は、空売りする投資家などに株式を貸し出し、その担保を運用して利益を出すことを狙うもの。

 この会社には、政府が約200億ドル、AIGが10億ドルを出資する。この会社は、AIGが保有している流動性のない住宅ローン担保証券(RMBS)を、額面1ドル当たり約50セントで買い取る。AIGはこれによって資金を得て、未使用部分が残っている378億ドルの信用枠を解消する。


 事業や資産の売却については続報を見ていないけど、これも進んでいるのだろうか。


シリーズ「オバマ 勝利の真実」その3

2008-11-10 10:40:21 | 時事
 先週から続いている力作。

(3)歴史の復讐 民族分断とテロの悲劇を越えて
ケニア、インドネシアに辿る次期大統領の足跡

 オバマと深い関わりを持つ国が、ことごとくテロに襲われている現実。その背景には、常に米国の強硬的な外交姿勢の影がある。

 米国はいつしか、分断を助長する国家になってしまった。

 オバマは「米国とは何か」という問いに、深く思考を巡らせた。それは、1992年から2004年、シカゴ大学の教壇に立ち、憲法の講義を担当した時のことだ。

(中略)

「歴史の復讐」

 オバマはそう表現する。米国は「建国の精神」に逆行している。その行為はついに臨界点を超え、米国に警告を与えたのだ、と。

 だからオバマは、国内では差異を超えた「1つのアメリカ」という理念を繰り返す。

 そして、外交では、敵味方を判別する前に、対話による相互理解を深める努力を提唱する。

 「空想的理想主義」。そんな批判もある。

 だが、オバマの軌跡は、民族分断とテロがもたらす悲劇と隣り合わせにあった。

 ケニアとインドネシア。地球の反対側から超大国の脅威を見た男が、今、アメリカ合衆国第44代大統領に就任しようとしている。


 ケニアとインドネシアでアメリカの外交政策がもたらした民族の分断を見てきたオバマ氏がアメリカ大統領になることに、希望を感じた。

 自分も、チリやアルゼンチンに代表される、80年代のラテンアメリカにおける米国の軍事外交政策がもたらした軍事政権が国民をどう抑圧してきたかを知ってから、アメリカを見る眼が変わった。

 それらを直接自分の目で見て、肌で感じてきたオバマ氏がどんな外交政策を展開するのか……しっかり見届けたいと思う。




オバマ次期大統領の勝利演説

2008-11-06 17:59:01 | 時事
オバマ次期大統領の公式サイト、演説動画とフルテキスト

オバマ次期大統領の勝利演説 英語全文

全文翻訳
「アメリカに変化がやってきた」 オバマ次期米大統領の勝利演説・全文翻訳 <特集・米大統領選>

 演説上手だとは言われているけど、単に演説上手なのではないと思う。この人の言葉には貧しい人々のために大義を実現したいという願いと希望があり、その願いを実現する意志がある。それを人はリーダーシップ、カリスマという言葉で表すのだが、私はこの人の言葉が人の心を動かすのは「大義」を信じて人生を大義に捧げていることにあると思う。

 J.F.ケネディ以降の、平易な英語を使うことによって国民にわかりやすいメッセージを伝えることに神経を使う伝統も、日本人には羨ましい。

 でも、ケネディ以降の演説上手な大統領のスピーチを英語学習のテキストに利用したことは何度かあるけど、勝利演説からして聴き入るのは初めての経験だ。たぶん、オバマ氏のスピーチは、J.F.ケネディやキング牧師並みに人の心を打つ力があると思う。

今日の時事ネタ

2008-11-06 11:32:44 | 時事
 この記事を読んで、感動すら覚えた。

オバマ 勝利の真実
(1)300日戦争~金融恐慌が後押しした劇的な勝利


 オバマ・クリントン両陣営が民主党の大統領候補者の席を巡ってどう戦ったか、民主党のオバマと共和党のマケインがどう戦ったか、とてもわかりやすく、かつ、明解に解説されている。

 赤い州(共和党)も青い州(民主党)もない。白人のアメリカも、黒人のアメリカもない。あるのはアメリカ合衆国だけだ――

 オバマは選挙戦を通して、米国の融和と統一を訴え続けた。相手からの中傷によって、反撃に出ることもあった。だが、そうしたブレを立て直しながら、理想の国を目指す原点に戻った。

 オバマは選挙期間中、その胸中を何度も素直に語っていた。

「私は選挙期間中、多くの間違いを犯してきました」

 米国民も揺れ動いた。この若き黒人政治家は、本当に信用できるのか、と。

 300日戦争。それは、多くの候補者の本質をあぶり出した。経済の混迷は、国民の目をより厳しいものにした。1人、そしてまた1人と、有力者が脱落していった。

 そして、最後まで残ったのは、バラク・オバマだった。


 中傷キャンペーンに過度に引きずり込まれることなく、原理原則と理想をもって戦ったオバマ氏が大統領に選ばれたこと。これを選択したアメリカ国民を(ヒラリー支持者もマケイン支持者も含めて)祝福したい。


今日注目の時事ネタ

2008-11-05 08:35:14 | 時事
 日経ビジネスオンラインのふたつの記事に注目。

裁判員制度は、世界に類を見ないモンスターになる
「会社をダメにする法令遵守」の郷原信郎氏に聞く(2)

郷原 まず数のバランスです。アメリカの陪審員制のように12人の陪審員全員が国民から選ばれるというほどじゃないけれども、裁判官3人に裁判員6人という結構な人数を取り込むことにした。しかも裁判員を選挙人名簿から無作為に選ぶわけです。ヨーロッパの参審制は団体とかの推薦で、一応フィルターを掛けた形で裁判員が選ばれるんです。しかも任期制です。日本の裁判員制度はアメリカ方式を選択して、事件ごとに素人を無作為で選ぶのです。

 ただアメリカの場合、陪審員による裁判を受けるかどうかは、被告人が選択するんですが、日本は被告人の権利とは関係ないということで選択権はなし。

 もう一つアメリカの陪審制と違うのは、そこにヨーロッパでやっている参審制のように有罪無罪の判断だけではなく必ず量刑も含めて判断するというところです。でもヨーロッパは死刑を廃止している。日本の場合は死刑がありますから、死刑か無期かという職業裁判官ですら尻込みするような量刑を裁判員が判断する。

 これはもう、国際的にも類を見ないモンスターみたいな制度ですよ。


 しかも3日間で決着をつけるために審理内容の簡略化がなされるとか。これで公正な裁判が期待できるのか……うーん。

KY空幕長の国益空爆
不用意な情報発信は危機管理意識の死角から

多くの報道が「田母神論文」の内容についてすでに批判していますので、ここではそれを繰り返すのではなく、やや異なる2つの指摘をしたいと思います。連載をご覧の読者はご存じのように私はかなり徹底したハト派ですが、建設的な批判は相手の立場に立たなければできません。大学で教養学部の1年生などを教えていると、いろいろな考え方の学生がいます。教師である私とは立場の違う意見の学生も多いですが、指導するときには、相手の立場に立って話さないと教育的効果がありません。それと一緒にするようで恐縮ですが、私自身が今回は防衛当局の立場に立ったものとして、以下の議論を進めたいと思います。

 田母神氏の第一の問題は、政府、防衛省の観点から見るとき、危機管理体制としての情報統制が全くとれていないことです。これをまず指摘しなければなりません。

 昨年の2月、私はNHKの「地球特派員」という番組の取材でアメリカ、ノースカロライナ州フォートブラッグ基地に体験入隊して、インタビューや訓練参加などしたのですが、そのときの軍人たちの、発言への気の張りようは大変なものでした。

 彼らの最高司令官は大統領である「ジョージ・ブッシュJr.」で、その施策へのあらゆる論評は「軍務規定違反」とされ、職位を失う理由とされてしまうからです。憲法の保障する個人の内心の自由とともに、軍人としての宣誓=契約と義務の履行への強い意識は、大変印象的でした。

 ところが今回の田母神氏のケースでは、空幕長という責任ある立場にある者が率先して防衛省の内規をおろそかにしており、しかもそのけじめ、歯止めが完全に不在、まったく無自覚であることを露呈しています。

内規で、隊員が職務に関する意見をメディアなどで発表する際、必ず文書で上司に届けなければなりません。空幕長は官房長に連絡する必要がありましたが、田母神氏は「論文」を「職務に関係ない、個人的な研究内容」と強弁し、正式な文書報告を怠り、背広組には口頭連絡だけでお茶を濁して、かつての「来栖発言」以来の問題を起こしてしまいました。

 こういう状況を「軍紀の乱れ」と言います。命令系統を将官が率先して混乱させるという意味では戦前の関東軍が暴走するのと本質的に変わりがない、という事実を、もっとシリアスに認識すべきです。

 ところが、「定年退職」の処遇が決定した11月3日夜、田母神氏は平服での記者会見を、やはり防衛省内局などへの報告を怠ったまま省外で行いました。すでに自衛官ではない、というつもりなのかもしれませんが、立つ鳥後を濁さずの言葉もあるとおり、もし一軍の将として最後の記者会見をしたのであれば、内局への報告は不可欠だったと思います。その辺りの公私の「使い分け」をしてしまうところが、田母神氏最大の問題の一つでもあります。

(中略)

最後に至ってもこんな記者会見をしているのでは「日本国自衛隊は、指揮系統が完全に崩壊している」と、自軍の命令ラインが成立していないことを将官自ら触れ回っているようなものです。それが分からないのでしょうか? もし米国でこれが起きたなら、即座に懲戒以上の措置がとられるはずです。法に明確に定められているとおり、自衛隊の最高司令官は内閣総理大臣で、内閣総理大臣の方針と異なる意見は軍内部で議論すべきものであって、現役の指揮官がマスコミを呼んで演説することはあり得ません。軍紀の基本が完全に成立していないのです。


 自分がこの事件で不安に思っていることを見事に解説してくれた。

 内心においての思想や主義主張はあっても、軍隊という組織に身を置いている高官である以上は表明してはならない意見がある、ということを確信犯的に破っている……自衛隊が平成の関東軍になることを放置していいわけがないので、この点を憂慮する。