ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

やはり「大政奉還」路線が浮上するのか

2007-01-31 19:56:02 | 時事
立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」
第96回 「女性は子供を産む機械」発言で湧き出る安倍「大政奉還」論
 柳沢伯夫厚生労働相の「女性は子供を産む機械」発言は、安倍内閣に取り返しのつかないダメージを与えることになると思う。
 このところ、どの世論調査を見ても、安倍内閣の支持率は落ちる一方で、支持と不支持がほとんどならぶところまできていた。
 それでもかろうじて不支持を支持が上まわっていたのは、もっぱら女性層の支持によるものだった。男性層だけをとれば、とっくに不支持が支持を上まわっていた。まだ柳沢発言を反映した世論調査の数字は出ていないが、まちがいなく、不支持の数字がはね上がるだろう。

(中略)

 首相になったばかりのころは、まれに見るほど高い人気をほこっていた安倍首相の人気がなぜかくほどまでに落ちるばかりなのか。
 第一にあげられるのは、人間として面白くないということだと思う。小泉時代と同じように、毎日のテレビのぶら下がり会見で、記者に問われるといろいろしゃべるにはしゃべるのだが、その言葉が上すべりするだけで、人をひきつける要素がさっぱりない。国会の演説、あるいは答弁で語るときも同じである。とにかく何を聞いても、つまらないの一語につきる。
私の家には91歳になる母親がいて、ときどきいっしょにテレビのニュースをみるのだが、ついこの間も、安倍首相が語るのを聞いていて、「この人は何もない人だねえ」とつくづくいっていた。
 安倍人気が落ちるばかりの第二の理由は、安倍首相が選んだ党と内閣の要人たちの多くがダメ人間で、めざましい業績をあげられないだけでなく、失言、不適切行動の連続というところにある。
 安倍首相の人を見る目の無さが露呈するばかりなのだ。柳沢厚労相、本間税調会長だけでなく、つい先だっては佐多行革担当相を辞任のやむなきにいたらしめた政治資金の処理問題もある。同じ問題で、松岡農相、伊吹文科相、久間防衛相らも、次々と国会で追及を受け、陳謝することの連続である。
 大きな組織で人の上に立つ立場の人間にとって、何よりも重要な能力は、人を使う能力である。人を使う能力の前の問題として、人を見る目を持つということである。
 最近「文藝春秋」が「文藝春秋の85年」というなかなか面白い私家版(売ってはいない)の社史を刊行した。パラパラめくっていたら、戦後最大のジャーナリストといわれた、二代目の社長の池島信平氏が書いたこんな文章に出会った。
 「自分の知恵には限りがあるが、人の知恵を使う限りにおいて、これは無限である。人使いのうまい人が、天下無敵なのは、この故にである。いかにして人の知恵をうまく統合して使うか、上に立つ者の要訣は、これに尽きるようである」
 この通りだろう。安倍首相は、この上に立つ者として最も大切な能力、「人の知恵をうまく統合して使う能力」が欠如しているといわざるをえない。


 「自分の知恵には限りがあるが、人の知恵を使う限りにおいて、これは無限である。人使いのうまい人が、天下無敵なのは、この故にである。いかにして人の知恵をうまく統合して使うか、上に立つ者の要訣は、これに尽きるようである」……いい言葉ですね。リーダーシップの本質を突いていると思います。

 最近、政界の一部からは、安倍首相の「大政奉還」論が出ていると聞く。
 安倍首相に政権をゆずり渡して引退した小泉前首相に、「私は未熟でした」といって、政権を返還し、再起を期すべしというのである。
 しかし、政治には時の勢いというものがある。
 大政奉還でいこうとしてもウロウロモタモタしているうちに返還すべき大政が手の中から消えてしまうということだってある。


 うーん、「大政奉還」もアンチ小泉派の自分には嫌だなぁ。かと言って、野党にも今は共鳴できるところがないのだけど。強いていえば「アンチ与党」であるところではあるのだが。





一件落着とはいかない……

2007-01-30 21:05:39 | しごと
 昨日の朝、ある社員が上司と経営幹部に出した2通のメールによって、ちょっとした騒動が持ち上がった。

 詳細は書けないのだが、普段の自分の仕事は依頼を受けて企画をつくって実行に移すという自分のペースで運べるのに対して、今回は突発的な事態に対応することが求められた。慣れないこともあり、また、その社員個人の状況が自分にも関わることがあって、その対処にストレス極大……。

 昨日の夜の時点で状況が変わって、問題が表面化するのは避けられた。けど、いつ暴発するかわからない不発弾を抱え込んだような気分……(汗)。

女性を「機械」にたとえる厚労相の感覚

2007-01-28 08:55:50 | 時事
「女性は子ども産む機械」柳沢厚労相、少子化巡り発言
 柳沢厚生労働相が27日、松江市で開かれた自民県議の後援会の集会で、女性を子どもを産む機械や装置に例えた発言をしていたことが分かった。

 集会に出席した複数の関係者によると、柳沢厚労相は年金や福祉、医療の展望について約30分間講演。その中で少子化問題についてふれた際、「機械と言って申し訳ないけど」「機械と言ってごめんなさいね」などの言葉を入れながら、「15~50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」などと述べたという。

 会場では発言について異論はなく、主催者からの訂正などもなかったという。


 「申し訳ないけど」とか「ごめんなさいね」と謝りながら言い続けるという確信犯ぶり。

 この間のホワイトカラー・エグゼンプション法案を強硬に推し進めた姿勢といい、この人の頭の中では国民は機械でしかないんじゃないか。

 自分は結婚してないし子供も産んでません。厚労相から見たら欠陥機械でしょう。そういう人生を選択したのは自分の選択ですが、女性を出産する機械としか見られない厚労相にはそういう女性のことはわからないでしょうし、少子化を食い止める方策など発想できないでしょう。

ラタトゥイユでIH調理器デビュー

2007-01-27 18:02:08 | ものぐさグルメ
 卓上コンロがないので、冬の定番・鍋ものは大好きなんだけど、ガスコンロからテーブルに移した後にすぐに冷めてしまうのが侘びしかった。

 ただ、そそっかしい自分は卓上ガスコンロを無事故で扱う自信なし^_^;。思い切って、IH調理器を購入。

 しかし、デビュー作は、鍋ものと言うにはかなり異端の、南仏地方の野菜煮込みラタトゥイユになってしまった……(^^ゞ。夏野菜の煮込みなのだが、急に食べたくなって(爆)。

ラタトゥイユ? とにかく洋風野菜煮込み

 以前の記事でも書いたが、ブキな自分がつくれるフランス料理(家庭料理だけど^_^;)のレパートリー。煮くずれを気にせず、どーんとたくさん作って、余ったら冷蔵庫に入れて3~4日かけて食べる。

 今日の分量は、以下の通り。多分、4人分相当。
・ズッキーニ 1本
・カラーピーマン 黄色とオレンジ 各1個
・なす 2本
・玉ねぎ 1個
・セロリ 小ぶりのを1株
・缶詰のトマト(ざく切り) 1缶
・ニンニク 2かけ
・オリーブオイル 適当
・タイムとバジル 適当
・塩 小さじ2杯ぐらい

 今日は水煮せず、ニンニクをオリーブオイルで炒めて、適当に切ったそれぞれの野菜を一回炒め、合わせて鍋に入れた後に缶詰のトマトを入れて煮込むという手順でやってみた。スパイスも適当にあったものを入れてみた。

 IH調理器で煮込むこと、弱火よりちょっと強いぐらいで約60分。野菜の汁気が出てきたので、後半は蓋を外して煮込んだ。

 うまうま、でした。合わせる主菜は、ラムの骨付きステーキ。ご馳走様でした。


アパ物件、耐震偽装

2007-01-25 22:36:02 | 時事
 去年から注目していたことだけに、やっと表面化したか、という印象。

京都アパホテルで耐震強度偽装
2物件を使用禁止

 耐震強度偽装問題で、富山市の設計会社「田村水落設計」が構造計算した京都市のホテル2件で構造計算書の偽造や強度不足があったことが判明し、京都市は25日、「アパヴィラホテル京都駅前」(下京区)と「アパホテル京都駅堀川通」(同)の使用禁止を勧告した。

 国土交通省は、同社が営業を始めた1997年以降、設計などに関与した168件のマンションやホテルのうち、既に問題がないことが確認された23件と京都市の2件を除く143件について、偽装の有無や耐震強度を調査するよう全国の自治体に指示した。

 田村水落設計の水落光男・1級建築士は同日、共同通信の取材に「(偽装は)やってない」と否定。だが京都市によると、水落建築士は同市の調査に対し、アパヴィラホテルの構造計算書改ざんを認めたという。

 京都市の2つのホテルは、いずれも耐震強度の最も低い部分が基準の71%と79%で、改修工事が必要とされる。


 アパホテルに注目していたのは、イーホームズの藤田社長が耐震偽装の疑いを告発していたことを「きっこの日記」などのソースで知っていたからだ。そして、アパホテルの経営者夫妻が、安倍首相の後援会「安晋会」にも関わっているから、この告発がどのように取り扱われるかに関心があった。

耐震偽装事件、再び
安晋会つながりネタか?
安晋会とは直接関係なかったか

 まずは、建築工事中で放置されていたマンションの件でなく、ホテルの物件について事実が明るみに出たか。

 これが、安倍政権の屋台骨を揺るがす事件になるか、まずは静観したい。

『りんごは赤じゃない――正しいプライドの育て方』山本美芽

2007-01-24 22:18:30 | 読書
『りんごは赤じゃない――正しいプライドの育て方』山本美芽(新潮文庫) リンク先はamazon.co.jp

 ひと言でいえば、太田恵美子というスーパー美術教師のドキュメント。しかし、いろいろなことを考えさせられる。

 太田先生は最初から教師だったわけではなく、美大を出て結婚し、二児の母となった。しかし離婚して自立する必要に迫られ、子供たちを祖母に預けながら猛烈な勉強をして学校教師の資格を取った。ひとりの人間として認められないという結婚生活を経て、子供たちに対して、徹底的に、ひとりの人間として責任を自覚させると共に、ひとりひとりを認めるという教育をしている。

 美術の時間を通じて、単に美術の技術を教えるのではなく、大人の話を聞き、クラスメイトの邪魔をしないというマナーを「マナーだから」ではなくて個々の人間同士を尊重するという考え方を通じて学ばせる。「りんごは赤」などという常識にとらわれず、モノに徹底的に向かい合うことによって、その対象物を自分なりに正確に表現する色の使い方を学ばせる。そして、調査研究という自由課題に向き合わせることによって、自己責任でもって選んだ課題と向き合う時には自分が納得するまで物事を追及することの楽しさや工夫したり発想したりすることの喜びを学ばせる。そして、いくつかの課題を通じて、人類が文明の発展と引き換えに自然環境を破壊してきたことの危険性を感じさせ、その中で自分たちがどう生きたいかというビジョンをつかませる。

 簡単に「学ばせる」「つかませる」と書いたが、方法論は、そんなに簡単じゃない。枠組みは示しながらも、その中で中学生たちは自分たちなりにテーマを設定し、様々な工夫をして情報を集め、書き止め、理解し、自分たちの言葉に消化する。そのプロセスの中で、太田先生はひとりひとりの出来栄えのよしあしよりも、全力で課題と向かい合っているかどうかという姿勢を見つめ、どんなに小さなことでも褒めることを忘れない。

 要約してしまうと何となく薄っぺらになってしまうけど、社会人になってからも人は学ぶ、そのプロセスと環境に必要なことを中学校の現場でやってらっしゃるなぁという感想を抱いた。いや、ここまで徹底してひとりひとりと向き合っているだろうかと、自らを省みて忸怩たる気持ちを持つだけのスーパー教師だと思う。

 やっていることの根底にある考え方には、共感を持った。私は選抜された社員に対して自分たちで選んだ課題を分析させて提案するアクションラーニングという手法を使った育成プログラムを何回か実施しているけど、太田先生のスタンスと自分のスタンスには(プロとしての徹底ぶりには差はあるが)大きな違いはない。人は、与えられた課題に対しては「やらされ感」を払拭できないのだけど、自分で選んだ課題に対しては時間を忘れてのめり込むものだ。そして、課題の出来栄えそのものの良し悪しよりも、その課題と取り組んだ自分の姿勢から何かを学ぶのだ。

 そういうことを、中学生の時に学べるのは、何と恵まれた環境だろう。本の中に紹介された太田先生の教え子たちの中にはいろいろな軌跡を辿った人がいるが、太田先生に学んだことを忘れた人はいない。そして、その時に学んだことを、自分の人生の価値観の根っこに持っている。

 当時の教育の体制では、太田先生が必ずしも評価されていないというか、周りの教師仲間からは煙たがれたということも、リアリティをもって感じられた。特に、太田先生が教えた学校のある神奈川県ではアチーブメントテストと内申書で進学が左右される教育体制だった。その中で、相対評価をしなければならない太田先生は、その仕組みに反対を唱えつつも相対評価をしなければならないことを生徒に泣きながら謝っていたそうだ。

 信念を形に実現することの難しさ、信念と言行を首尾一貫させることの難しさとそれを徹底することによってできる生徒との信頼関係、周囲の同僚からの嫉妬や不協和音にさらされながら信念を貫くことの難しさ、そんなことも感じた。

大前研一のツッコミに頷く

2007-01-24 13:01:06 | 時事
「産業突然死」の時代の人生論 大前研一
第62回 格差是正はばらまき行政につながる

 大前研一による、安倍首相の念頭記者会見へのツッコミぶりは、論理的思考法・クリティカルシンキングを習った人にはよくわかるんじゃないかな。

 2007年の年頭記者会見で、安倍首相は「美しい国に向かってたじろがずに一直線に進んでいく覚悟」と抱負を述べた。そのなかで内閣の最重要課題として教育改革を挙げ、問題の多い社会保険庁は解体し合理化して信頼される組織にすると強調した。

 しかしわたしは、この会見を聞いて「これだから疲れてしまうのだよ」と非常に悲しい思いにとらわれたのである。そもそも安倍首相は「美しい国」と言いつつ、何が美しいかについて言及していない。景色が美しい国にしたいのか、人が美しい国にしたいのか、街が美しい国にしたいのか、美しいマスゲームがしたいのか、わたしにはさっぱり分からない。首相本人は何が美しいのか分かって言っているのだろうか。一度彼の頭の中をのぞいてみたい衝動に駆られる。


 そもそも「美しい国」とは、何が美しければ美しい国と言えるのか(対象)、その対象がどういう状態になったら「美しくなった」と言えるのか(基準)、その判断を誰がどういう方法で行うのか(評価・検証)。

 大前氏は「一度彼の頭の中をのぞいてみたい衝動に駆られる」と、やんわり表現しているが……何をもって「美しい国」とするか、3つの要素が全て曖昧なまま「美しい国」というスローガンに満足している安倍首相の頭の中には、情念だけがあって、論理的思考力はないように思う(苦笑)。

 さらに大前氏は、安倍首相の国語力不足(または論理思考の不足)、論理矛盾を指摘する。

 驚くべきは冒頭発言である。安倍首相は「昨年は美しい国づくりに向け礎を築けた」と言っている。しかし、それは本当だろうか。みなさんも「ええっ? 美しい国づくりの礎って出来たの?」と驚いたに違いない。わたしも「美しい国づくりに関する動きが何かあったろうか」と思い返してみても心当たりがない。

 首相が胸を張って述べているところを見ると、教育基本法改正のことかもしれない。だが、あの改正でも美しい国の定義はしていないのだ。それに美しい国実現のためというより、彼本人の長年の夢を強引に通しただけという程度のものではないか。もしそのことを指して「美しい国づくりの礎」と言っているのであれば、非常に甘っちょろいとしか言いようがない。やはり美しい国の定義は不明瞭なままで、実像も見えず方向性も混乱しているこの言葉を内閣のキャッチフレーズにしていてもまったく意味がない。

 さらに冒頭では、今年は「美しい国づくり元年」にしたいとも言っている。これに至っては、もう言葉そのものがおかしい。「去年、礎が築けた」とするのであれば、美しく正しい日本語の常識に基づいて考えると、「美しい国づくり元年は去年」ということになるのだ。


 こうして見ていると、安倍首相にはイメージ論・情緒でしか語れない人だなーと思うのだが、さらに大前氏はツッコミを入れる。クリティカルシンキングを習った人には、「まさにそれ!」というツッコミだ。

 意味不明なのはこれだけではない。最重要課題とされている教育再生についても必要な改革を行うとは宣言しているが、肝心の教育再生会議の方向性がさっぱり見えてこない。向かう先の見えないまま改革が行なえるのだろうか。

 例えばこのたび提出された教育再生会議の答申を見ると、ほとんどが問題点の裏返し、となっている。教育の現場で起こっている問題点を羅列して、それらに対策を、と言っているのである。しかし、問題はより深いところにあるのであり、現れてくる現象は結果に過ぎない。

(中略)

 そもそも教育改革というのは(1)ズリ落ちてきている平均値を上げることに目的があるのか(今回の提言はほとんどこの目的でなされている)、(2)トップグループをどこまでも伸ばしていく方向にもっていくのか――そこの議論から始めなくてはいけない。もちろん私は21世紀に日本が今の生活を維持していくためには(2)を極めていくしかないと思っている。少なくとも(2)を担保した上で、(1)の問題を補足的に考えなくてはいけない。


 まず、教育再生会議が挙げている「問題点」「対策」については、「教育の現場で起こっている問題点を羅列して、それらに対策を、と言っているのである。しかし、問題はより深いところにあるのであり、現れてくる現象は結果に過ぎない」と指摘している。これは、言葉を変えると、表面的な症状を挙げているに過ぎず、問題の原因分析ができていないと言っているのと同じだ。そして、問題点の原因がつかめていなかったら、その対策だって所詮は対症療法に過ぎず、根本的な解決には至らない。

 そして、そもそも教育再生は、平均点を底上げすることをゴールにするのか、優秀な人材を育成することをゴールにするのか、と問い掛ける。これも、クリティカルシンキングではおなじみだが、問題の原因を分析し、その原因に対して解決策を出していく過程においても、前提がある。教育再生のゴールが「底上げ」か「優秀な人の育成」によって問題分析から解決策を選別していく過程で判断基準が変わるだろう、という、しごくもっともな話である。

 このように首相の会見を細かく一つひとつ突っ込んでいけばきりがない。首相一人が美しい国と盛り上がっているが、国民である我々にはその実感がないのだ。それなのに、首相本人は実現したような気になっている。それが本当に恐ろしいところだ。


 私はその会見を見たいとも思わなかったが、大前氏のこの感想にはまったく同感だ。特に「それが本当に恐ろしいところだ」というところに。

 日本の首相が日本一頭のいい人である必要はない。首相として何をなすべきかを的確に理解する能力があれば、どうやって問題解決をするかは頭のいいその道のプロに任せることができる。

 しかし、今何をすべきかを「美しい国」という曖昧な言葉でしか理解していなくて、かつ、自分がしてきたことをその曖昧な基準で「できている」と自己評価してしまう自己満足の人に、今の日本を任せていいのだろうか。

 大前氏の再チャレンジ施策に関する論評にも触れたいところだが、これは首相の論理的思考力とは別の切り口でとらえたいと思うので、別項で取り上げる予定。 





微妙な修正……

2007-01-23 20:25:08 | 時事
法相、共謀罪「意欲」発言を修正
 長勢法相は23日の閣議後の会見で、共謀罪を創設する法案の今国会での成立を目指すかについて「こだわるとかこだわらないという段階ではない。円滑に早期に成立させたい」として明言を避けた。安倍首相からの「通常国会で成立させるように」との指示を自ら明かし、今国会での成立に向けた意欲を見せた19日の発言を事実上修正した。


首相トーンダウン“共謀罪”成立こだわらず
 「政府としては、法律を出している以上すべての法律について、一日も早い成立を望みたい。しかし、国会において法案の優先順位、審議の状況等もある。それは国会において、判断をするということになる」-犯罪を実行しなくても話し合っただけで処罰できる「共謀罪」を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案について、安倍首相は22日、通常国会での成立にはこだわらない考えを示した。


 うーん、微妙な修正ですなぁ。参院選後にやるってことですかね。


斬新、カップヌードル「詰め替え式」発売

2007-01-23 12:31:00 | ものぐさグルメ
日清食品、環境に配慮した詰め替え式「カップヌードル」を発売
 日清食品は、容器を何度も使える詰め替え式のカップめん「カップヌードル リフィル」を2007年3月26日発売する。専用のカップに詰め替えめんを入れてお湯を注ぐもので、資源を大切に使い、環境に配慮した製品という。容器とめん2種類が入った「スターターパック」の価格(税別)が570円、詰め替え用(1食)が同122円。
容器の「マイヌードルカップ」は、洗って何度も使えるプラスチック容器で、二重構造にして保温性と断熱性を確保した。内カップと外カップの間のデザイン紙を替えれば、自分用のオリジナルカップが作れる。めんは、従来の80%のサイズに圧縮して、真空パック包装した。味は通常製品と同じ。


 なるほど、スチロール製の使い捨てカップでなく、プラスチック製の「マイカップ」があるのですね。スタバのマイカップが定着しているので、「マイカップ」というコンセプトは受け容れられ易いかも。

 ただ、「マイカップ」を自宅や職場に置いておくか、毎日家に持って帰るかしなければならないわけで。職場に置いておけるかなぁ。

 新しい消費行動になるかどうか、注目しておきたい。




「かすべ」ってエイのことだったのか

2007-01-22 20:27:46 | ものぐさグルメ
 昨日の鍋の残りに、今日のスーパーで見かけた北海道産「かすべ」なる魚を放り込んでみた。こちら関西では見慣れない魚だが、煮付けにいいって書いてあったから、鍋でもいけるんじゃないかと(いい加減^_^;)。

 何というか、カレイの縁側を巨大にしたような味ですなぁ。美味。

かすべ

 何と、エイヒレのことだったか。

 美味しかったです。ご馳走様でした。